マルゲリータとサルーテスパゲティの対比 : サルーテ

定点観測的な訪問で足を向けたのは休日の夜。本日は店先の駐車場が全て埋まっておりましたので、徒歩１分かからないくらいのところのアパートに設定された第２駐車場に車を止めて、お店に向かうのであります。

入店いたしますと７割くらいの混雑ぶり。テーブル席に案内された一行は、メニューを拝見いたします。

前回のレビュー通り、ずっと前から変わらぬ優しい雰囲気は継続されているようで、メニューもカラフルな手書きが増えてきたようなのであります。

そんなメニューからピッツァは「マルゲリータ 」。パスタは「いつものとは違ったものを」と欲を出してチョイスしたのは、こちらのお店の名前が刻まれた「サルーテスパゲティ」。

待つ事１０分くらい経過して まずはマルゲリータの到着であります。コルニチョーネの膨らみ、全体の焦げ具合、トマトソースとモッツアレラとバジルの素敵な色彩感覚のバランス。燃料はガスではありますが、見てくれはとても良い感じのナポリピッツアなのであります。

早速いただいてみますと、生地の塩気も弾力も焦げの香ばしさも優れたもので、モッツアレラのたっぷりなボリュームは口内を溢れさせる、満足の一品なのでありました。敢えて言うならば「トマトソースのフレッシュさは少し足りないかな」と思うのでありますが、それでも出来の良いマルゲリータであったのであります。

そんなマルゲリータを堪能しておりますと、お待ちかねのサルーテスパゲティの到着であります。「生ハム入りほうれん草クリー厶」と言うだけあって、白いお皿にはギンギンな緑色のソースをまとったパスタと、放射状に配置された生ハムの構成。「なかなかドギツイ色合いとチープな構図であるな」と思うカントナは、美しいマルゲリータとの対比に驚くと同時に、「陰と陽」なんて言葉が自然と出てくるのでありました。

いただいてみますと、「普通のクリームパスタにしておけばよかったかな」と思う、ほうれん草の謎の役割。「生ハムの役割も何だったのであろうか」と首を傾げるカントナは、「アットホームな雰囲気とマルゲリータの出来の良さは健在であったな」と思う事にするのでありました。

長年愛用させていただいているお店の１つ。味は当然、住宅街にひっそりと佇んでいる隠れ家的雰囲気に加え、フレンドリーさと清潔感と敷居の低さがずっと保たれているのが、カントナに足を向けさせる要因なのであります。前回の訪問時には少し「？」な事があって気になっておりましたので、確認も兼ねての訪問なのであります。

店先に用意されている３台分の駐車スペースの１つが運良く空いておりましたので、そちらに預けて「いざ入店」であります。休日の夜の訪問でありましたので「混む前に訪問」の戦略が見事ハマってご満悦のカントナなのでありました。

案内されたソファ席で早速メニューを拝見いたします。以前の手書きの優しい雰囲気では無く一般的な表記方法になり、メニュー数も随分と絞られたと言う変化は確定のようなのであります。とは言っても、季節のメニュー等には手書き時代の優しさの名残が見受けられますので、「基本的な根本のところは変わっていないんじゃなかろうか」という結論に至る、判断が軽いカントナなのでありました。

そんなこんなですっかり安心したカントナがメニューの中からチョイスしたのは、ペペロンチーノ。それからシェア用にビスマルク。確かペペロンチーノは追加料金を支払って大盛りでお願いした記憶なのであります。

オーダーを通しましたので、水をゴクリとしたりしながら待たせていただきます。

変わらぬ家庭的で清潔感のある雰囲気の中、お客さんは３組。コースを楽しんでいるお客さん等も見受けられるのであります。

そんな観察業務を経て、待ち時間１０分程度でビスマルクの到着であります。お客さんに見える位置に設置されたガス窯で焼かれたピッツァ。燃料には不満が残るカントナなのでありますが、地元密着で家庭的なお店では頑張っている方でありますので、何やかんやと言う事は無いのであります。

ナポリ風にこしらえられているビスマルク。生卵を落として焼いたのでは無く、焼いたあとに目玉焼きを落とした方式に見受けられるのであります。コルニチョーネもうねっているのであります。フンワリとさせた生地の塩味と、卵の甘さとコク、そしてトロッとした食感が混ざった美味しさが、しっかり発揮されているのであります。

それから更に５分ちょっと経過して、カントナのペペロンチーノの到着であります。パスタの山のてっぺんにはニンニクが集結しており、更にその上には鷹の爪が乗っかっている姿は、刺さってはいないにしても「高千穂峰の天の逆鉾」を連想させるのでありました。

そんなペペロンチーノは、何と言ってもアチアチであるのが嬉しいのであります。住宅街に位置する小さなお店であるからこその調理場と客席の近さというのも、アチアチが高レベルで保たれている要因なのであろうかと思われるのであります。そして、山頂に寄せられたニンニクが寄与しているしっかりと効いたペペロンチーノは、ニンニクの風味が美味しくて、柔らかな食感も美味しいのであります。そして、大盛りらしい正直なボリュームも好印象なのでありました。

ウリの１つであったと勝手に思っていた、手書き感が溢れる優しい表現で展開されていた豊富なメニュー構成は無くなってはしまったようなのでありますが、根っこのところは変わっていない事を何となく感じ取れて安心したカントナなのでありました。

時は休日の夜。カントナ一族でご飯を食べようと向かったこちらのお店なのではありますが「どうせ混んでいて入店出来ないのであろうな」と期待は抱かずに訪問いたします。

果たして、お店の前に用意されている駐車スペースに空きを発見。「空いているぅ！」と驚き勇んで駐車スペースに車を止めて入店いたしますと、不思議と空いている店内。夕食時で2組のみのお客さん。珍しいなと思うカントナなのであります。

案内されたテーブル席に座ってメニューを拝見いたします。メニューはリニューアルされたようで、以前の誠実さとポップさを兼ね備えた「手書き系1枚大判メニュー」は姿を消して、 一般的なブック型のメニューに編成された様子なのであります。先頭ページにはオススメ系が掲載され、他のページは定番メニューと言うよくある構成。メニュー数も随分と少なくなったように感じるのであります。あの誠実さと田舎臭さを高いレベルで両立していた手作りメニューがついに変わったのかと、時代の流れを感慨深く感じるカントナなのでありました。しかしながら、数の減ったメニュー構成に、「何か大きな変化でもあったのであろうか」と、心配になるカントナなのでありました。

そんな事を思いながらそれぞれが一品をオーダーし、シェア用を幾つかオーダーするというスタイルで検討いたします。カントナはサルーテクリームグラタンをオーダーし、マルゲリータともう1枚（名称忘れ）のピッツァをシェア用にオーダーいたします。

一番最初に到着したのがカントナのグラタン。ほうれん草を使用しているという緑色のソースとカットトマトを大胆に配置している見てくれが印象的な一品。カントナ的にはあんまり美味しそうには見えない見てくれなのではありますが、早速一口いただいてみます。ほうれん草の味わいはそれほど感じないのではありますが、優しい味のクリームソースなのであります。やっぱりこちらのお店のクリームソースは美味しいのであります。そんなクリームソースとは反対方面に位置しているトマトのほんの少しの酸味と水気が、アクセントとなっているのであります。しかしながら、クリームの量を増やすとか、マカロニを加えるとか、もう少しボリュームが欲しいかなとも思うグラタンなのでありました。

シェア用のマルゲリータは生地の塩気もコルニチョーネもチーズも良い塩梅で、窯の燃料がガスであっても出来の良いピッツアなのであります。特に生地の塩気は以前よりも随分と効いているのは、良い変更点なのでありましょうか。

満足した食事の後にはデザートをいただきます。カントナはティラミス。ティラミスらしい、真っ当だけれどもこちらのお店らしいクセの無い受入れやすく食べやすいティラミスなのであります。

メニューの見てくれも構成も変わって、日本らしい様々なトッピングの工夫を凝らした豊富な種類のパスタメニューが無くなった事でサルーテらしさが消えてしまった残念さは残るカントナなのであります。そんな変化に関連して味関連の変化も心配ではありましたが、連れから一口もらったクリーム系のパスタも特に違和感はなく、ピッツアは以前よりも塩気も加わって上等に・・・。と言う事で味関連に関しては特に違和感は無かったのでありました。しかしながら、接客やらお店全体の雰囲気やらは、お客さんが少なくて静かであった事も影響してか、以前のような開放的で家庭的な雰囲気ではなくて、張り詰めたような違和感を感じるカントナなのでありました。

時は休日の夜。「カントナ一族で外食を」と思って、久し振りの訪問を思いついたのがこちらのお店。食べログの記録を見てみますと、本当にずいぶんとご無沙汰なのであります。

店先に用意されている駐車スペースが運よく空いておりましたので急いで車を止めて準備完了。徒歩30秒くらいの場所にも駐車場が用意されているのであります。

住宅街にある一軒家レストラン。それほど本格派ではないのではありますが、優しくて明るい雰囲気と地域密着な微笑ましい老若男女な客層。それから豊富なメニュー構成。久し振りの訪問ではありますが、以前と変わらず本日も満員で、お客さんはずっとひっきりなし。相変わらず人気店の様子なのであります。

本日は運良くあまり待つ事なく着席を許されましたので、早速メニューを拝見いたします。

たくさんのメニューに目移りするのはいつもの事。メニューが手書きなのが家庭的で柔らかい感じがするのであります。各自シェアする前提でパスタやピッツァやグラタン等をオーダーいたします。カントナは以前の記憶を掘り起こして「クリーム系が美味しかった」という記憶を頼りにクリーム関連のパスタをお願いいたします。

オーダーを通してしばらく待つこと12分くらいで五月雨でオーダー品が続々と到着。シェア用の小皿も何も言わなくてもいただける気遣いも嬉しいのであります。案の定クリームパスタは濃厚で好ましい粘度。塩気もちょうど良いのであります。散ったカラスミが味わいも食感も良いアクセントになっているのであります。パスタの茹で具合も当然の良い具合。

ピッツァ窯の燃料はガスではありますが、こういったコンセプトのお店としては充分に美味しくて満足出来るレベル。生地は美味しくて焼きの具合も丁度良いので、燃料にはケチをつけてはイケないレベルなのであります。カントナ父はグラタンの美味しさに感激したようで、慣れぬ異国の店名を一生懸命に覚えようとしていたのが印象的なのでありました。やっぱりクリーム系のソースが美味しいなと思うカントナなのでありました。

雰囲気等、気の休まる空気感は申し分無し。研究熱心で頻度良く新しいメニューが加わりますので飽きが来にくいのも良い感じなのであります。

「やっぱり良いお店であったな」と満足気に振り返りをするカントナと、未だに店名を覚えられていないカントナ父なのでありました。

7・8年振りくらいの久しぶりの訪問です。当時は月に数回は訪問していた訪問頻度の高いお店でしたが、お店に新しいピザ釜が設置されりした頃くらいからカントナの生活スタイルが変わったりして、そのまま足が遠退いてしまい幾年月。

ただ、このお店の前の道は地元民御用達のショートカット用道路として重宝されていてカントナも毎週と言って良いくらい使用していますので、休日の夕食時にはいつもたくさんの家族連れらしきお客さんで賑わっている状況は拝見していました。

けれども、やっぱりなかなか訪問するタイミングが無いまま今に至ってしまい、ようやく再訪が叶ったのが12月の土曜日の夜。いつもお世話になっている先輩達3名と食事する事になり、その先輩が指定したのがこのお店でした。

どの駅からも徒歩では難しい距離に位置するお店ですので、近所に住んでいなければ訪問の手段は必然的に車となります。

車での訪問の際に気になるのは駐車場ですが、このお店の周りにはコインパーキングなんかは全くありませんので、お店の敷地内の3台ばかり停められる駐車場と、お店が借り上げている近くの駐車場があるのがありがたいです。

本日は運よくお店の前の駐車場が空いていましたので、幸運に感謝して素早くそこに停めて訪問いたします。

一軒家改造系のお店。新しくカウンター席が出来ています。スペースも広くなって、テーブル席が増えています。繁盛だけじゃなくて拡大もしているようで、なんだか嬉しい限りです。そして、清潔感のある明るい店内。こういうのは昔から変わっていなくて更に嬉しい限りであります。

テーブル席に座りメニューを拝見しますが、相変わらずピザとパスタの種類がとても多いです。単品で考えているとなかなかメニューが決まらず、先輩の鶴の一声で単品ではなくてお得なコース料理にする事にしました。前菜にスープとサラダ。パスタかピザを選べて、食中と食後のドリンク、デザートのラインナップ。食中と食後に2回ドリンクを選べるのが珍しく、1人からでもコースが頼めるのがお得な感じがします。

チョイスするパスタやピザはいろいろ選んでみんなでシェアする事にします。2人がパスタ、1人がピザをチョイスし、パスタには｢トマトソースのカルボナーラ｣、｢ニンニクとバジリコ｣。ピザに｢ビスマルク｣となりました。全て先輩が食べたいもののチョイスとなりました…。

まずは前菜は6品くらい。一つ一つ丁寧に説明してくれましたが、暗記していた前菜の内容が飛んでしまったらしく、長い沈黙があったりしどろもどろになったりするのはご愛敬。素人っぽさが抜けない言葉の詰まり具合なんかは逆に真面目さを感じて好感が持てる接客であります。素人っぽいけれど丁寧さを感じるのも、昔から変わらない感じであります。

ただ、せっかく丁寧に説明いただきましたが、その内容は全て忘れてしまいました…。すみません。前菜に関しては、とびきり美味しいというものは無くて、前菜は無くても良いかなと感じるもの。手軽に気楽にパスタやピザを食べられるお店だと思っているので、この前菜はお店の雰囲気とは違っていて、ちょっと背伸びした感じかなと思うのでありました。

お次のサラダとスープもいたって普通のもので、こちらも無くても良いかなと思えるもので、特に感想はありません。

パスタはやや太めのもっちりパスタ。｢とっても美味しい｣という味ではなくて｢それなりに美味しい｣という味。多少水っぽいのが気になるのは昔からであります。ナポリ風のピザも、パスタと同様にふっくらもっちりではありますが、本格的ではないまずまずの味。

｢パスタやピザの種類がたくさんあって選べる喜び｣と、｢小難しい料理はほとんど無い親近感｣、｢それなりの味でお手軽｣というのがこのお店のウリだと思っていますので、コースではなくて単品の方がこのお店の良さを感じられるのではないかと思います。

雰囲気がアットホームで、閉店近くまですっかり長居をしてしまいました。近隣住民に愛されている、街のお手軽イタリアンは健在であった事に嬉しく思うカントナなのでありました。