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店名 |
ARCADE BAKERY
|
---|---|
ジャンル | パン |
予約・ お問い合わせ |
非公開 |
予約可否 |
予約可 店頭予約のみ |
住所 | |
交通手段 |
西横浜駅から624m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
~¥999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 |
個室 |
無 |
---|---|
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 近隣にコインパーキングあり |
利用シーン |
|
---|---|
公式アカウント | |
オープン日 |
2021年7月22日 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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新型コロナ禍やウクライナ情勢など複雑な要因が絡んだ原油高や物価高騰の影響が我々消費者の財布を直撃しており、これからさらにその余波が広がるのではないかという懸念もありますが、メーカーや卸・小売り、外食産業についても大変な苦境に立たされています。
とりわけ、小麦粉や油、その他の副原料や資材の値上がりにより、パン業界にもかつてないような大変な逆風が吹き荒れていると言っていいでしょう。
パン業界は、高級食パンブームなどもあったほか、テイクアウトが主体のため新型コロナ禍の影響も比較的軽微で、どちらかと言うとこれまで追い風が吹いていたと言ってもいいと思われる業界だったのですが、今回ばかりは完全な向かい風に見舞われています。
山崎製パン、敷島製パン、フジパンの製パンメーカー大手3社も今年に入ってから2度目の値上げを行うことになりましたし、ベーカリーの中にも、値上げを余儀なくされたお店も少なくありません。
私は、食べログ活動の柱のひとつにベーカリー巡りを位置付けており、とりわけハイコスパベーカリーの発掘に力を入れてきましたが、ベーカリーの中でも、我々がハイコスパと感じるところほど、元々薄い利幅の中で営業してきたのは間違いないと思いますので、一層の試練に向き合っていると言ってもいいと思います。
そういう時だからこそ、やはりベーカリー、特にハイコスパベーカリーは応援したい気持ちが募ります。
この日は日ごろはあまり縁のない西横浜方面へ出向き、ハイコスパベーカリー発掘を目指して藤棚商店街にある当店にチャレンジすることにしました。
当店のオーナーは、大手ベーカリーのパン職人として約15年間勤め、世界中のパン職人が技術を競い合う4年に一度のベーカリーワールドカップ「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・ブーランジュリー」パン部門の日本代表の最終選考に残った経歴もお持ちとのことです。
多くのブーランジェがそうであるように、こちらのオーナーも自分の手で自分の好みにあったパンを作り、お客さんに評価してもらいたいとの気持ちが募って、奥さんの協力も得て独立する道を選びました。
そして、2021年7月に出店したのが当店ということになります。
当店のある藤棚商店街は、連続する5つの商店街の総称で、当店は、その藤棚商店街の西区役所に最も近い商店街「西前銀座商店街(西前中央商店会)」の並びにあります。
相鉄の西横浜駅、京急の戸部駅からともに徒歩10分くらいの場所です。
この日は、西前銀座商店街の続きになる藤棚一番街にある「M Cafe」でランチを取り、その足で当店に向かいました。
12時ちょっと前だったのですが、訪問時、店頭には5名ほどの入店待ちの列が出来ていました。
店内は密防止のため、入店人数を4名までと規制しており、更に店頭の列については、一定以上長くなる場合は、車道の反対側に並ぶように指示があります。
これだけ見ても、結構繁盛しているお店なのではないかと想像出来ます。
まだオープンして1年経っていないということは割り引いても食べログ評価が3.12点というのはちょっと違和感がありますね。
列は割と早く流れて、3分~4分ほど待ったら入店出来ました。
店内は入って左手にレジがあり、正面の平台にパンが並べられています。
アイテム数は、40種類程度と思われますが、ありきたりのパンではなく、結構凝ったパンが多いのにちょっとびっくりします。
これだけのバリエーションのパンを揃えるのはかなり苦労されているのではないかと思われます。
ただ、その分、お値段はやや高めの設定で、クロワッサン@250円、カレーパン@250円、メロンパン@230円、クイニーアマン@270円、あんバターサンド@300円などとなっています。
ここのところのベーカリー巡りは、ハイコスパベーカリー狙い撃ちみたいなところがありましので、その路線とはちょっと違うかなと思われます。
最近はカロリーのことをあまり考えずに食べたいパンを購入しているので、3個購入するのが一般的になっているのですが、今回はお値段のことを考えて、以下2点を購入しました。
・あおさ明太フランス@330円
・メープルフレンチブリュレ@290円
合計620円
有償化対象外のバイオマス30のレジ袋に入れて渡してくれます。
前記の通り、オーナーのクープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・ブーランジュリーに挑んだキャリアからもバゲット系には強いだろうと考え、その路線のパンを選びましたが、平均単価@310円ですから、やはり高いのは否めないですね。
持ち帰って、翌日の朝食に供しました。
あおさ明太フランスは、レンジで20秒チンした後、600Wのオーブンで3分間加熱し、1200Wで1分間仕上げ焼きしていただきました。
あおさ入りのバゲットを縦にカットして、そこに明太バターフィリングをたっぷり詰め込み、表面にも塗った上で焼き上げたパンですが、とにかくあおさと明太子、そしてバターの風味のコラボが素晴らしいです。
パンと海鮮風味の相性を引き出すお手本のようなパンでとても美味しかったです。
想像していた通り、バゲット作りの基本的な技術の高さも分かりますね。
@330円とお値段は高いのですが、このクオリティなら納得です。
メープルフレンチブリュレは、いわゆるフレンチトーストですが、大きなサイズのバゲットを卵液に漬けてしっかり卵液を染み込ませてから焼き上げています。
メープルシロップで風味にアクセントを与えており、まろやかな味に仕上がっています。
ボリュームもたっぷりで、フレンチトーストが堪能出来ました。
全体にハイコスパとはなかなか言えないにしても、創意工夫されたパンのラインナップは素晴らしく、しかもどのパンもボリュームがあるので、その点も値段の高さをカバーしています。
タイプ的に、食べログまとめ「トントンマンの選ぶ首都圏のハイコスパベーカリー(続編)」の掲載対象とはなりませんが、大手メーカーから独立されたオーナーの心意気が分かるお店で、素晴らしいと思います。