横浜イタリアンのトップ : SALONE 2007

横浜イタリアンのトップをいくサローネ2007。
なかなか、横浜方面には足が向かないが、あえて友人と一緒に訪問。
マリンタワーを見ながら、バーニーズの建物の中へ、、

夜は税抜12000円のお任せのみとなる。店の中は奥行きがあり、さすがに落ち着いた趣。
グラスワインペアリングもあるが、本日は私を含めてアルコールをあまり飲まない人達のため、泡のスタートのみで、後は水とした。

・サーロインとメークイン
白トリュフ風味のメークインのピュレをサーロインでまいたもの。スタートにしては重いかと思ったが、メークインの甘さ、白トリュフの香り、サーロインもわりとあっさりとして美味しい。こちらのスペシャリテとの事。

・鰹のプレザオラ
塩漬けにした鰹に新玉ねぎのピクルス、アプリコット、コンソメジュレ、桜チップで燻したフォアグラを混ぜて食べる。鰹は独特の匂いもなく、玉ねぎの甘さ、アプリコットの酸味が合う。コンソメジュレの旨味とフォアグラの旨味が後からきて、なかなか面白い逸品。

・うさぎのロートロ、ズッキーニのクレマ
うさぎは巻いてソテーしているが、なかにハーブが入っている。ソースはズッキーニとニンニク、生クリームのソース。淡白なうさぎにはこのソースが合う。上にミントの葉とミントのフリットがのっており、ソースの濃厚な味に爽やかなアクセントをつける。特にミントのフリットは香りと歯ごたえがなかなかにいい。

・真鯛、ハマグリ、タコのスープ仕立て
ズッパディペッシェだが、スープにはオレンジ風味のオリーブオイルが入っており、香りを楽しませる。真鯛や明石のタコ、九十九里のハマグリの味もしっかりして美味しい。この料理もこちらのスペシャリテ。

・パスタ1皿目
トロフィエジェノベーゼ、クルミペースト添え
トロフィエというショートパスタをサザエを混ぜたジェノベーゼソースと和えている。ジェノベーゼにはサザエの身とワタ。その上にモロッコインゲンが添えてある。
バジルの香り、ワタのほろ苦さとモロッコインゲンの甘さのバランスがいい。添えてあるクルミペーストと一緒に食べるとクルミペーストのコクと甘さが、またひと味違ったものになり、飽きさせない。考えられた皿である。

・パスタ2皿目
マルタリアーティ 牛と豚のラグー
マルタリアーティは三角形をした平たいパスタ。濃厚なソースによく合う。牛と豚のラグーは、いわゆるミートソースだが、これは誰でも好むのではないか。

・ホタテ、パプリカのジェラート、ンドゥイヤのパンナコッタを一口で
大きなスプーンに乗せている。一口で食べて下さいとの事。ホタテやパプリカの風味、ンドゥイヤのパンナコッタが面白い。パンナコッタにしてるため、ンドゥイヤの辛さが舌に残らず、胃の中で熱くなっている(笑)メインへの繋ぎとしては意外にいける。

・鴨のロースト ぺヴェラータソース マスカット添え
鴨は心持ち固く感じた。ぺヴェラータソースは鴨のレバーとたっぷりの黒胡椒、アクセントにグリーンペッパーが添えてある。無論、鴨にはよく合う。付け合わせにアンディーブとエンダイブ。マスカットとオクサリスというハーブが添えてある。濃厚なソースの口直しにいい。

・ドルチェ
セアダス オレンジ、甘夏添え サフラン風味のアングレーズソース
セアダスの中は、ペコリーノとモッツァレラ。上にハチミツがかかる。オレンジはディルで和えている。上に甘夏の身をほぐしたもの。そして、オレンジとウイキョウのジェラート。揚げてあるセアダスには、爽やかなフルーツとジェラートがあう。ディルやウイキョウの香りもいい。サフランの香りのアングレーズソースの優しい甘さは私の好みか。

・小菓子
カンノーリ
トリュフの形にしたカンノーリ。生地には炭が混ぜている。挟んでいる中身はリコッタチーズ、ハチミツ、ピスタチオ、チョコレート。
様々な風味がよく、最後まで考えられている。

実は、こちらの店、数年前に来訪した事がある。ちょっとしたトラブルもあり、あえて評価を掲載しなかった。
久しぶりにお伺いして、料理、サービスともしっかりとした。リストランテだと再認識した。日比谷ミッドタウンにも出店しており、事業に走っているので、正直言って不安なところもあったが、横浜の本店はさすがにしっかりとしていた。私の場合、ここに記載する際、何度か行かないと記載しない店もある。アルコールがダメなため、特に、鮨、和食の類がそうなる。

今回は久しぶりにお伺いして、いい店なんだと再認識出来たことが私にとってはよかった。
ただ、あえて言うなら、しっかりと印象に残る一皿が欲しい。スペシャリテの2皿は確かに美味しいが、コースが進むにつれ、印象に残らなくなってくる。何か印象に残る一皿を今後は期待したい。