【完全禁煙】オオバコなのにアットホームな焼鳥屋　カウンターがオススメです : 鳥伊勢 関内店

実家に寄った後、馬車道辺りで軽く食事して帰ろうということになりました。
学生時代からよく寄っていた焼鳥屋に行ったらあら臨時休業、当てが外れても既に焼鳥モードな我々夫婦は馬車道周辺にある店に片っ端から電話しましたが、土曜日の18時ではどこも満席か予約でいっぱいとのことで、5軒ほどNGを食らいました。

ということでとっとと諦めて東京に戻ろうと関内駅に向かいます。
途中、天吉の前を通ったらその先の路地に「鳥」の看板が。
こんなところに焼鳥屋か！？と覗きに行ったら店の前のスペースでタバコを吸っている客がいました。
おお、これはひょっとすると店内禁煙の焼鳥屋さんなんじゃないですか！？
確かに禁煙マーク貼ってあります。
帰るのは即取り止めです（笑）。

引き戸を開けて店内に入ると結構なオオバコで、向かって右のテーブル席は小上がりも含めて30人以上は楽に入れそうなスペース、左側は焼き場をぐるりと囲むコの字型のカウンター席になっていました。
カウンターも20人は座れそうです。
女性客もたくさんいますね。店内禁煙の効果は女性客の多さが証明しているようです。
ホールの女性スタッフさんがテーブルならすぐご用意できますがカウンターは片付けてからのご案内なります、とのこと。カウンター好きとしてはもちろん片付けていただくのを待ちます。

カウンターは白木で、使い込まれていていい感じです。表面が滑らかで若干撓んだ感じが良いです。
こういうカウンターでは例外なく瓶ビールですよね。
まずは瓶ビールとお新香をお願いして、メニューを眺めます。これが楽しいです。
焼鳥屋ですから居酒屋並みとは言いませんが、まずまず焼鳥前も充実している感じ。
禁煙なのでゆっくりお酒と焼き鳥が楽しめそうです。

こちらのビールは瓶も生もエビスだけ、他にはギネスが置いてあります。なんでかな。
お新香は大変きれいに切りつけられて出てきました。しっかり漬いていてとても美味しいです。
紅白のかぶ、きゅうり、白菜、人参の5種類で味も彩りも申し分ありません。
こういうお新香が出てくると思わず顔が綻んでしまいます。

では腰を据えて樽酒を3合の大徳利でいただくことにして、海藻サラダと鳥わさ、ポテト焼き、キツネ焼きをお願いして・・・と思ったら、お隣の女性からキツネ焼き食べてと差し入れが。
お腹いっぱいで食べられないからどうぞとのこと、突然でびっくりしましたが有り難くいただくことにしました。
こちらによくいらっしゃる常連さんのようで、鳥伊勢は伊勢佐木町と桜木町にもあるんだそうですが、この関内店が一番大人の客が多くて雰囲気が良いとのことでした（野球のある日以外は、だそうです）。
この後、いろいろとお話しして大変楽しい一時になりました。
キツネ焼きが結ぶご縁です。
隣の客ともスタッフとも気兼ねなく話しするのが横浜の店の良いところですね。
敷居が低いというかオープンというか、アットホームな飲み屋の楽しさを存分に味わいました。


さて、海藻サラダと鳥わさでぬる燗を飲ります。海藻サラダのドレッシングが大変あっさりしていてお新香のようでもあり、日本酒になぜかとてもよく合いました。
鳥わさは期待通りの美味しさです。軽く湯引きして刻んだ胸肉に青ネギと海苔、山葵醤油でよく和えてあって盤石の味ですね。
ポテト焼きは炭火でじっくり焼かれており、バターを乗せて軽く醤油をつけていただきましたが、これも大変美味しいです。炭火で炙るとなんでも美味しくなっちゃう典型ですね（笑）。
あっさり系の酒肴から一転して濃厚な味になり、お酒がさらに進みます。3合大徳利って本当に3合入ってるの？と思うくらいスイスイ呑んでしまい、早くも2本が空きました。
樽酒は飲み口が良く、しかもお燗にするとさらに軽さと甘さが程よく出てきて止まりません。

呑んでばかりいないで、そろそろ焼鳥も食べたいなと。
初めてなのでお任せ5本セットをお願いしました。
合鴨入れてとお願いしたらOKとのこと、融通が利きますね。有難いです。
焼き台にはカバーが掛かっていて客からは焼きの具合が見えないのが残念ですが、排気ダクトと一緒になっていて煙が店内に出ません。
タバコだけでなく焼鳥の煙も店内に出ないのでかなりクリーンな空間ですね（笑）。

ということで5本の盛り合わせです。
合鴨、しそ巻き、手羽先、つくね、ささみサビ焼きで全部塩です。これはんまそうです。
焼き場のお兄さんに聞くと九州の契約先から送ってもらっている若鶏なんだとか。
私はひね鶏のほうが肉に味わいがあるように思うのですが、ワイフは若鶏派なので喜んで食べてます。
どれも炭火の良い香りを纏って、甘味を感じる塩で焼き上げてあります。
しかも一本一本大きくてかなりの食べ応えがあります。つくねなんて肉団子3つです（笑）。
ワイフはこの5本だけでもうお腹一杯と言っていました。

では私は追加を（笑）。
隣の方が注文していて肉厚でとても美味しそうだった椎茸と銀杏（と言ったら私も！っておい）、といかだとうずら（と言ったら私も！っておいおい）をお願いしました。お肉以外も期待できそうです。
いかだの美味しいところは例外なく焼鳥もいけますもんね。
程なくして出てきた椎茸は、カウンターの上の誇らしげに積んであったのできっと美味しいんだろうと思っていましたが、火の通り加減が絶妙で期待を裏切らない美味しさでした。
銀杏も新物で弾力があり、普通に美味しいです。
いかだとうずらは普通かな。まあ期待し過ぎなのかもしれません（笑）。

ワイフがもう本当に食べられないと言っているので（そりゃ3合大徳利5本飲んだらお腹も膨れますよ）、私は最後にせせりだけビシッと焼いてもらって（と言ったらやっぱり私も！って…）、おにぎりとスープで締めようかなと。

せせりは脂がきれいに浮いた状態で供されました。良い感じの火入れです。
焼鳥はやっぱり技術6：素材4かなと思います。素材が良くなければもとより美味しくなりませんが、焼きの巧さが味に直結するシンプルな料理方法ですね。
個人的にはもう少しだけ焼いてもいいかなと思いましたが、これでも十分セセリの旨味が引き出されていました。塩も優しいです。
ガツンとは来ませんがじわじわ旨味が広がって来ます。美味しいです。
もう一杯だけ、お酒を追加しちゃいましたよ（笑）。

締めのおにぎりは鮭で。スープはサービスで出してくれます。
お腹が落ち着く美味しさですね〜。
さすがにワイフは食べませんでしたけど（笑）。

ということで思いがけず美味しい焼鳥を煙のない店でいただくことができました。
横浜の焼鳥のレベルは高いです。
楽しくてつい飲み過ぎちゃいました（笑）。

ご馳走様でした！！