センマイ、ハチノス、巻揚、牛バラスープそば・・・ : 楽園

横浜中華街の“楽園”さんに行ってきました。
食べログ中国料理EAST百名店2021選出店です。
食べログ投稿写真の“センマイの葱、生姜和え”と“巻揚”に惹かれ、行くことにしたものです。

９月中旬、11時前に到着。
お店の開店時間は11:30ですので、取り敢えずは外観だけでも撮影しておこうと、お店の前に行ったのですが、何と“営業中”の札が下がっているのです。
時間外とは思いつつ、中に入ると女将さんから、「どうぞー・・・」と声をかけられます。
周辺をブラつき回ること無く、店内へと・・・ラッキーでした。
なお、帰りにお店の外に出てみると、入店時には無かった“本日のランチ”のホワイトボードがあったのです。
このことは、到着したときに撮影した外観写真（投稿済み）にこのホワイトボードが写っていなかったことを確認しています。
ひょっとしたら、札のかけ間違えかも知れません。
よく状況がつかめませんでしたが、女将さんは「どうぞー・・・」と愛想よく迎えてくれたものです。

　　この日、いただいたのは
　　　　１）ハチノスとセンマイの葱、生姜和え　1,500円
　　　　２）巻揚（ハーフサイズ）　　　　　　 1,000円
　　　　３）牛腩湯麺（牛バラのスープそば）　　 950円
　　の３品です。
　　但し書きを”注文した。”とは書かずに、急に“いただいたのは“と、食べたものと言う表現に
　　したのはしたのは、1）の“ハチノスとセンマイの葱、生姜和え”は、こちらからは、メニュ
　　ーに載っている“センマイの葱、生姜和え”とお願いしたのですが、女将さんからは「“セン
　　マイ”が未だ届いていないので、“ハチノス”になってしまいますが？」と言われてしまいま
　　した。
　　どうせ！！牛の第三の胃が、第二の胃になるだけだから、ま～良いは・・・として、お願
　　いした料理なのです。
　　そして、てっきり“センマイの葱、生姜和え”が運ばれて来ると思ったのですが、女将さん
　　からは、「”ハチノスとセンマイの葱、生姜和え“ハーフ・ハーフです。」と、何事も無か
　　ったかのように澄まし顔で、運んで来たのです。
　　思わず胸元で、小さな拍手です。
　　これを見て、断りも無く等と、文句・クレームを入れるような人はいないでしょう・・・
　　私の場合、他の中国料理店でも、多くの品目を食べたくハーフ・ハーフはよく頼むのですが、
　　お店のメニューにない料理だったのです。
　　何か宝籤にでも当たったような幸福な心境です。

　　“ハチノスとセンマイの葱、生姜和え”が、10分ほどで運ばれてきました。
　　　　お皿の上には、タップリの“細切り葱”と“針生姜”の細切り、パクチーが乗っています。
　　　　そこに、“塩ダレ”がかかっています。
　　　　タップリすぎる“葱”と“生姜”を除けて、“センマイと”ハチノス“を確認します。
　　　　下処理がとてもよいのでしょう。
　　　　真っ白です。
　　　　臭みは全くありません。
　　　　少し、温かいのかな！！
　　　　上に掛かっている塩ダレが食欲をそそります。
　　　　少し、塩味は強めです。

　　　”ハチノス”は牛の第二の胃です。
　　　　　その名の通り、ハチの巣のようなボコボコとした凹凸があります。
　　　　　モニュッとした変わった食感で、強めの塩味でサッパリとしています。

　　　”センマイ”は牛の第三の胃です。
　　　　　よく見ると、胃の内壁が幾重にもヒダのように重なった形をしています。
　　　　　こちらはコリコリとした歯応えです。
　　　　　見た目通りのザラッとした舌触りで、歯応えもあり、やはり強めの塩味が合い、サッパリと
　　　　　しています。

　　”巻揚”は広東の伝統的な料理だそうです。
　　　　運ばれてきたときの女将さんからの説明は
　　　　　・レモンをかけて食べる。
　　　　　・基本的にはそれだけで美味しい。
　　　　　・後は好みで醤油をかけてもよし
　　　　と、シンプルな食べ方を教わりました。
　　　　お皿の上には、“パセリ”と“くし切りレモン”、“揚巻”は５個です。
　　　　”豚肉”、”筍”、”椎茸”、”海老”等の具材を均一に細切りし、豚の”網脂”で包み込み、揚げた料
　　　　理です。
　　　　１個は何も付けずにそのままでいただきます。
　　　　揚げ物にしては軽く、油を余り感じません。
　　　　とてもサクサクした食感です。
　　　　次は女将さんの指導の通りに“レモン汁”をかけます。
　　　　サッパリとした美味しさです。
　　　　女将さんの説明に出てきた“醤油”も垂らしてみました。
　　　　揚げ物らしさが更に抑えられます。
　　　　外側が“網脂”だけで、小麦粉などで作った皮が付いていない分、軽やかで、とても美味しい
　　　　です。

　　”牛バラのスープそば”、湯気が立ち上る熱々スープの中に、”牛バラ”の塊肉がゴロゴロ入ってい
　　　　ます。
　　　　丼の中には、”小松菜”と”牛バラ”の大きな塊肉が５個も入っていました。

　　　”スープ”は”醤油味”です。
　　　　　薄めのスープです。
　　　　　その薄めで優しい“スープ”に“牛バラ”を煮込んだ際の豚バラの表面に付いていたタレが溶け
　　　　　出しおり、少し甘めの“スープ”になっています。
　　　　　グイグイと飲めちゃうタイプの美味しい“スープ”です。

　　　“麺”は低加水のストレートの中太麺です。
　　　　　熱々の“スープ”にもめげずに柔麺とならず、シッカリとしたコシがあります。
　　　　　“スープ”の絡みもよい美味しい“麺”です。

　　　“牛バラ”は見ての通り、ブロック状で分厚く、大きいのです。
　　　　　頬張ればホロホロです。
　　　　　シッカリと煮込まれており、パサツキが無く、とても柔らかいのです。
　　　　　スープに表面の甘さを取られ、優しくもお肉としての味が押し寄せてくる美味しさです。

今回は、変な表現ですが、儲かった（？）ような気分です。
　　・予定時間より早めにお店に入れた。
　　・メニューに無い”ハチノスとセンマイの葱、生姜和え“ハーフ・ハーフが食べられた。
再度、メニューを調べたのですが、“ハチノス”と言う文字もありません。
幻の“ハチノス”を食べ、“センマイ”も外すこと無く、両方楽しめた。
“巻揚”では、食べ方の指南もあり、説明通りにいただき美味しく食べられました。
“牛バラのスープそば”も、お肉塊がタップリで、食べ応えもあり、本当に儲かったような気分で、美味しくいただくことができました。

女将さん、ありがとうございました。
ご馳走様です。