美味しいランチコース、それ“洋食屋 綺・Luck”さんで、いただきました。 : 洋食屋 綺・Luck

食べログ 洋食 百名店 2020年選出店で、気になっていたお店です。
神奈川県からは４軒のお店が選出されていますが、このお店だけが残っていたのです。
年の瀬が押し迫った12月下旬に訪問しました。
11:00前に到着、早過ぎる到着で、近辺を散策。
真っ直ぐで、比較的急な紅葉坂を上ると、伊勢山皇大神宮や県立音楽堂、横浜能楽堂などがあり、車の往来は多いのですが、緑も多く閑静で、空気が綺麗に感じます。
振り返れば横浜ランドマークタワーが、大きく聳え立っています。

愈々、11:30、入口の準備中の札が、“WELCOME OPEN”に変わっています。
重いドアを引き、店内へと・・・
店内にいたマスターへ、1人であることを告げると・・・、
「コースしかありませんが、よろしいですか？」
「急いでいますか？」
当初から、この店で食べる事が目的で来ているのですから、両方とも「了解です。」と告げると、カウンター席へと、案内されます。
カウンター席にはあらかじめランチョンマットとカトラリーが、セットされています。
カトラリーは磨き抜かれたフォークとナイフ、そして嬉しいのはお箸があったことです。

マスターは　とても愛想が良いと言えない、職人肌の方です。
話が前後してしまいますが、お店はカウンターに4席、2人掛けテーブルが3卓と、全部で10名程の席数で、それ程大きいとは言えないお店です。
私が、お店に来た時点では、既に８人の予約が入っていたのです。
後から来店した予約をしていないカップル、２人組は、可哀想にお店に入る事が、できていません。
空いている席が１ツだけのためです。
やや時間をおいて来店した予約のお客さんは、アラサーの２人の女性、カウンター席に座ります。
次に来られたのは、アラシスの女性６人のグループで、テーブル席へと案内されていました。
その後に来た男性は、予約はしていなかったようでしたが、１人でしたので、運良く私の隣に座れたのです。
時折、電話が入るのですが、予約の電話のようでした。
予約でかなり、埋まってしまうお店のようです。
それも、女性に人気のようです。
私の場合、早くから、お店の前に来ているとは言え、運が良くお店に入ることができただけなのです。
出来れば予約はしておいた方が無難かと思います。
なお、後から来たお客さんは、１人を除いて、後の方はハンバーグのようでした。
遠くから、厨房を眺め、マスターが運んでいたハンバーグを数えて、確認しておきました。

話を戻します。

お願いしたのは“ランチメニューから”和牛ビーフシチュー”です。
勿論、コースです。
コースの内容は
　１）“前菜プレート〜小さなスープ添え〜”
　２）“自家製パン”
　３）自分で選ぶメイン料理：“和牛ビーフシチュー”
　４）本日のデザート：“マンゴーヨーグルトムース”
　５）“コーヒー”
になります。

１）“前菜プレート〜小さなスープ添え〜”
最初に運ばれて来たのが、大きなお皿の“前菜プレート”です。
マスターからは、「スープは大根の温かいスープです。」と説明を受けます。
アニマル柄（シマウマ）の大きなお皿の上には、“温かい大根スープ”、“ポテトサラダ”、“生野菜サラダ”、“鮭”、“スコーン”が、盛り付けられています。
少しずつのお料理ですが、器もお料理も美しく、お洒落に見させる綺麗な盛り付けです。

“大根スープ”は、フーッと大根の香りがするものの、ホッと温まるクリーミーで優しい味です。
“ポテトサラダ”は、ポテト、キュウリ、タマネギと普通の組み合わせですが、ビネガーを効かせ、グレードを高めた家庭では味わえない美味しさです。
“生野菜サラダ”、サニーレタス、ニンジン、キュウリ、タマネギ、ミニトマト等々と、数多くの種類の野菜を使用した生野菜サラダです。
掛かっているドレッシングは味が控え目で、新鮮な野菜そのものが、味わえます。
野菜の新鮮さに自信が無ければ、このようなサラダは出せません。
とても冷たくて美味しいです。
“鮭”、野菜の多い中、鮭の身が２切れ、海鮮系がアクセントととなり、フォークが進みます。
“スコーン”、上に乗っているジャムは、梨かリンゴだと思いますが、甘めのジャム（？）に、スコーンは、外がサクサク、中はシットリとして美味しいです。

２）“自家製パン”
小さな食パン風の”自家製パン”は、オーブンで焼き上げられており、熱々です。
粗めの肌理のパンは、外側がカリッ、中はフワッと、とても甘く、美味しい”自家製パン”です。
半分は、添えられていたバターで、いただき、半分は残しておき、ビーフシチューを付けて美味しくいただきました。
小さめで、貴重品のようなパンです。

３）“和牛ビーフシチュー”
”和牛ビーフシチュー”は、1947年先代が伊勢佐木町で創業した「キラク」の看板メニューだそうです。
この説明を見て、１番人気なのは“ハンバーグ”と承知していたのですが、このお店を知るという意味では、”和牛ビーフシチュー”を選択すべきと、今回注文したものです。
そもそも“シチュー”とは“スープ”の中のひとつで、大きめの具材がメインになるよう調理された煮込み料理のことです。
縁の盛りあがった熱々の鉄皿が木のプレートに乗り、運ばれて来ます。
濃厚そうな“デミグラスソース“の中には、大きくカットされた和牛ビーフ、ニンジン、インゲン、ブロッコリー、マッシュルームは丸ごと入っています。
“デミグラスソース”の中には、マッシュポテトも入っています。
シチューと同時に運ばれてきたスプーンで、まずはデミグラスソースを、一口いただきます。
心地良い酸味の中には、ワインの風味が活き、コクのあるデミグラスソースです。
シッカリとコクを感じながらも、意外とサラサラ、アッサリ感すら感じる軽やかな美味しさです。
赤身が中心のお肉ですが、箸で切れそうなくらい柔らかく、旨みが詰まっています。
それぞれの野菜たちも、デミグラスソースに浸けながら、美味しくいただくことが出来ました。
特にマッシュルームは不思議な歯応えと香りを感じながら、美味しくいただきました。

４）本日のデザート：“マンゴーヨーグルトムース”
”本日のデザート”は“マンゴーヨーグルトムース”でした。
程々の酸味があり、美味しくいただくことができました。
勿論、マンゴーは甘い香りと、甘い味で美味しかったです。

５）“コーヒー”
お客さんも揃った頃で、マスターも忙しくなりましたが、「そろそろ、コーヒーは？」と促されます。
直ぐにお願いし、ブラックで、最後のひと時を、過ごさせてもらいました。

洋食のコース料理などは、個人ベース、特に１人では、経験は皆無かと思います。
小さな洋食屋さんですが、小品ながらも一流のコース料理です。
１時間近くのひと時を、ユッタリと過ごさせてもらいました。
ありがとうございます。
ご馳走様でした。

ハンバーグもいただく必要があるとは思いますが、カウンターに座ったアラサーの食べている“海老のデュクセル”が、もののすごく綺麗で、美味しそうでした。