しみじみ心に染みる、おでんと女将さんの魅力 : あさひや

歩いてわけもない場所にもう何年も住んでるのに夫が『あさひや』に行ったことがないと、なんとも勿体ない事実が判明。
だって自分の休みは店も休みだし帰ってくる時間には閉まってるしって、、、
そう私も超お気に入りなのに数えるくらいしか行けてない、近くて遠いお店なのでした。
これはもう思い立ったが吉日と、強行で予定を立て突入。
オープンの15分くらい前に駆けつけたら既にけっこうな人数が並んでいます。
数えたら７人！
店内は詰め詰めで10席なのでぎりぎり一巡目で入れました。
久々のあさひやは時が止まったように変わらぬ空気感。
女将さんも相変わらずお綺麗でテキパキとしてらっしゃいます。
客層は女将さんに名前で呼ばれる常連さんから、『大根ください』という初めての方まで様々。
（ここには大根はありません）
しかし初心者でもアウェイ感なく他のお客さんと自然と会話が生まれたりする雰囲気が女将さんの采配とかおでんを一同に囲む一体感とかいろんな要因が重なってさりげなく実現しているのでした。
注文は最初に女将さんが順番に訊いてくれて、その後はタイミングを見計らいつつお勧めとか他のお客さんに釣られて同じものをとかの流れ。
なので明確なメニューとか存在しないと思っていたのですが意外や壁にメニューが掲示してあった。
なんか壁と一体化してるし誰も見てないのでこれまで気づかなかったのでした。

こんにゃく、ちくわ、つみれ、玉子など基本的な多くのネタが＠130円。
さつま揚げや野菜揚げ、ごぼう巻きが＠150円。
貝＠200円。
いなりもち、ロールキャベツ＠250円。
酒450円 (常温のみ）
ウーロンハイ480円
ピッチ480円（レモンサワー）
焼酎410円（梅割り、ロック、ストレート）
ビール中瓶550円、小瓶350円（ラガー、一番搾り、スーパードライから選択）

比較的新種の辛子揚げとか東京揚げ、横浜揚げなどはメニューにはなかったけどおそらく＠150円くらいかと。
定番に加えてここでしか見たことのないネタがけっこうあります。
ごぼう揚げをお願いしたら小さ目な個体だったらしくお芋をサービスで付けてくれたり優しく細やかな明朗会計。
ネタによって二個一組のものもあり、大き目のロールキャベツなどは切り分けてもらえるのでほぼネタ制覇か？というくらいたくさん食べられました。
薄味なのに物足りなさのないしみじみ奥深い出汁で、ネタがピリ辛だったりコリコリとかホクホクとかねっとりとか様々な食感と味わいを引き立てて飽きずに何個でもいけてしまうのです。
この後引く感じがあさひやのおでんの魅力ですね。
名物の梅割りもピッチ(レモンサワー）も飲めてあさひやを充分堪能しました。
一応一人3杯までとの不文律があるらしいのですがビール、梅割り、ピッチ、中お代わりで4杯飲んでしまった？
まあ、これくらいは大目にみてくれるようです。
あさひや初体験の夫は案の定いっぺんでファンになったもよう。
しかしまた当分来られないなあと、、、
現役引退したら毎日来られるから(笑)女将さんにはそれまで頑張ってもらおう。
我々もそんな日を夢見て明日からもまた頑張ろうと思ったのでした。

【2013.2 野毛ツアー】
今回はこちらからスタート！
一軒目の定番、武蔵屋は突然『しばらくお休みします』とのことでちょっと心配ですが…
また再開されることを心よりお祈りしております。
一軒目のおでんは冷えて乾いた身体に染みました～
薄味なのに一口目から旨い～と思わせてくれる深い味わい。
そして食べ飽きない味なのでまだ先は長いのに沢山食べてしまった。
辛子揚げ、花こんにゃく、肉団子、卵、ロールキャベツ…
満席を更に詰め合った一体感で雰囲気も暖かい。
女将さんのふんわりとしたしゃべりにも癒されます。
そうしている間にもお店を覗いては諦めて帰る方続出。
早くもお腹も心も満たされつつ次の店へ向かう一行なのでした。


【2013.1】
武蔵屋からスタートした野毛ツアーの２件目はこちら。
王道ですね(笑)
こちらも開店と同時に満席率が高い人気店なのでダメもとでしたがラッキーな事にちょうど前のお客さんと入れ替わりで入れました。
美人女将が一人切り盛りするお店との評判でなんだか『男の聖地』というようなイメージがあり今まで足を踏み入れたことがなかったのですが入店時のやり取りからして和やかな雰囲気で構えていたのが拍子抜けするくらい垣根のない開かれたお店です。
評判通りの美人女将は飾り気のないさっぱりした感じの方で男性受けだけでなく女性目線からでも好感度高い～！
憧れてしまいます。
ここへ来たら絶対頼もうと思っていた名物、梅割りをオーダー。
でも間違えて『梅酒ください』と言ってしまう。
女将は勝手知ったるでハイハイ、と梅割りの準備を始めましたがそれを聞いていた他のお客さんが
『ここのは梅酒じゃなくて梅割りだよ、殆ど生の焼酎だけど大丈夫？』と。
へーきへーきと梅シロップをちょっとだけ垂らし一口啜るとやっぱり常温で生の焼酎はキツイ～。
『だから言ったじゃない、ほら梅シロップ入れて！』
…入店間もなくもう既に誰が連れで誰が居合わせたお客さんかわからないくらいの一体感。
その後も常連さんにお勧めのおでんネタを訊いたり界隈のお店の情報交換をしたりと楽しく過ごさせていただきまいした。
おでんは薄味の出汁がじんわり～と染みた優しい味わい。
ネタの個性が生かされていくらでも食べ飽きずそれぞれの味が楽しめます。
私にとって今まで食べたことがないありそうでなかったタイプのおでん、と思いました。上手く言えないけど。
ネタにも『花こんにゃく』とか『からし揚げ』とか独特のものがあり、女将いわく『もう扱ってるのうちくらいじゃないかしら』というレアものも。
おでん屋さんなのに大根がない事でも知られるこちらのお店ですがネタを選ぶたびに『大根はないんだよね』と確認する常連さんに『もう～、しつこいわねえ～』と返す女将とのやり取りも定番になっているようです。
ああ～良いなあ…こういうの…
底知れぬ魅力の雰囲気と美味しいおでんを堪能して、お会計は一人千円ちょいだったような…
いくらハシゴの途中とはいえけっこうちゃんと食べた感でこれは安すぎでは？
様々な視点からこのお店の人気のわけをしみじみ思い知った夜なのでした。