レイドさんと私（思い出レビュー） : センターグリル

昨日、幹事から伝言が来て、センターグリルに集まるから、各自の思い出を軸に追悼レビューを用意しておいてくれと言われました。

当店はレイドバックさんが最高に好きだったナポリタン（洋食）のお店です。
そして、私を含めた多くのレビュワー仲間が、レイドさんを慕って訪問した店でもあります。

写真の品は5/23と24に２日間訪問した際の記録です。
ナポリタンはレイドさんが特に勧めていて、その美味しさは１回目レビューに書きました。
オムライスは中が白飯のものとチキンライスを入れた特選の２種類があります。
また、オードブル（１人前350円）やビール（500円）、そして冷酒・熱燗（400円）もあって、大変安く飲むこともできることを知りました。

当店の楽しみ方は、私とも繋がりの深いレビュワー様も多数の記事にて上げています。
どのレビューを見ても思い出深いものばかりです。そして、皆様と店や料理についての価値観を共有できたことは、食べログ活動を支える上で大きな自信になりました。

ちなみに、私の訪問は２年前の４月となりますが、レイドさんとは共通のフォロワーも多いので、数えてみたら現在は何と26名の方（フォロワー）がレビューされています。それだけ影響を受けた人も多いのでしょう。レイドさんは私をインフルエンサーなどと茶化しますが、人間関係の中心にいた貴方こそ、人に何かをさせる・・・正にどうしようもない「嘘つき」で、誰からも好かれた「人たらし」だったと思います。

少し私的な話をさせて下さい。
今回初めて言うことなのですが、私はビューワーに読んでもらいたくて食べログを始めたのではありません。実は食べログの関係者・各レビュワー様にこそ伝えたいメッセージがあってレビューをしてきました。

そもそも、私は美食家や食通の類ではなく、また飲食業の関係者でもなく、少し酒が好きなだけのただの呑兵衛です。ですが、そんな私が食べログ活動を始めた理由は一点・・・「優良な居酒屋にこそ栄えてもらいたい」と思ったからです。

この切っ掛けは、約３年前の出来事でした。
いちユーザーとして居酒屋に関する情報を見ていたところ、掲載された口コミについてモヤモヤした違和感を感じました。そこには沢山の写真と定型の賞賛文が並べられていましたが、とにかく居酒屋を愛する感情の欠片も感じられなかったのです。
この理由を考えるにつれて、次第にこのモヤモヤは、業界全体に蔓延した問題なのだと察するようになりました。何故なら、私が贔屓する居酒屋の店長や、情報通の知人が口を揃えて言うのです。口コミサイトは「闇が深いから嫌いだ」と。この話は後から、某大手チェーンの開発課長からも、中規模資本系の営業部長からも聞きました。
ただ、私は食べログの運営姿勢やスキーム自体は好きでしたので、口コミサイトの問題については、レビュワーに啓発するか関係者に働きかけることで改善できるのではないかと考えたのです。

レイドさんとの出会いは、少し前の交通飯店のレビューで書きました。
https://tabelog.com/rvwr/004200896/rvwdtl/B253427827/
今はZ級居酒屋と呼称することになった残念な居酒屋のレビューを続ける内に、好意的なコメントを頂いたのが最初だったかと思います。
レイドさんは情報取り扱いのプロですから、私の行動や発言のベクトルが周囲とは全く違っている事に気付いたのでしょう。お互いにカードを少しづつ切るようにして意見を明かし、それからは頻繁に情報を交換する仲になりました。

最初のオフ会はたった3名でしたね。
美魔女様の仲介で初めてお会いした　酒蔵 力　
https://tabelog.com/rvwr/004200896/rvwdtl/B260850387/
緊張のあまりサワー１杯に30分かけた前半と、胸尻論争で打ち解けた後半と、互いの距離を一気に縮めた宴会でした。

次いで　いづみや 本店　のオフ会では人数を増やして集まりました。
https://tabelog.com/rvwr/004200896/rvwdtl/B262766375/
ところがこの店での塩対応から、参加者の皆様に残念な思いをさせることになってしまったため、私は弁明のレビューを作ることになります。
いづみや 第二支店
https://tabelog.com/rvwr/004200896/rvwdtl/B266711889/
この時、レイドさんの記事を基にしたオマージュ（物まね）記事を創作したのですが
（レイドさんの元ネタ）https://tabelog.com/rvwr/004182574/rvwdtl/B266125751/
それがとても楽しいと感じたのを覚えています。以降私は、レビューに創作的な工夫をすることが多くなっていきます。

神奈川県大和市でのオフ会にも呼んで頂きました。
鳥清という大衆店での宴会になりましたが、レイドさんはその時からずっと話題の中心におられましたね。
https://tabelog.com/rvwr/004200896/rvwdtl/B269699115/
開始５分での下ネタにはさすがに驚きましたが、緊張した初顔合わせのメンバーを、一瞬で笑顔にをさせた話術は惚れ惚れする思いで見ておりました。
ちなみに顎が外れるほど驚く出来事でもありましたので、フェイク記事もレビューで作っております。速攻で下書き戻しにされましたが、力作なのでコメント欄に残してあります。ご覧いただければ嬉しいです。
（ウソ記事の概要）■食べログオフ会で下ネタ連発容疑、サーファーを逮捕　神奈川
レビュワーが集まるオフ会で下品極まりない発言を行ったとして、神奈川県食〇ログ運営本部は、人気レビュワーの海男（自称：〇イドバック）容疑者＝年齢不詳・神奈川県在住＝を迷惑防止条例違反（下ネタ禁止）の疑いで現行犯逮捕した
こうして私は、レイドさんを創作レビューで「弄る」ことを覚えたのです。

上野のオフ会でレイドさんが幹事を務めた際は、及第点の店選びであったことを思いっきり茶化してあげました。
題名【陳述書】です。
さしすせそ
https://tabelog.com/rvwr/004200896/rvwdtl/B315103614/

２年目の春にはこんなレビューも作っています。
野毛の老舗　中華料理 萬福　での悪戯レビューで
（レイドさんの元ネタ）https://tabelog.com/rvwr/004182574/rvwdtl/B213804840/（注：３回目訪問の記事です）を作り変え
https://tabelog.com/rvwr/004200896/rvwdtl/B351492714/
という試験問題的な内容にしたものです。かなり身内ネタになってしまいましたが、レイドさんの周囲（特に美人秘書さんと中の人）にも受けたと聞いて、ガッツポーズをして喜びました。

リバーストーンは、レイドさんのもう一つの大贔屓のお店です。
GWを利用して馬堀海岸を訪問した私は、レイドさんたちに笑ってもらうためだけにこんな２連作レビューを上げました。
①　ファミリーマート 蔭山馬堀海岸店
https://tabelog.com/rvwr/004200896/rvwdtl/B353695758/
②　リバーストーン
https://tabelog.com/rvwr/004200896/rvwdtl/B353759948/
またしても、レイドさんの一部身内と「中の人」に受けたと聞いております。
そうですね・・・私はこの頃、「中の人」を一番意識してレビューを作っていたのだと思います。

そしてその思いが爆発します。
レイド会古参メンバーならご承知の桃太郎事件です。
この頃、昔ばなし風のレビューに凝っていて、その中には特にメッセージ性の強いものもありました。一向に食べログ内の問題が解決しないことに苛立つあまり、桃太郎的なレビューを三連発で上げたのですが、10分で下書き戻しにされただけでなく、間接的にお叱りもうけるという、スリル＆サスペンスたっぷりの事件です。コメント欄への案内誘致すら怒られるという、kuidoのアカウント停止に一番近い日の出来事でした。気になる方は私の行った店「桃太郎」で検索してください。
あの時、私はライバル社のエージェントではないか、メディアの潜入取材ではないか、などと言われたようですが、あの疑いは晴れたのかしら。３年経っても食べログ一筋の愛妻家なんですけどね。
さて、ここで問題。黒幕は誰でしょう。

これにより、暫くの間過激な表現を自粛をすることになった私です。
仕方ないので、レイドさんを再び弄ることで遊んでいました。
龍朋
https://tabelog.com/rvwr/004200896/rvwdtl/B371187275/
これが切っ掛けで、kuido子という新キャラが生まれたんです。彼女は実はガタイの良いオッサンですが、レイド（＝海男）さんへの思いはまるで少女のようです。

そして、この頃になると、大病を抱えたレイドさんは加療で連絡が取れない時期が出はじめます。
夏も終わる頃には長い入院があって、復帰祝いにkuido子がこんなレビューをあげました。
ファミリーマート 赤坂三丁目店
https://tabelog.com/rvwr/004200896/rvwdtl/B387117616/

そして秋口からは二つの大きなオフ会と、気まぐれで小さなオフ会を幾つか。後者はもう業務連絡なのか同族会議なのか分からない集まりになっていました。名前も知らない関係なのに。いや知ってるけど。

そして、決定的な何かがあった正月明けの銭形平次。
銀座の　GINZA CRAFT MASTERS　という店でのレビューになります。
https://tabelog.com/rvwr/004200896/rvwdtl/B410188555/
あの際に「お導き」と「ご決断」を頂いたお二方には感謝するばかりです。特に正月早々から餅を喉に詰まらせるほど驚かせたタイポは、いささかやり過ぎだったと反省しております。

そして、この頃から明らかに具合が悪そうなレイドさんを見ることになりました。数日毎に繰り返す体調不良の情報から、私達はこの日が来ることを覚悟をせざるを得ませんでした。4月22日に交通飯店のチャーハン写真104枚のレビューを上げたのは、最後に貴方から教えてもらったものが確かにある事を見てもらいたかったからです。そして、その後に駆け込みの追加訪問をして、108枚の写真を揃えた時に、私は何かを感じました。スピリチュアルな話は信じないタチですが。


最後に感謝の言葉を、この場をお借りして申し上げたいと思います。
私は２年半もの間、貴方に接してきましたので、色々身を削っていただいた事を知っています。敢えてリスクが多い選択への根回しをすすめ、「優良な料理店にこそ栄えてもらいたい」と共感していただいた事は、令和元年５月21日を境に食べログに確実な何かを起こしています。今、このサイトでは、信用回復に向けた流れを感じる事が出来るのです。
私個人からお礼すべきことは山ほどありますが、この一点だけでも何百万人といる飲食業の関係者、ユーザーに変わってお礼を言いたいと思います。
ありがとうございました。

レイドさんへの誓いは今も変わりません。
レイドバック
https://tabelog.com/rvwr/004200896/rvwdtl/B381487014/
悲しい事ですが、この日が来ることは何度も話し合って分かっていたことです。

貴方は正に・・・どうしようもない「嘘つき」で、誰からも好かれた「人たらし」だったと思います。

だから、
だからこそ、、、

一度だけなら許してあげます。
訃報が嘘だと言って戻って来て下さい。

そして見事な人たらしである事を示すために、もっともっと多いレビュワーさんを、このセンターグリルに呼んであげて下さいよ。改築して増席したのに、まだまだ26人しか集めてないでしょうが。

貴方がどうしようもない人だっていうのは・・・もう分かってるんだから。


2019年4月26日　レイドバックさん永眠…

食というものに全く関心が無かった自分が、ある理由から食べログを始めるようになったのは僅か8か月前のこと。日々の居酒屋での出来事を記していたら、いつの間にか知り合いも増え、気が付いたら趣味となっていました。そしてまさか、この自分がランチの食レポをするようになるなんて？！　本当に不思議な気持ちです。

チャーハンもラーメンも全く関心がなかった男です。小料理屋や割烹やBarも殆ど行った事が無い、そんな居酒屋呑兵衛の日常が変わりつつあります。
食べログ様には、こんなに食生活を豊かにしていただいた事を本当に感謝しています。特に、今までの人生で触れる事のなかった店でのレポートで、疑似体験をさせていただいているレビュワーの皆さまには、この場を借りて御礼申し上げたいと思っています。ありがとうございます。
そのかわり、飲食業の暗黒面についてはたまーにレポート致しますのでｗ　今後ともよろしくお願いいたします。

そんな訳で今回は、私が滅多に足を踏み入れない地域「横浜」に行ってきました。
特に当店【センターグリル】には、日常より食べログでお世話になっている海男様からお誘いを受け、行きたい食べたいとは思っていましたが、ランチでは流石に行く理由が無いと時間が取れません。そんなところに神奈川方面から見積依頼の電話が。

ｷﾀ━━━(ﾟ∀ﾟ).━━━!!!

契約前からガッツポーズです。10億の契約だってこんなに喜びません。周囲は口をあんぐりしてます。
見積OKです。これなら横浜に行けます。無論アポイントは平日の午後イチに設定します。店休日じゃない事も確認済みです。
服装もナポリタン発祥の当店に敬意を表して、ケチャップ（茶）色のスーツ、チーズ（黄）色のネクタイ、緑の靴下です。このピーマン（緑）が当店の工夫ですからね。大事なところです。

じゃ、オレ行ってくるから。

難しい顔をして出て行きましたが、カバンの中は見積書と食べログ地図を印刷した紙2枚。楽しい旅になりそうです。

開店11時よりかなり早く着いてしまったので周囲の探索をしました。野毛から、日ノ出町、伊勢佐木、長者町、曙町あたりをぐるっと回ってもらい、少し懐かしい気持ちになりました。いろんな思い出がある横浜の歓楽街。約20年のご無沙汰です。

さて、車とは店前まで寄せてもらってお別れをしました。予想はしていたけど、本当に当店【センターグリル】は細い路地にあるんですね。開店までまだ５分少々あったため、やや離れた場所で時間をつぶしました。

すると、お姉さまの集団５人組が店に近づいて行きます。とても元気なお話っぷりです。でもさすが横浜、着ている物が違いますね。亜米利加国旗やデーハーな極彩色。北関東によくいるヒョウ柄のおばちゃんなんて一人もいないんですｗ
あ、当店【センターグリル】に入っていきます。５分前なのに。準備中なのに。
「大丈夫、大丈夫」
・・・だそうです。おばちゃんパワー凄いなぁ。お店もそれに押されて開店です。おばちゃんありがとう。

店内は１階は誰もおらず、そのまま２階へと案内されます。２番乗りでしたので、一番窓側の特等席に陣取り、一応もったいぶってナポリタン（720円）を注文しました。ま、私の後に来た観光客と思わしき方々も皆ナポリタンでしたけどｗ

約10分程で配膳です。うわー懐かしい感じ。そうそう、まさに洋食屋のナポリタンです。
論評は皆さんのおっしゃる通りです。味音痴なので下手な表現はしませんが、日本にあるナポリタンはここから始まったんだなと考えると、本当に有難く頂いてしまいます。
私なりに当店が素晴らしいと思うのは、非常に柔らかい状態の茹で上げ済みの麺を使用していること。ケチャップを容赦なく投入して十分に炒めた妥協ない味付けだということ。ピーマンやマッシュルームのような新しい発想の食材で彩りを華やかにしていること。
当店の料理人さんの工夫がなければ、全国の洋食屋はもちろん、喫茶店の、学食の、お弁当のナポリタンはこうではなかったのです。横浜のグルメという小さいものではなく、もうこれは日本のソウルフードの一つですね。

さて、かなりの具だくさんな上にボリュームもあって、ソースが跳ねないよう気を使っていたら、あっという間に30分がたっていました。店内はいつの間にか満席近くになっています。人気店で４人席を独り占めするのは良くないですね。そろそろお勘定にしましょう。
気遣いのある叔父店員さんに送られて退店です。周りを見渡すと、子供連れの家族も多くて賑やかになってました。当店【センターグリル】は地域の住人とサラリーマンと観光客とが混在する人気店。とても面白い経験でした。ごちそうさまでした。