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人によっては天国な地獄
4月に横浜駅には吉村家の他にも美味い家系がある事をこの身をもって体感した。
その時券売機で”地獄ラーメン”なるものを発見。
次回は絶対にこれを食べようと思い再訪。
ラーメンとつけめんとあるが、基本形のラーメンで試してみることに。
結論から言えば、デフォルトの家系とんこつラーメンを単体で食べるより、鶴一家特製の辛味を添加した地獄ラーメンでスープの新たな魅力や旨味が溢れて来、当方の辛いラーメン屋と言えば荒木屋や中本が一番美味いと思っていたところ肩を並べる程の逸品と感じた。
辛いラーメンでもザックリと二分すると濃厚系とスッキリ系となるが、こちらは濃厚系辛味ラーメンとしてはかなりのトップクラス級の味である。
何故って?
答えは簡単。
それはスープまで完飲してしまったから。
また、家系ラーメンの新たな可能性を観せてくれたから。
注文品は以下のとおり。
◉地獄ラーメン大辛(Level4) 好みは”麺硬”のみ
◉キャベツ
◉海苔増し
◉小ライス
蒙古タンメン中本に行かれている人からもここの地獄の大辛は本当に辛いと聞いていて少し期待を膨らまして待つ。
着丼した麺相からはオレンジ色よりやや赤味掛かった色合いで食欲をそそる。
スープを啜ってみると、これが想像以上に美味いではないか!
ベースのスープはクリーミー系と巷の評価であるが武蔵家系ほど粘度が高くなくサラリとしており、旨味濃度も程良くライスとも合う。
蒲田の飛粋では辛味成分と合わさって豚臭さが少し顔を出してしまっていたが、こちらのはそう言った変な癖や違和感は感じられなかった。
辛味成分の唐辛子には一工夫も二工夫も施されている様で、当方が「これ良いなー」と思ったのが唐辛子が香ばしく焙煎されているのだ。
もしかしたら胡麻油も添加しているかもしれぬが焙煎による唐辛子のポテンシャルの引き上げによる風味かもしれぬ。
この焙煎具合が絶妙で苦すぎず、不足過ぎないバランスの取れたモノ。
それは旨味の強いスープと合わせても唐辛子が負けないように施された薄化粧の様な。
もう一つ気付いたのは、パウダー一歩手前程に唐辛子が細かく粉砕されてスープと非常に馴染みやすくなっていること。
スープと辛味のジャストフィットが当方の食欲を増進させていく。
麺は浅草開花楼とのことだが、この辛濃厚なスープにも負けない張りと弾力の個性的な麺。
スープも唐辛子の粒子も良く絡む。
これをそのまま啜り上げたり、ライスに一度バウンドさせてから食べたり、ライスと一緒に食べたりと縦横無尽に愉しみ尽くす。
キャベツは生を軽く湯がいたもので、熱が入った事による甘味の膨らみとシャキっとした歯応えがこの辛いスープと絡み合って美味。
スープをタップリと染み込ませた海苔でライスを巻いて食べると堪えられないねぇ。
美味くてあっという間に完食・完飲してしまった。
ご飯と合わせたりキャベツに絡めていたりしていたらスープも全部尽きてしまった次第。
普通ライスでも良かったな。
最後に辛さについて。
当方にとってはまだまだ上に行けそうであり、食べ終わってから額や首筋に一筋の汗が垂れてきた具合だ。
店員に話しを聞くと、通常メニューでは4の大辛までだが、それ以上の極辛があるとのこと。
つけめんとの違いを伺ったところ、つけ麺は唐辛子粉に魚粉が合わさるが、ラーメンには魚粉は入っていないとのこと。
あと麺が違いますとのことで、つけ汁のベースはほぼ同じだそうだ。
次回は先ず極辛を試してみよう。
横浜の美味い家系は吉村家だけじゃない
この日横浜での所用を済ませ、チョイと早い晩飯に何を食べようかと物色。
以前本丸亭で戴いた時に裏側にここ鶴一家、少し先に浜虎がある事を思い出す。
コッテリ系かサッパリ系か…
ちょっとパワーをつけたいのと、たまには家系の新規開拓も悪くないとし、鶴一家に決定。
情報によると松壱家の出身らしい(行った事無いが)。
ただし味云々の前に、今までも家系のラーメン屋でいくつか鬼門となっているものがある。
①豚骨の臭い激臭
②掃除の行き届いていない汚い店内
③ぞんざい、煩雑な処理
④ヌルいスープ
⑤ぞんざいな接客(必要以上にやかましい声含む)
もう挙げ始めたら枚挙に暇が無くなるのでこれ位にしておくが、それ程自分の通い慣れた家系ラーメン以外の家系の店に突入するということはかなりハードルが高いのだ。
活気があるのと喧しいのは違う。
しかも24時間営業ってどんだけ味がブレるのかも心配だ。
ここに挙げた事柄は、ラーメンの味にも直結しているため看過出来ない。
そういった視点を持って当方は家系ラーメンと対峙する。
当店に入店した時の印象としては、臭くないが初めに来た。
そして明るい店内だ。
床やカウンターも変にベトベトしていない。
隅々まで行き届いているとは言えないが必要な掃除はされている様だ。
店員の対応も可不可無し。
注文は豚骨ラーメンに煮玉子。
好みは硬めでお願いする。
家系で良くある必要以上の声量や無駄な動作は無く、淡々と仕事をされている。
ガチャガチャ丼の重なり合う音や、丼にタレを入れる際にタレを切る目的か丼にタレ用のレードル(杓子)をカンカンと鳴らす耳障りな音が無い。
そして今まで何度も遭遇してきたヌルいスープの家系ラーメンの不味さは前から指摘してきたが、こちらは丼の湯煎器を別に用意してあり、静かに温めてられてスタンバイしている。
丼に積まれている煮玉子は、麺茹でコーナーの近くで別に用意されたタレの中でスタンバッている様だ。
これはもしかして少し期待出来るか?!
然程待たずにラーメン着丼。
麺を観ると、直系家系の定番である酒井製麺では無い。
後程食べログの鶴一家のサイトを見てみると、大橋製麺から浅草開花楼の麺に切り替えたとある。
開花楼にしてはやや細の麺ではある。
なるほど、その分麺の茹で上がりの時間が短縮されたのか?
やや気になる点としては、麺相からしてチー油が結構張られていて、油層が。。。
とりあえずスープと油を馴染ませて戴いてみる。
ふーむ。
見た目ほどクドさは感じないな。
まずチー油がスッキリしているんだ。
丼にタレの横に置かれた小さな寸胴容器に綺麗な黄金色をしたチー油があり、そこからレードルで掬っている。
不純物を取り除き、綺麗に精製されたチー油は過度で無ければ口に障る事も無い。
そしてラーメンの根幹の1つ、ベースのスープであるが、これがここ数年食べてきた家系と言われる中では良い出来映え。
家系に一番期待するのが豚骨の美味しい旨味を抽出したスープなのだが、問題無くクリアーしている。
味はコクが有り、切れもある。
修行先と言われる松壱家はスープがマイルド過ぎて家系と呼べるものとは別物と言われている様であるが、こちらは食べ易いうえ家系の良さも残している。
これはラーメンだけに限らないが、旨味だけを追い求めると種や個体の個性も削ぎ落としていってしまう諸刃の剣だ。
こちらはまだ豚骨からとったスープであることが判別出来、癖は無いけどクセになる味わいと言おうか、綺麗過ぎない味わいと言おうか。
何より雑味やザラつきなどの不純物を上手に除去されている事だ。
後刻食べログのページを見たときに得心したが、手作業で切った野菜と丁寧に下処理をした国産豚をじっくり炊き込んでいるとのこと。
これが舌に障る事の無いサラリとした口当りに優しく包み込んでいく豚の旨味。
濃厚だけれども臭みのないクリーミィなスープの正体である。
もちろん食後の胃もたれについては全く無く、良い素材を的確に処理して丁寧に作られた一品であることを体感できる。
麺は酒井製麺のそれとは別物ではあるが、こちらのスープとの相性は計算されているのであろう。
違和感無く美味しい麺とスープマリアージュだ。
酒井よりやや細い分ウェーブが掛かっている様で、弾力もやや強く口内での口当りも良い。
旨味の強いスープにも負けない小麦の風味豊かな麺だ。
海苔はすぐ溶けることの無いしっかりとした物であるが、チャーシューは貧相。
脂身も臭く無いし決して味は悪くないのだが、薄いうえに小さめで貧相。
煮玉子もタレが程良く沁み、塩分強過ぎずに美味い。
ほうれん草の質と鮮度も中々だ。
しかしこのラーメンで一番目を引いたのがネギだ!
白葱なのだが、凄く風味豊かで辛みも鮮烈で旨味もしっかりとしている。
筋っぽくなく鮮度の良い、高品質な素材を使われていることが戴いてみてよくわかる。
これは素晴らしい!
葱ってかなり粗悪に扱われている嫌いがあり、ぞんざいな扱いで鮮度が失われて風味を損ね、臭みが出てしまっているものが少なくない。
家系の中でこれだけのネギを使っている店は正直末廣家の短冊切のネギより上かもしれぬ。
これは刻みネギだけ追加トッピングしても悔いは残らないであろう。
横浜にこれ程の家系ラーメンを食べられるなど全くの想定外であったので、驚きと喜びが交差する。
食べログで家系ラーメンしかレビューせず、ブレないKさんがこちらを3.8と評価されていたのも納得のいくところである。
また、ここには直系他には無いメニューもある。
塩、激辛、つけ麺だ。
これは再訪する価値ありだ。
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超力招来
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店名 |
鶴一家
|
---|---|
ジャンル | ラーメン、つけ麺 |
お問い合わせ |
050-5869-8775 |
予約可否 |
予約不可 |
住所 | |
交通手段 |
JR・東急東横線・みなとみらい線「横浜」駅(きた西口)徒歩4分 横浜駅から365m |
営業時間 |
|
予算 |
~¥999 ~¥999 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー可 (交通系電子マネー(Suicaなど)) QRコード決済不可 |
席数 |
23席 (カウンター(結構ゆったり)9席、テーブル14席) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 近隣にコインパーキングあり |
空間・設備 | 席が広い、カウンター席あり、スポーツ観戦可 |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 一軒家レストラン |
お子様連れ |
子供可 |
公式アカウント | |
オープン日 |
2010年2月15日 |
電話番号 |
045-324-5568 |
備考 |
最新情報はInstagramで更新中 |
初投稿者 |
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先週のデフォルト地獄では程良い辛さに満足したのだが、店員からの話ではここから更に辛く出来ると聞いて再訪してみた。
地獄ラーメンに今回は普通盛りのライス、キャベツを発券機で購入。
辛さを極辛とした。
一応5以上とのこと。
更に足りなければ追い鰹ならぬ、追い辛味が出来る様だが限度は不明。
まぁ程々に試してみよう。
麺相は以前の大辛よりもドス黒い赤。
チト只ならぬ様相も浮かべる色合い。
前回とどう違ってくるのか楽しみながら一口啜る。
うおっ!
成る程。
これは極辛になると牙を剥いてくるシロモノだ!
同じような顔をしてガラリと性格を変えて暴力的になって来るかの如く、舌に刺してくる様な刺激が増して来ている。
もう2、3口スープを味わってみると早速頭皮からジンワリと汗が滲み出て来た。
今までの経験上これは麺の啜り方を気をつけなければと即座に思った。
大辛までのデフォルト辛味では店舗によっては中本の北極や冷やし味噌と肩を並べるか並べないか位であったが、この極辛は凌駕してくるわ。
下手したら北極の超、北極2倍未満から店舗によっては並ぶやもしれぬ。
しかし美味い!そして辛い!
箸とレンゲが止まらない(笑)
麺に絡む極辛スープも前回と比較にならぬスープの絡み方と持ち上がり方。
本当にヤバい時のスープだと唇で絡み付いたスープを刮げ取る様にして絡むスープ量を調整しながら体内に入れていくのだが、これはまだその段階では無い。
でも辛いよ~♪
途中でニンニクを入れると更に美味さパワーアップする。
生姜が無いのだけは残念。
家系三種の神器である、ニンニク、生姜、豆板醤は必ず備えておいて頂きたい。
ライスは今回普通盛りにしたけど、スープが美味くて軽く平らげる。
麺をバウンドさせて食べ、すかさず追い飯で掻っ込む。
極辛スープが滲みに滲み込んだ海苔を飯にクルリンパして。
もう堪らない♡
キャベツは最大の友で、極辛スープから解放させてくれるオアシス。
軽く湯で熱を通して甘さと歯切れの良くなった食感が凄く良い。
今回もスープまで完飲して〆。
汗の量は前回以上で止まらない。
舌のピリピリと胃のヒリヒリはあるが、あまり居座らずにすーっと散開していきスッキリとした辛味であった。
まぁ楽しめる辛味としては極辛のこれ位か大辛が丁度良いのかもしれない。
追い辛味も出来そうだが、読者の皆様方には無理せず自分の実力と体力の範囲内で激辛料理にチャレンジしてもらいたし。