マイルド家系の激辛メニューを食す！ : 鶴一家

【2021.11.29再訪】
所用で横浜に出かけたこの日。その帰りに、ちょっと早めだったけど夕飯を食べて帰ることにしました。何を食べようか、迷いましたがふと、家系のラーメンが食べたくなりました。『吉村家』まで歩くとかなり時間がかかるし、いつものような行列が出来ていると帰りが遅くなってしまうので諦めて、久しぶりにこちらの店に向かってみます。
17：50頃店到着。店内にはお客さんが既に3名。皆さん私と同じように単独のお客さんでした。私の後からは3組5名。夕飯には早い時間帯でしたが、コンスタントにお客さんが入ってきます。
店に入るまでは普通の家系メニュー…豚骨醤油のラーメンを食べるつもりでしたが、券売機前で血迷って、何故か「地獄ラーメン ちょどいいセット(1260円)」の食券を購入する私。あまりにも辛い物を食べるとお腹を壊す恐れがあるので普段は自重している激辛メニューでしたが、この日は寒くなってきたこともあり、何となく体が温まりそうなものが食べたくなってしまったのでした。なんでもこのメニューは辛さが4段階から選べるとの事でしたので、無難に“中辛”にしておきました。
着席から概ね6，7分で私の注文の品が出てきました。そしてラーメンを見た瞬間、思い付きで激辛メニューを注文したことを後悔しました。何しろそのスープの色！海苔の上に乗っけられた唐辛子パウダーの量！見つめているだけで目が痛くなりそう！
そんなわけで恐る恐るスープを啜ることになりましたが…あれ？確かに辛いけど飛び上がるような辛さではないな！このままなら問題なく食べることができます。この店のスープは良く言えばマイルド。豚骨醤油ですが誰でも美味しく食べることができる癖のないスープにまとめています。しかしそれゆえにパンチに乏しく、家系総本山免許皆伝店のスープが好きな人にとっては恐らく物足りないでしょう。私もそうです。しかし辛みが加わることによって、そのパンチが効いて悪くない。元のスープがどんなものなのかさっぱりわからなくなるけど＾＾；
麺は『浅草開花楼』製に変えたそうですが、この麺は旨いです。加水率低めでコシが強く、こんなスープにも麺自体が負けません。茹で加減は“かため”でお願いしましたが、適度なかためで美味しくいただけました。
チャーシューは分厚いもので、味付けよく、なかなかの出来栄え。スープに浸しておいて、脂身が柔らくなってから食べるのが美味しい。このサイズはなかなか良心的です。
海苔も良質でスープの中でも溶け出さないもの。こいつをスープに浸してご飯に巻いて食べるのが美味しい。その海苔の上に置かれた唐辛子パウダーは、辛さに慣れてきたので少しずつスープに和えながらいただきました。さすがにかなりの辛さになりますが、後半になって、ちょっと寒かったこの日は心地よい辛さに感じられるようになってきました。
高血圧だというのに、結局スープもかなり飲んでしまいました＾＾； 額に多汗かきながら退店です。あまりコスパの良いメニューではないけど、たまにはこんなメニューも悪くないですね。

【2020.7.15再訪】
横浜駅と言えば、言わずと知れた『家系総本山 吉村家』のお膝元であります。一昔前までは、横浜駅で家系ラーメン…いや、ラーメンと言えば吉村家でした。しかし今では吉村家以外にも、吉村家とは直接の繋がりのない、いわゆる亜流家系店も沢山存在しています。この店もその一つ。そんな横浜駅界隈の亜流家系店の中ではもはや古株の存在になっていますね。私はこの店が開店して間もない頃に一度食べたきりでした。吉村家の系統とは一味違う、マイルドなスープであることは何となく記憶に残っていました。
横浜で一仕事あったこの日、帰りに腹が減ってしまい、まだ夕飯には早すぎる時間でしたが食べて帰る事にしました。なんとなく家系ラーメンが食べたい気分。吉村家はつい最近食べたばかりだったので、久しぶりにこちらの店で食べてみる事にしました。

17：15頃店到着。何しろ24時間営業のこの店！中休み時間など一切考えることなく利用できるのはありがたいものです。しかしさすがに中途半端過ぎるこの時間はお客さんも少なく、前に一人、後からも一人。
券売機を確かめてみれば、何だかメニューが随分増えていますね。オーソドックスな豚骨（豚骨醤油と思われる）、塩豚骨、果ては地獄ラーメンなんて言うのまであります。そんな中から、オーソドックスな豚骨醤油を選択するとして、サイドメニューを探してみると、「豚骨ちょうどいいセット(1000円)」と言うのがあって、こいつを購入。厨房内の男性店員さんに食券を渡してしばし待ちます。

概ね5分ほどで出てきました私の注文の品。内容的には、豚骨ラーメンに煮玉子が加わり、のりが5枚に増量され、ライスが付いたもの。ボリュームから勘案すると、まあ妥当なCPと言えるでしょうか。ライスが予想以上にしっかりした量だったのは良心的。では早速スープからいただいてみます。
何しろ10年ぶりなので、当時の味なんてすっかり忘れていたわけですが、やはり家系総本山の系統とは全く異なるスープ。口当たりは良く言えばマイルド。総本山直系店のようなガツンとした旨じょっぱいスープとは真逆で、サラッとしてます。なのでむしろ総本山の系統よりもこちらのスープを好む方もいると思います。このスープの味は恐らく壱系。すぐ近所にある『町田商店』にも共通する系統の味です。町田商店は油バランスでもっとコッテリさせていますが、『鶴一家』は油もマイルド？にまとめています。しかし壱系のスープには時折粉っぽさを感じるのだけど、何が由来しているのかな…？
麺はかつては亜流家系定番の『大橋製麺』製だったと思いますが、今は『浅草開花楼』製に変更されているようです。かなりコシが強く、茹で加減指定なしでもしっかりしていました。これは間違いのない麺。ただちょっとスープに対して麺が強いかも。
チャーシューは巻バラチャーシューが1枚。あらためてこの店で初めて食べた時の写真を振り返ってみたら、当時はロースチャーシューが2枚でした。まあそれでも大判で柔らかく、美味しいチャーシューです。ですがチャーシューに関しては家系総本山の直系店、とりわけ免許皆伝店のチャーシューと比較すると、どの亜流家系店も味、量共に見劣りしてます。こればかりは仕方がないか…。
煮玉子は黄身がゼラチン質で、かなりしっかりした味付けがされていました。無難な出来栄え。ほうれん草は冷凍ものだと思われますが、意外にも沢山入っていて良心的。のりも良質で、こいつをスープに良く浸し、卓上の粗挽き胡椒を強めに振ったライスの上に乗っけて家系海苔巻にするとまた違った味わいです。しかしこれをやってみると、家系海苔巻は総本山系統のガツンと濃厚で旨じょっぱいスープの方が良く合っている事が分かります。

久しぶりに食べた感想…やっぱり私は家系総本山の系統のスープ…ガツンと濃厚で旨じょっぱいスープが好きなんだな…。この店も決して悪くはないのです。これは好みの問題だと思います。

本当は『家系総本山　吉村家』で食べるつもりでしたが、仕事の合間で時間が無かったため手近なところで食べました。お店は『浜虎』のすぐ近くですね。
開店当初、神奈川のブロガーの間では女性店員が美人だと評判になっていました^^；
…っで、なるほど綺麗なお二人の女性店員さんが切り盛りされていました。

お店はとても綺麗です。
家系のお店と言えば総本山に代表されるように、いかつい男たちが威勢良く仕事をし、失敗があれば容赦ない鉄拳が飛ぶ（今はお客さんの前ではやらないみたいですが^^；）という荒々しいイメージ…それはそれで悪くない…があります。
それと比較するとこの店は真逆です。綺麗で明るい店内に綺麗な店員さん。家系の店ではないみたいです。これなら女性でも入りやすいでしょう。

初めての店なので基本の「ラーメン並」を食券で購入しました。「半ライス」も一緒です。基本のラーメンが680円とは、総本山のお膝元としてはかなり強気の値段設定ですね！
好みを聞かれましたので“麺硬め”だけお願いしました。

見た目はかなり白いスープ。『壱六家』の系列に見られるような白さです。
一口飲んでみると…非常にマイルドな口当たり。味の濃さと油の量は指定しませんでしたが、私にはちょうど良かったです。正解でした。
この口当たりは『壱六家』系列に似ています。実際につながりがあるのかもしれません（別の方のレビューで、“壱系”である旨が記述されていますね）。家系総本山の直系店のスープはガツンとカエシが立っているのに比べると非常に優しいです。なので直系の味が好みの方には物足りないかもしれませんが、私は悪くないと思います。

麺は酒井製麺のものでした（麺箱の表示による）。
これも硬め指定で正解w
ちょうど私好みの硬さで、適度にスープを吸ってくれました。

チャーシューは2枚入りでした。
切り方は薄いけど、味付けはまあまあです。一昔前の家系店は、総本山直系を除くと酷いチャーシューでしたが、最近はどの店も旨くなりました。

ホウレンソウが…ちょっと寂しいですね。冷凍ものは良いとして、もう少し量が欲しかった。
ネギは切り置きして時間が経ちすぎたのか、少々辛味が出てしまっていましたが、それが意外に悪くなかったのが不思議。スープとの相性でしょうか。

海苔は家系デフォルトの3枚。
これはスープに良く浸し、ご飯を包んで食べますw
卓上のブラックペッパーをご飯に振りかけてからこれをやるのが最近の私のお気に入りです。スープが優しいからか、総本山でやった時のような感動は得られませんでしたが、なかなか旨いですw

ちなみに後半、卓上の豆板醤を入れてみましたが、化調風味が強く出てスープが台無しになってしまいました。控えめにすることをお勧めします。

このお店はマイルドな家系が好みの方にはお勧めできます。