習性 : 匠

近隣のオフィスに勤務しているとはいえ、ルンチタイムに横浜駅東口地下街、ポルタまで来ることはほぼない。
短い昼休みに往復20分近く使ってしまうのはやはり、勿体ない。

所用を済ませ、横浜駅到着。
時計を見れば、ルンチタイム。

となれば、普段訪問する機会がない飲食店で昼食を摂りたくなる人情を黙殺できるほど、私は人間ができていない。

オフィスに向かいながらポルタを歩けば、候補は複数。

「久しぶりに、ビシッと決まったアレにする、か 」と狙いを定める。

無論、担担麺である。

タンタンメンのタンは「担」であって「坦」ではなく旧字では「擔」である。
この #冷徹な事実 を無視するわけにはいかぬ。

更に申せば、「坦々」とは「日々是平凡」という意味合いであると同時に、「々」は社会通念上「踊り字」という記号であり、既に漢字ですらないという #冷酷な現実 に私たちは向かい合わなければならない。

しかしながら日本では「坦々麺」と記載する料理店やレビュアーも少なくなく、「平らな麺、日々是平凡な麺って何だよw 」と思いつつも何も言わず「担担麺」と変換し意を酌むのがジェントリーでありギャラントリーでありノブレスオブリージュであるというのが道理であり、社会通念であり、ワールド・ヴァリュー（世界基準©︎副島隆彦）である事、いうを待たない。

あらためて当店、メニュウには「担担麺」と記載されている。

正しい。

正しい店では麻辣担担麺 2辛に決めている。

決めているのに理由はない、あったとしても忘れてしまった。

もしあるとすれば、前回訪問時、麻辣担々麺との料理名らしく麻味は強化されしっかり痺れを感じたが辣味はそれほどではなく若干物足りなくも感じながらメニュウを見たところ「辛増 1辛+30円 2辛+60円 3辛+90円 」と明記されており「南無三しまった！ 辣味を楽しむには金で解決！ であったか 」との苦い思い出を忘れていなかったから、などと言ってしまうと執念深い男と思われてしまうので黙っている。

そう思いながら恭しく供された麻辣担担麺の香りを楽しみ、 #ジェンメンテキにかき混ぜて 箸を蓮華を使い腹に収めればしっかりと麻辣味に好感、汗を拭きつつも夢中で食べ進め、気付けば丼は空になり、支払いを済ませ店外に出 、単純に「旨かった、ナ 」と思わない、事もない。

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タンタンメンのタンは「担」であって「坦」ではなく旧字では「擔」である #冷徹な事実 ！

更に申せば、「坦々」とは「日々是平凡」という意味合いであると同時に、「々」は社会通念上「踊り字」という記号であり、既に漢字ですらないという #冷酷な現実 に私たちは向かい合わなければならない。

しかしながら日本では「坦々麺」と記載する料理店やレビュアーも少なくなく、「平らな麺、日々是平凡な麺って何だよw 」と思いつつも何も言わず「担担麺」と変換し意を酌むのがジェントリーでありギャラントリーでありノブレスオブリージュであるというのが道理であり、社会通念であり、ワールド・ヴァリュー（世界基準©︎副島隆彦）である事、いうを待たない。

少しの余裕を得て、横浜駅東口・地下街ポルタへ。
こういう時が来たならば、と考えていた店舗へ直行。

界隈の飲食店はいずれも盛況。
良き哉。
こちらの店舗も入口付近に数人待っていたが、タイミングよく待ち時間なしで店内に案内された。

匠 jang

担担麺と麻婆豆腐の専門店、という。

案内された席に座り、メニュウを見ながら店内を見渡せば、男性客は麻婆豆腐定食が多く、女性は担担麺のほうが多い様子。
これは定食ならばごはんおかわり無料とのサービスがあることも一因か。
また、店内のやりとりを聞けば、担担麺と麻辣担担麺では麻辣担担麺のほうが多いようである。
これもまた良し。

これもまた良しな担担麺専門店では麻辣担担麺に決めている。

決めているのに理由はない、あったとしても忘れてしまった。

もしあるとすれば、せっかく専門店に来たンだからいつものチューカの麻味控えめな担担麺ではなくビシッと麻味も辣味も決まった担担麺を楽しみたいから、などと言ってしまうといつものチューカから御言葉を頂戴することになるので黙っている。

そう思いながら、運ばれてきた麻辣担担麺を見れば期待できる見栄え、#ジェンメンテキにかき混ぜて 蓮華を使えばしっかり麻味、「そういえば入口そばのショウ・ウィンドウに「四川山椒」「花椒」と掲げられていた、な 」と思い出しニヤリとしながらスープを楽しみ、しかしながら辛さは思いのほか優しく「南無三しまった！ 辛増を注文して頂戴よ、ってことか！ 」と合点したものの注文時に追加しなければならない辛味をなんとか加えてやろうと卓上の辣油をブチまけろ！ #BCMKR! とばかりに加えて食べ進め、一緒に注文したミニ麻辣麻婆丼に匙を伸ばせばメニュウ記載どおりの麻辣味に「これぞ麻辣！ 」と口角を上げ、箸を蓮華を匙をと忙しなくも楽しいピストン運動に勤しめば身体中の汗腺が開き、全身の歯車が勢いよく回転し始め「これぞ中国四千年の歴史♫ 」と口遊み、2つの器が空になり大団円、水を飲み干し伝票を確認すれば普段のルンチを遥かに上回る支払額に目を見張るもナチュラル・ボーン・吝嗇を必死に抑え込み「たまの贅沢、だよ、な 」と、ミニ麻辣麻婆丼を注文しながら麻辣担担麺も中盛りにした己の思慮の浅さに肩を落とさない、事もない。

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