第2回日本の真ん中あたり一周うまいもの旅行㉘　～ＫＵＭＡＯ　それでもうどんを食べる～　 : こんぴら２船内売店

体調がすぐれない中をだね、旅行5日目のＫＵＭＡＯは四国を離れるだよ。
ＪＲ高松駅前のバスターミナルから無料の送迎バスに乗り、高松東港へ移動。
時期柄（2月）受験シーズンでもあるしね、若い子に交じって移動するオッサンなＫＵＭＡＯ。
高松～小豆島～神戸なジャンボフェリーでもって移動するのさ。
ターミナルに着いて切符を買い、スロープや階段に翻弄されて乗り込んだだよ。
乗り込んだお船は「こんぴら２」で、14時発の18時45分着の長丁場。
5時間弱かかるけれど、しかしまあ1990円で移動できるし旅情もたっぷりだし。
そして・・・何よりもだな、この旅で最もemotionalな場に身を置けると信じて乗ったのさ。
きっとそうに違いないとね。

徳島・高知・香川を初訪問して、叶えられた事も多かったけれど。
もっとね、もっとだよ。
こんぴらさんも行きたかったし、うどんももっと食べたかったし、徳島ラーメンだってね。
また来るからね四国さんよ、待っててね。

ジャンボフェリーは件の「こんぴら２」と「りつりん２」の2隻で運行していてだな。
ＫＵＭＡＯは偶々「こんぴら２」に乗っただよ、結果的にソレで良かったのだけれどね。
乗り込んだ改札階が1階、ＫＵＭＡＯは頑張って3階まで荷物もって上がりだな。
椅子席もあるけれど、折角なので（何が折角なのか）絨毯敷きの所謂お座敷的なトコへ。
5ｍぐらい四方な区画に1～2名ぐらいなガラガラ状態、しかし、しかしだな。
ＫＵＭＡＯのいる区画の隣だけは3世代2家族で、軽く凶悪な事を考えそうになるぐらい煩い。
煩くて次々に移動してゆく他のお客さん、走り回るお子、全く怒らない親。
まあね、イラっと（物凄く）したけれど、死ぬ訳じゃ無しＫＵＭＡＯは黙殺。

そんな、隣の区画の喧しい一団のみなさんが「2階にある売店のうどんが美味しかった」とね。
何だろうか、そういった事だけは耳に入るＫＵＭＡＯ、コレは食べなければいけません。
何しろこのフェリーに乗らないと食べられないのだしね。
そして、もうすぐ15時過ぎには小豆島の坂戸港に着いてお客も増えるし今しか無いだよ。
隣の区画の一団により荷物の防犯対策も安心でしょう。（スーツケースに鍵はしてあるけれど）
今時は一昔前のように性善説では通りませんからのう、人目がある方が安心なのだよ。

妙に違和感を感じる煌びやかな階段を下りて2階へ、傍らに売店兼軽食コーナーがありました。
売店部分は小豆島の名産である醤油や素麺の販売に力点を置いている感じ。
でもって、向って右側にカウンターがありお母さんが接客してくれまする。
オリーブうどんとか、かやくうどんとか、色々と売っていてだな。
ソフトクリームとか、たこ焼きとか、甘酒とか、アメリカンドックなんかもある中で。
小さな食券の販売機でもって・・・どうしようかと悩みつつポチッと。
で、ＫＵＭＡＯは　しまうどん　400円　をオーダー。
何だろね、しまうどんって。
そんな行き当たりばったりな感じでオーダーしたのさ、アホなＫＵＭＡＯはね。
コチラの一番のウリはカレーうどんみたいだけれど、ＫＵＭＡＯは辛いの苦手だからのう。
どうしたら辛いのを食べられるようになるんだろうか、昔は食べられたのにな。

紙コップにお水を汲んで、他には誰もいない売店で待つだよ。
でだな、待つこと数分でお母さんに呼ばれて熱々の丼を受け取って。
海が見える窓辺のカウンター席に座って食べれるのだよ！まあ海しか見えないけれどね。
このね、今時こういった状況でうどんが食べられるだけで価値はあると思うのだよ。
味は当然だけれども、こういった風情が何時までも残って欲しいなと強く思ったね。
ＫＵＭＡＯとしては、こんなのは鹿児島の桜島フェリーでうどん食べて以来かね。
薄い琥珀色のいりこ出汁でね、麺は冷凍かもだけれどもイイ茹で加減で。
ピンクと白の蒲鉾、ワカメ、ネギ、そして所謂「歌舞伎揚げ」が3個浮いているじゃないか。
関西では「ぼんち揚げ」という、あの醤油味の甘辛いカリカリサクサクのアレですよ。
食べ進めるに、ソレは徐々に出汁を吸いヤワヤワになり、うどんのコシとの対比も面白くてね。
食べながら窓の外を見ていると、小さな漁船が見えたりもして。
「何を獲ってる船なのかな」とか思いながら、美味しいお出汁も飲み干して。
着かず離れずな適度な接客も好感持てたし、とても満足出来ただよ。
うどんが好きだった、今は亡き相方もお空の上で喜んでくれているに違いない。
一緒に食べたかったな、コレをね。

小豆島の坂戸港でもって更に人が乗ってきてだな。
時刻は17時半ごろ、ココを待っていただよ。
屋上へ上がるＫＵＭＡＯ、物凄く風が強くて寒いけれどもだな。
この、こんなにもこんな感情になったのは何時以来だろうかねって。
人はねこんなにも大きなモノを造ることが出来るのだねと、単純に感動しただよ。
そこにまたヤノベケンジ氏の作品も相まってだな、またとない早春の夕刻だったね。

皆様も機会があれば是非コレを体感くださいませ。
凄かったよ。

神戸に到着しアホみたい、ホンマにアホみたいにすし詰めのバスに乗り。
　※　高松駅～港は無料なのに、コッチは不条理にも210円するのだ
体調が悪いので兵庫・大阪を素通りし奈良へ向かうＫＵＭＡＯなのでした。
すまぬ、兵庫＆大阪よ。
生涯で初めて1日に3食もうどんを食べてだな。
手負いのＫＵＭＡＯは阪神の神戸三宮から近鉄奈良へと、快速急行1本で移動するのでした。

何でだろうか、最近は奈良に行く際は体調が良くない事が多いな。
偶々だろうけれど、奈良は大好きなＫＵＭＡＯなのに。