タイミングを間違えました : 珈琲美人 文月

高松市木太町の、八坂神社の通り沿いにある喫茶店です。

パンパンのたまごサンドが有名なお店で、レトロな雰囲気を漂わせるお店です。

いつもお店の前を通る度に、車がズラリと並んでおり、ちょっと人気店のイメージでした。

お嬢と映画に行こうと思い、そうだ！うどんではなく、あの喫茶店のパンパンのたまごサンドを食べて行こうと考えました。

日曜日の10時に到着。
駐車場には10台ほどの車が止まっています。

入り口に1組のお客さんがおり、尋ねてみると待っているとの事でした。
ちょうど店員さんが出て来て、「今、2組お待ち頂いているので、お時間が大丈夫ならお名前を書いて頂いて、車の中でお待ち頂ければ呼びに参ります。」

10時でウェイティング⁈
喫茶店で⁈

後ほど、この「お時間が大丈夫なら」の意味がわかりました。

11時35分からの映画に行きたい私達は、E席リザーブで席を確保していました。
最低でも11時15分に出れば間に合う筈です。

1時間以上あれば充分でしょう。
2組の待ちなら大丈夫と思い、待つ事にしました。
そして、これが大きな誤算でした。

ポツポツと雨の降る中、ポツポツと出て来るお客さんと、ポツポツと来店するお客さん。

回転率がいいのか悪いのか、そして待つ事25分。
傘をさして「大変お待たせしました〜。」と、申し訳なさそうに店員さんが呼びに来ます。

感じのいい店員さんに案内され、店内に入ると、少し薄暗い店内にレトロな風格。

カウンターに並ぶ綺麗なコーヒーカップの数々と、綺麗なママさん（?）とコーヒーの香り。

土・日・祭日のメニューを渡され、どうやら飲み物代＋モーニングの値段というようです。

私は陰干しコーヒーに、ハムとたまごのホットサンドを、お嬢はオレンジジュースに、ハムとたまごのチーズトーストを注文しました。

少し段差の低いカウンターの中のスペースで、綺麗なママさん（?）が、せっせとドリンク類を用意していきます。

モーニングのメニューは、扉奥の厨房で作っているようで、出来上がるタイミングでドリンクを用意するのかも知れません。

レトロな店内をグルリと見回し、コーヒーの香りの中でひたすら待ちました。
この時点で10時半。

客層は以外にも、老若男女の色々な顔ぶれです。
コーヒーのお店とあって、丁寧にコーヒーを淹れていき、ジュースは生絞り。
ホットサンドも1つ1つ丁寧に作っているのでしょう。

待つ事30分。
今更、席を立つわけにもいかず、今か今かとひたすら待ちました。

11時過ぎ。
お店に到着してから1時間。
『焦る心と我慢と平常心』という言葉の悟りを開いた時に、「大変お待たせしました〜。」と、やっとドリンクとホットサンドが出てきました。

ドドーンと山のように盛られたサラダ。
パンだけならまだしも、この量のサラダを食べきれるのか？
フォークがない。焦っているのか？悟りを開いたばかりなのに。
店員さんに伝え、「大変失礼しました〜。」とフォークを貰って、早速サラダを食べてみます。

ドレッシングは、レトロなかわいいお皿の、真ん中の小さなグラスに入っており、胡麻ドレッシングでした。
たっぷりの量の千切りサラダは、生野菜食べてるゾ〜感が充分あり、野菜不足のうどん県民にはありがた過ぎる量でした。
マカロニサラダも添えられていて、別の器にコーンもありました。

パンパンだと思ったホットサンドは、切り口を斜めにカットしてあり、ぶくっと膨れたものではありませんでした。

しかしながら、卵を3個使用しているとの事で、ボリューム感はこれまた充分。
熱々ではありませんでしたが、カリッとした表面に、しっとり具合の中身で、カラシのきいた卵の具は、やや味薄めで美味しかったです。

お嬢の注文したチーズトーストは、アルミホイルに包まれており、ちょっと食べにくそうでした。
ふわふわの食パンにとろーりチーズ。
家で食べた記憶があるような、懐かしい感じがします。

オレンジジュースは手絞り生絞りで、香りがいいです。
陰干しコーヒーは、スッキリと甘めで、ちゃんとホットサンドの味を邪魔しませんでした。

と、これだけの感想を頭の中で整理しながら、ひたすら時間と闘いながらハムハムと味わうのは、落ち着いた大人の雰囲気の中では
似つかわしくありません。

店員さんは、始終バタバタとしており、人気のお店なんだなぁ〜と思いました。
あちこちの席で「大変お待たせしました〜。」が聞こえてきたので、じっくりと作るコーヒーとホットサンドは、やはり時間を要するのでしょう。

私達の来店時間が、混みだしたピークのようで、今回はタイミングがよくなかったと思いました。

その時間に来た私達は、結果慌てて食べる事になり、山盛りのサラダとデザートのヨーグルトを残してしまいました。
お残しは、私の中でしたくない事でした。
時間と量には敵いませんでした。

2人で2510円でした。
値段の事はあまり言いたくありませんが、待ち時間と滞在時間を考えると、コスパはちょっと…と感じました。

お店を出る時に、店員さんや綺麗なママさん（?）が「ありがとうございました〜」と笑顔で見送ってくれました。

このような喫茶店のコーヒーは、ゆっくりと落ち着ける時に味わうのが本来ですね。
今回はタイミングを間違えました。

とてもいい雰囲気のお店でした。
今度は是非、じっくりと時間のある時に訪れたいと思います。