前沢牛の美味しさを改めて痛感し、「龍園」の実力に舌鼓を打つしかない。遠回りしてでも訪問すべき東北の「スタミナ苑」。 : 龍園

急遽決めた東北グルメ旅で前回に引き続いて行きたかったのが「龍園(りゅうえん)」で、常に岩手県内外の客の予約がいっぱいの焼き肉の名店です。

また前回に引き続き、当日の訪問数時間前に予約をねじ込んでもらっての訪問です。

宿泊はお店から徒歩5分の場所なので、開店前10分に旅館を出てお店へ。すでに10人くらい開店を待っている客がいます。さすが集客力のある名店です。

そしてオープンと同時に中に入れてもらい、ハイボールをオーダー。徒歩で来たので遠慮なく酒を飲めます。

時間が限られているので早速お肉を注文します。

この日は開店時から特上カルビと骨付カルビ、上ミノが品切れだったので、上カルビと上ロース、上タン、それからホルモンと牛レバーを注文します。

そして忘れてはいけないのが「門前わさび」です。静岡県有東木(うとうぎ)の日本最古のわさび農家で、ここのわさびは一味も二味も違います。確実にお肉の味わいをアップしてくれるので、600円をケチることなかれ。

そしてお肉が提供されます。人気店なのでお肉はまとめて注文するのでテーブルはお肉でいっぱいです。

ここのお肉はとにかく美しいんですよね。美味しいお肉は見た目から違うのがここのお肉を見るとよく分かります。ボクが肉焼き係、息子君がわさびおろし係です。

セオリー通りタンから焼き始め、表面をカリッとするくらいに焼き上げますが、上質な牛タン、柔らかさを失いません。わさびがとても合います。やはりここは美味い。

続いて新鮮なうちに食べたい牛レバー。レバー嫌いの息子君が「焼肉ぐら」に続いて絶賛。本物は嫌いなものでも美味しく食べさせる力を持っています。

そしてホルモン。このホルモンを火にかけると新鮮さによるものなのでしょうか、生き物のように動き回ります。動きが止まったホルモンを焦げないよう丁寧にひっくり返しながら焼き上げます。

レバーに続いて息子君がこのホルモンを絶賛。こんなに喜んでくれると、連れてきた甲斐があるというものです。わさびがホルモンにも合います。万能調味料ですね。

ここから上カルビと上ロースですが、期待を裏切らない美味しさ。上質なサシに旨味、甘味、それにわさびが合いまくります。最高級品です。ちなみに息子君は脂っこいお肉が嫌いですが、「これは違う」とのことでした。


これで肉をすべて食べきりましたが、息子君はまだ食べられるとのことで追加を。

最初、上カルビを追加したいと言っていましたが、考え直して牛レバーとホルモンを追加することに。この2つは苦手と言っていたものなのに追加して食べたいと思うとは、この反応は嬉しくなりますね。

わさびをおろすのも、息子君からボクに交代して最後の一欠片までおろし切ります。このわさび、注文しない人は「龍園」を楽しみ切れていないと思います。


全体として、お肉の美味しさは折り紙付き。綺麗なお店ではないですが、最高レベルの前沢牛が都内ではあり得ない価格で食べられます。前沢牛の美味しさを改めて痛感し、「龍園」の実力に舌鼓を打つしかない1時間半でした。

これで1人5,000円とは感動ものです。東北旅行するのであれば、遠回りしてでも岩手県奥州市の「龍園」に訪問しなくてはダメです。東北の「スタミナ苑」と言って良い名店です。

東北グルメ旅行で立ち寄った岩手県奥州市。ここには全国トップレベルの焼き肉の名店である「龍園」があります。ここで焼き肉を食べるために全国から客が集まってきます。そのため、事前の予約が必須です。

しかし、ボクはあまり先の予定を入れてそれに合わせるのが好きではなく、毎日その日に食べたいものを食べて好きなところに行くことにしているので、当日の昼に電話します。普通は予約は取れませんが、実は予約困難店でも空いている時間はあるものなので、その時間を狙います。

開店は17：30ですが、予約が18：30に入っていると開店後席は空いたままになっています。そのため、「1人で食べてすぐに帰ります」と伝えると、お店としては通常空席で売上にならない時間に客を入れられるので願ったり叶ったり、というわけです。

この日のボクは開店の10分前に駐車場に車を停め、開店と同時に入店し、生ビールのモルツをオーダー。ドライや一番搾りじゃなくてホントに良かった！

お肉のオーダーは上ロースに骨つきカルビ、ホルモンに牛レバー。合わせて野菜焼きと門前わさびをオーダーします。静岡産の質の良いわさびですね。

キンキンに冷えたモルツを飲みながら提供された上ロースから焼いていただきます。とろけるような柔らかさのお肉が、噛むごとに口いっぱいに旨味を放出していきます。前沢牛の猛烈な美味しさ。最高です。

2枚目は門前わさびを乗せていただきます。香りが良く、辛すぎず、美味しさを格段に増してくれます。このわさび最高！！！

ホルモンは見るからに新鮮そのものな美しさ。生きてる牛から内臓を抜き取ったかのような、素晴らしい鮮度。焼いていただくと甘味、香り、そして旨味。これが1皿500円とは驚愕です。

ボクが美味しい焼き肉屋さんに行っただら必ず食べるのがレバー。タレがかけられていますが、生で食べたくなる衝動を抑えながら網に乗せます。焼き上がったレバーは日は通っているのに柔らかく、臭みなど微塵もなく、美味しさが口の中に広がります。そしてレバーの良い香りが後に残ります。

どれも抜群の美味しさ。最高です。

そして骨つきカルビ。これはインスタ栄えする一皿で、トングで持ち上げると約30cmくらいの長さなので、ハサミでカットして焼いていきます。この骨つきカルビは仙台牛です。適度にサシの入ったカルビは旨さたっぷりで、焼いてゴハンにワンバンさせて口へ。

うんまい！！

美味しい肉を食べならが白メシをかき込む幸せ。

前沢牛のロースに仙台牛のカルビ、これらが2,000円ちょいくらいで食べられるというのは都内では考えられないです。数倍の価格になるでしょうね。ホルモンやレバーも芸術的な鮮度と処理なのに、これらが500円なんて信じられません。

次の客もいるので肉を焼いて食べて、ビールを飲んで、また肉を焼いて食べて、をひたすら繰り返します。口の中はずっと口幸(こうふく)です。

完食してお腹がパンパンになったところでちょうど時間です。次の客もちょうど来たようで会計を。

女の子連れではこの手法での食事はできませんが、1人だと柔軟にお店に合わせられるので良いです。1人焼き肉だと食事に集中できるのでむしろ良いかなーとも感じます。

よく大勢で食べると美味しい、と言いますが、ボクは逆に人と食べると会話の内容に頭がいってしまい、食事に集中できないので実は1人メシの方が好きです。さんざん色んな女の子を連れてメシを食ってきましたが、女の子と食事しているときは“食事の後“を常に計算しているので、なおさら味には集中できていないことが多かったですね(笑)


全体として、「龍園」のある奥州市は岩手県の中でも田舎の方なので、なかなか行く機会に恵まれない人が多いかもしれません。しかし、この最高級の前沢牛は奥州市まで行ったことを後悔させません。お店はあまり綺麗ではなく、しかし肉の質は最高レベル。しかもすさまじく安い。イメージ的には「スタミナ苑」や「鶯谷園」。都内にあったら超絶有名店になっているレベルのお店です。

いま奥州市内の宿泊施設は市から1泊2,000円の補助が出るので、コロナ禍で宿泊費が安くなっている上に更なる値引きがあるのでお得です。

ぜひこの機会に奥州市まで足を伸ばして「龍園」で絶品前沢牛をたっぷり食べてみるのが良いと思います。