今回の七尾市旅のメイン！夜の「一本杉川嶋」さんの御料理目当て！！ : 一本杉 川嶋

【2022.6.10 二回目】

前回、お昼に初訪問したのだが、その際、同行した友達全員が、あまりの料理の旨さに驚愕し、全員、その場で、次回に予約を取る！という程の衝撃であった。

そのため、どれだけこの日を楽しみにしてた事か！笑

当初は、いつもの女友達2人と行く予定であったが、1人がどうしても仕事を休めない！との事で、女友達と2人での再訪となった。

此方のお店を、存分に堪能するため、泊まるホテルは、七尾市のビジネスホテル「ホテルルートイン七尾駅東」に宿を取る。

このホテルからならば、タクシーで5〜6分でお店まで行けるからね！どんだけ酔ったとしても帰る事が出来るでしょう！笑

18時15分に、タクシーでお店へ伺い、入店。

18時半からの一斉スタートなのだが、既に、全員揃ってる。

暫く待つと、御主人の川嶋氏が挨拶に来られて、いよいよ開始。

まずは、

⚫︎青梅のシロップ煮

うん、梅雨に入ろうかというこの時期にぴったりな爽やかさ！

続いて、会席の基本である

△御神酒

が振る舞われ、
飲み物を聞かれる。

取り敢えず、喉も乾いていたので、

△生ビール
△山崎ハイボール

を注文。

⚫︎寅河豚の白子と餅米（新大正糯＝後に調べたところ、餅米の王様と呼ばれる品種らしい。）の葛餡掛け

やはりね！この一品食べただけで、川嶋氏の非凡なる料理の腕が窺い知れる！

料理はさ、ある程度は訓練にて培われる部分はあるが、やはり才覚がモノをいう世界だなー！と改めて認識。

特に、塩加減等の塩梅というものは、訓練でどうにかなるものでなく、これこそ天賦の才だわ。

⚫︎プレミアム鳥貝炙りと小松菜の胡麻和え土佐酢ジュレ

先に、捌く前の馬鹿デカい鳥貝見せて頂いたが、まぁ、この鳥貝半端なく旨い！

しかも生臭さは皆無であり、軽く炙ってあるため、貝の持つ潮の香りを巧く引き出してる。

また小松菜と和えられているのだが、なんちゅーか、単なる小松菜なのに、川嶋氏の手に掛かると、不思議と野菜の力強さすら増すような気がする。

△白菊　純米吟醸　そのまんま

⚫︎魂の胡麻防腐、あいなめの新丈、さんどまめ、じゅんさいのお椀

先に、大量の鰹節で取られた出汁のみを頂く。思わず笑ってしまう程旨い！笑

それを基に、この椀物が作られたのだが、それぞれの素材の良さを引き出してるわー。

△磯自慢　酒友　純米大吟醸　エメラルド

⚫︎カレイのお造り（能登塩、自家製醤油、ポン酢おろし）

なんでやろ？刺身の旨味って淡く分かり辛いんやが、どの調味料を使用しても、刺身の旨味を引き出すんだよねー。

⚫︎蝦蛄と鮪（能登塩、自家製醤油、ポン酢おろし）

蝦蛄の大きさったら！愛知県も大降りで旨い蝦蛄が取れるんやが、全く遜色ない旨さやった！

まぁ、鮪は、旨いっちゃー旨いが、脂の旨さやからね。

△陸奥　八仙　ISARIBI 特別純米（火入）

⚫︎鰆の藁焼き、鬼おろし（能登塩、自家製醤油、ポン酢おろし）

大型の鰆って脂が乗ってて旨いよねー！それを藁焼きするんだもの！不味い訳がない！

⚫︎鯵の棒鮨

棒鮨好きやが、この棒鮨は、ちょっと他所では食べられない代物！まずね、よく生臭さがないと表現するが、それは生魚を食べ慣れてる我々日本人だから、そう表現するのであって、生魚を食べ慣れてない外国人からすると、多少なりとま生臭さはあったりするもの。

しかし、この鯵は、本当に生臭さが皆無！かと言って、締め具合（酢の浸かり具合）がキツい訳でなく、色んな面で、ギリギリのラインなんだと思う！

またさ、川嶋氏の出し方も旨いんだよねー！最初に、一切れお出しし、客の反応を見て、もう一切れ如何ですか？と尋ねるんやもの。

そりゃ、断る奴いねーよ！（最初、断ろうとしちゃったけど、、、。笑）

⚫︎八寸（蛍烏賊の沖漬け、天然三つ葉、そら豆、寅河豚のジュレ掛け、半熟卵、鯛の子、栄螺と海苔、梅貝、紅ズワイガニのクリームコロッケ、ウドの天麩羅）

もうさ、遠足前の小学生の気分！ウキウキワクワクが止まらない！笑

どれも秀逸な旨さやけど、酒呑みとしては、栄螺と岩海苔の佃煮が半端なく旨く、此れ、瓶売りしてくれないの？とまで言ってしまった！笑

△雑賀　純米吟醸　辛口
△農口尚彦研究所　夏の生酒　無濾過生酒

⚫︎岩牡蠣

牡蠣食べられないので、お隣の女友達へ献上。笑

⚫︎甘鯛の焼物

甘鯛＝松笠焼きとかになり易いが、川嶋氏は、薄く醤油のみで仕上げたらしい。

⚫︎新玉葱とインゲンと雲丹

新玉葱の甘さが引き立つ味わい。

△満寿泉　純米吟醸

⚫︎香の物（朝取り胡瓜、昆布炊き）
⚫︎皮剥の肝の味噌汁

このさ、皮剥の肝入りの味噌汁、半端なく旨い！肝が旨い魚って、鮟鱇、皮剥系（馬面とか）、平目ぐらいやない？他に、鯛とかの肝使う方もいるが、単純に、肝の旨さというと、この辺りかと。

でもね！色んな肝料理食べてきたけど、肝入りの味噌汁で、これ以上旨いものは食べた事がない！

此処まで来ると、川嶋氏の料理の腕に嫉妬すら湧く！笑

⚫︎豆ご飯

此処から、怒涛の炭水化物祭り！笑
この豆ご飯も旨かった！

⚫︎白米（棚田米）とTKG

削りたての鰹節と卵黄のみのTKG。何処にでも有り触れてるTKGだが、これだけ旨いTKGは初めて！！何これ？松田優作風に叫びたかった！笑

⚫︎白米（棚田米）と海苔の佃煮（中島菜、紫蘇、青海苔）

いや、マジかよ！先程の栄螺と岩海苔の佃煮と遜色ない岩海苔の佃煮やないか！

此れを、ご飯に乗せるだけでなく、お茶漬けにも出来るの！最高っ！！笑

⚫︎針生姜の炊き込みご飯と牛肉時雨

此れはね、自分が若かったら！何膳でも食べたい代物やね！

でも、流石に、怒涛の炭水化物ラッシュのため、ほんの一口ずつ頂いた！

⚫︎ブラマンジュネーブルオレンジ、ジュレ掛け

⚫︎蓬大福、抹茶

お餅の柔らかさの限界点という感じの蓬大福でした！お抹茶との相性抜群！！

帰りに、「針生姜と牛肉時雨のお握り」と「ちりめんじゃこのお握り」を頂きました！

ちゃんと翌日の朝ご飯として美味しく頂きました！！

いやー、それにしても、北陸方面は、本当、才能溢れる料理人さんが多くて、いつも行くのが楽しみ！！

この日も、次回の予約を取りたかったのだが、名古屋から伺うとなると、日帰りでは夜の席はなかなか難しい。泣

という事で、次回の予約を取らず、今回、同行出来なかった女友達にも、此方の料理を食わせてやりたいので、水曜のランチの電話予約を頑張りたいと思います！

ご馳走様でした！！！

【2022.1.12 初訪問】

此方のお店、懇意にして頂いている信用出来る食べ友のドクターSSさんに教えて頂いたお店。

昨年の10月頃かな？教えて頂き、早速、お店へ連絡するも、既に、かなりの人気店となっており、月に数回しか開催していないランチ営業の席を予約。

もうね、予約完了から此方へ伺うのが楽しみで愉しみで仕方なかった！

前日に、同行する女友達が大寒波来るけど大丈夫かな？と心配頂くが、此処へ来れるならば、少しぐらいの障壁もなんのその！笑

充分、余裕を持って朝出発するが、途中、猛吹雪や道路凍結の影響からか、地元民の運転する車も、かなりノロノロ運転。（安全第一なので致し方ない。）

車は、一本杉通りの無料駐車場へ停め、お店へ着くと、時間は12時15分。事前に遅れてしまう旨の連絡を入れたが、同席した他のお客様やお店の方には、大変、ご迷惑をお掛けし、申し訳ございませんでした。

お昼のコースであったので、夜に余った食材等を使った料理内容かな？と不安な面もあったが、一品目を頂いて「お、こりゃ、旨い！」と思い、一抹の不安も直ぐに吹き飛ぶ！笑

今回の料理内容は、

△ピエール　ゼロ　シャルドネ
これ旨い！普通のノンアルワインと銘打ってるのは、単なるぶどうジュースになりがちだが、甘さがなく、料理の邪魔もしないの！

（※日本酒は、同席した友人達のドリンク。自分は運転手のためアルコールは飲んでおりません。）

⚫︎鱈の白子と中島菜（能登野菜）酢橘のジュレ

中島菜初食でした芥科の土着野菜らしく、生産者も少ないため、地元の方でも、今ではあまり召し上がる機会がないみたい。また鱈の白子は、漁師から直接電話連絡が来て、船の上で活締めするらしく、よく表現される臭みがない！なんてレベルを超えているの！

⚫︎能登のもち米の赤飯海鼠腸乗せ、ナマコ酢、菜の花と数の子、たたき牛蒡、黒豆、海老芋の唐揚げ

料理名を単に書いているだけだと、何処にでも溢れた感じの料理に感じてしまうだろうが、そうでなく、料理名以上に手が込んでおり、海老芋の唐揚げ一つとっても、海老芋を炊いて味を染み込ませてから唐揚げにするなどの手の込み様。

しかもね、食感も食べた際に、丁度いいように調整してるから、もう食べ手は単に脱帽するだけ！

それは海老芋だけでなく、どの料理に対しても、手の込み方が半端ないのよ！

⚫︎梅椀　ずわい蟹の真薯、うぐいすな、合わせ出汁のお椀

またさ、お皿や椀も、有名作家さんのモノみたい。その辺の審美眼？みたいなのは、全く持ち合わせてないので、その価値すら理解出来てないが、正月明けで、おめでたい事から、椀の上蓋に「松」上蓋の裏面に「竹」椀の底に「梅」の文字があしらわれていて、松竹梅を表現。

でさ、椀が云々もあるが、それより料理よ！真薯って、普通、山芋等と混ぜて作るモノだと認識してるが、この真薯は、ほぼ蟹！なの。笑

椀の中が、正に、蟹そのものをギュッと凝縮した感じ。もうさ、最高っ！以外のナニモノでもないよ。

⚫︎九絵、めじ鮪のトロ、土佐酢の大根おろし、10年物の山葵

九絵もめじ鮪も何日も寝かせて旨味を凝縮。普通の料理人だと、後、一手間加えても昆布締めぐらいかな？でもさ、此方の御主人は、そこから更に手を加えてるの。

土佐酢にしても、唐辛子の風味を加えて、ピリリとした後味を。

大根おろしも、単に擦り下ろしただけの品じゃないよ！何か忘れちゃったけど、手が加えられてるのよー。

⚫︎鰤カツ、天然平茸の山椒ソース

旨い魚のカツって食った事ある？俺はある！と思ってたけど、此処の鰤カツ食ったら、どうやら自分の勘違いだった事に気が付くはず！笑

⚫︎鶏の鍬焼き、さわのごぼう（能登野菜）の七日炊き、水菜

鶏の旨味を完全に引き出してる！また土臭い牛蒡を甘辛く煮付け、上手く調和させてるんだよねー。この一品食べただけで、御主人の料理の腕が分かる！ってもんだよ。

⚫︎辛子ビール大根、赤蕪の酢漬け、キャベツ

単なる舌の口直しのはずの漬物。此れさ、販売してたら、絶対に買う！！大根とキャベツが格別に旨かった！

⚫︎鰆と大根菜の炊き込みご飯、胡麻豆腐のお揚げと能登丸ごと粕汁

物を無駄にしない精神って、日本料理の妙だよ。大根菜の混ぜご飯、昔から大好きやけど、これまた手が込んでて、単に微塵切りした大根菜じゃない！一度、漬物にして、大根菜の青臭さを取り除いてから、炊き込みご飯にしてるから、同席した友人は、3杯も食べてた！笑

また能登丸ごとってのは、野菜の屑（皮や根の部分）
を、所謂、ベジブロスにして出汁を取ってるんやって！素晴らしい！！旨い部分を見逃す事なく、使い切るのが、（工夫というもの）ある有名料理人曰く、「工夫の出来ない料理人は料理人じゃない！」の言葉のまんま！

⚫︎蕎麦のブラマンジェ、苺

いやー、紹介してくれたドクターSSさん、本当に有難うございました！お陰様で素晴らしいお店に巡り逢えました！

なんせ同席してくれた友人各々が大絶賛し、各々、次回の予約も取ったほどですから！！

このレビューを読んで気になった方居ましたら、是非、予約取ってみて下さい。

かなり人気なので、なかなか予約し難いかとは思いますが、予約する価値は充分にありますから！

ご馳走様でした！！！