会席料理とお寿司で香箱蟹を堪能！ : 弁慶

弁慶さん

12月に入った金沢。
香箱蟹が食べられるのも年内までのわずかな期間。家でも外でも香箱蟹をたくさんいただいておりますが、食べられるうちに出来るだけ食べてやろうと弁慶さんへ伺った次第です。

弁慶さんは金沢でも屈指の高級ホテル、ホテル日航金沢内にある和食屋さんです。こちらでランチ限定の百万石香箱蟹懐石（1人前5200円）をいただくために伺いました。こちら夜にも香箱蟹懐石がありますがこちらは使われる蟹の量や質に違いはあるのでしょうがお値段は1人前で17000円！ランチはかなりお得ですね。

さらに弁慶さんの寿司カウンターは石川県でも超有名な太平寿しさんの支店となっております。太平寿しさんの味が楽しめるのは原則寿司カウンターのみですが、弁慶に行きながら寿司を食べないという選択肢はないでしょうと会席料理にプラスしてお寿司も合わせて予約して伺いました。

弁慶さんのあるホテル日航金沢は金沢一高いビルかつ金沢駅前なので迷うことなく行くことができます。

豪華なホテルのロビーを通って弁慶さんへ到着。立派な店構えです。中に入るとすぐにホテルの中とは思えない立派な中庭の日本庭園が目に入ります。弁慶さんはこの日本庭園を囲むような間取りで和食を食べるテーブル席からも寿司カウンターからも日本庭園を臨むことができる素敵なお店でした。

まずは和食のテーブル席に案内されました。テーブル席は金沢の街並みを臨める席と日本庭園を臨める席がありましたが我々は日本庭園を臨む席に通されました。

まずはビール（キリン一番搾り中瓶）で乾杯！

早速、百万石香箱蟹会席をいただく第一部の開始です。以下のものが提供されました。

・香箱蟹と前菜盛り合わせ（香箱蟹半身、金沢春菊と舞茸のお浸し、かぶら寿司、能登海鼠酢、梅貝魚醤煮）
早速、香箱蟹の登場です。甲羅に綺麗に盛られた蟹面の半身です。金沢らしく香箱蟹は金箔があしらわれております。香箱蟹は半身ですがチマチマ食べる酒飲みには量は十分です。内子、外子共に美味。金沢の冬の味覚です。その他の前菜も金沢を感じさせるお酒の進む品々。早速日本酒熱燗一合を頼んでお酒と共に美味しくいただきました。

・本日の鮮魚盛り合わせ（マグロ赤身、寒鰤、甘海老）
続いてお刺身の登場です。甘海老にはまた金沢らしく金箔があしらわれております。この中ではやはり寒鰤が脂ノリノリで美味。臭みもありません。マグロも脂がのっており甘みを感じます。甘海老はねっとりと濃厚でした。

・合鴨の治部煮
金沢名物の治部煮です。名物と言われながら中々地元の人が食べないものでもあります。トロトロのお出汁にすだれ麩が絡んで美味。こちらの治部煮はかなり甘めの味付けでした。治部煮のスタンダードなお味というものがわからないのでこれが正解なのかは不明。合鴨は旨味たっぷりでボリュームもありました。

・紅ズワイ蟹湯葉揚げ
ここでまたまた蟹の登場です。こちらは紅ズワイガニ。他には加賀蓮根と五郎島金時、しし唐と加賀野菜を加えた隙のない布陣です。紅ズワイガニ湯葉揚げは湯葉がカリッとした後に中の紅ズワイガニはふわっとした食感。紅らしい甘みを感じた後に蟹の風味が追いかけてきます。

・寒鰤と源助大根の和風ステーキ
またまた北陸の冬の味覚の寒鰤です！甘辛い照り焼き風の味付けです。寒ブリは脂がのって口の中でとろけますね。美味。鰤を食べた後に大根をいただくと大根本来の甘みと素朴な味が際立ちます。寒鰤でぐどくなった口を大根が爽やかにしてくれますね。

・香箱蟹の雑炊、香の物
香箱蟹の雑炊です。上品なお出汁に香箱蟹の内子、外子、旨味が溶け込んでおります。香箱蟹って意外と炊き込みご飯や雑炊などご飯との相性が良いですね。この後いただくお寿司にも期待が高まります。美味しいのでサラサラと完食です。

本来はこの後にデザートが提供されて会席料理は終わりなのですが、我々は寿司カウンターへ移動します。こちらの会席料理、比較的量は少なめなので男性であれば問題なく会席料理の後にお寿司を少し摘むくらいはできそうです。女性の相方もこの後お寿司を私と同じ量摘んでいたので大丈夫かと。この後のお寿司が思った以上に美味しかったせいかもしれませんが。

さてさて寿司カウンターに移って第二部の始まりです！

こちらの寿司カウンター、カウンターの奥にデーンと日本庭園が望めてとても雰囲気が良いです。個人店ではお目にかかれないような豪華な造り。流石は高級ホテルです。尚且つお寿司の提供はあの太平寿しさんですので最高のロケーションと味というわけです。たまりませんな。

寿司カウンターで頼んだものは以下の品々。

・寒鰤握り
お好みで注文。大きく切ったタネの上に金沢らしく大根おろしが添えられています。金沢では鰤の刺身を大根おろしでいただいたりします。寒鰤の握りは会席の寒鰤刺身より脂ノリノリで口の中でとろけていきます。ブリの余韻の後に大根おろしがさっぱりと口の中を洗い流してくれます。会席料理でも寒鰤と源助大根のステーキが出ましたが、鰤と大根ってぶり大根よろしくとっても相性がいいのかもしれませんね。

・香箱蟹のお寿司
こちらは予約時に予め注文しておきました。香箱蟹一杯分の脚肉、胴肉、内子、外子をそれぞれシャリに混ぜ込んだお寿司です。最初はうず高く香箱タワーで登場しましたが、食べにくいだろうとのことで大将が切ってくれました。香箱蟹の内子、外子はシャリと一緒になることで食感も素材の味も強く感じるようになりますね。外子はシャリと混ざることでプチプチ感を楽しめますし、外子だけで食べるとあまり味はしないのですがシャリと一緒に食べると不思議と外子の旨みをはっきり感じることができます。内子もシャリと一緒に食べるとより濃厚に感じますね。大将にお願いして海苔をいただき、海苔で包んで食べると海苔の香ばしさと共に香箱の旨み風味を強く感じることができて尚美味。これは美味い！食べるべき一品です。

・ノドグロの蒸し寿司
こちらも予め予約しておきました。金沢市内でもノドグロの蒸し寿司を出すお店は沢山ありますが、このお寿司の元祖が太平寿しさんです。蒸したて熱々での提供。このノドグロ、かなり大きくて品質の良いノドグロを使っております。もうトロットロで液体のようなノドグロです。脂の旨みを感じますが嫌なしつこさなどは微塵も感じません。流石は白身のトロと言われるだけのことはあります。また熱々のシャリからはお酢の香りがして良いアクセントになります。あまりの美味しさに衝撃を受けました。香箱蟹のお寿司に負けない美味さ。こちらもここにきたら食べるべき一品ですね。

・細巻き
もっともっと色んなお寿司を食べたいと思いつつも、流石に会席料理を食べた後なので限界が来ております。締めは細巻きが食べたいと大将にお願いしたらこちらを作ってくれました。具はマグロ赤身、お新香、細切りのきゅうり、大葉、ゴマです。こちらマグロは勿論、お新香のパリパリした食感と塩気、細切りきゅうりのシャクシャクした食感と爽やかな風味、大葉、ゴマの風味と香ばしい海苔が相まってとても美味でした。特に相方がこちらをとても気に入っておりました。

・加賀棒茶のゼリー
こちらは百万石香箱蟹会席のデザートとなります。デザートまで金沢を感じさせる一品。香ばしい加賀棒茶のゼリーと餡子と白玉。ゼリーは甘すぎることなくさっぱりいただけます。

今回、記念日での利用だったのですがお店の方の好意でケーキをいただきました！それも私の一番好きなイチゴのショートケーキです！ありがとうございました。こちらはお腹がいっぱいのため持ち帰って自宅にていただいたのですが、ホテルのケーキだけあってとっても美味しかったです。

以上で第二部も終了となりました。
お会計は2名でお酒も入って23000円ほど。香箱蟹の会席料理とクオリティの高いお寿司を同時に食べた値段ですのでお値打ちだと思います。

金沢の有名お寿司屋さんはほとんど予約が取れないことが多いのですが、こちらの寿司カウンターはホテル内にあるということもあり比較的予約も取りやすく穴場となっております。雰囲気がとても良く太平寿しさんの味が体験できますので金沢に来た際は超おすすめのお店でございます。

今回は美味しい会席料理とお寿司をありがとうございました。お店の雰囲気がとても良く、特に寿司カウンターは太平寿しさんの味が楽しめるということもあり、また寿司を摘みに伺いたいと思います。お寿司はおつまみ付きのおまかせコースでも10000円からいただけるとのことです。

ごちそうさまでした！