デカ盛りの中華料理屋ですがオススメは「メンチカツライス」 : 金来軒 本店

前々から気になっていた、那珂湊にあるデカ盛りのお店に行ってきました。

駐車場は店舗向かって左側（細い道路を挟んだ場所）に3台分。
狭いのでバックで駐車するように注意書きがあります。
後から来た方はその駐車場の反対側（店舗の斜向かい）の空き地に車をとめていらしていたので、
そちらもこちらのお店の駐車場なのかも知れませんが、そちらは未確認。

入口には達筆な字で、「手動」と書かれた貼り紙が貼ってあります。
引き戸だもんそんなのわかるでしょうよ～ウケ狙いなのかな？
と思ってドアに近づくと、ドアに引手がありません。
あれ？と思ってよく見ると、「自動扉」のシールが貼ってあります。
なるほど…昔は自動ドアだったのですねw
貼り紙がなければ、私も「何で開かないのだろう？」とドアの前で立ち往生していたところでした。
窓枠部分をつかんで手で強引にドアを開けて店内へ。

昭和の香りが漂う年季の入った店内は、意外にも終日禁煙。
店内入って右手に小上がりがあり、4名掛けが2卓。
それ以外はテーブル席で、中央に2名掛けが2卓と左の窓際には7～9名掛けが2卓。

12時前の来店で先客はなしでしたが、その後続々とお客さんがやってきて、あっという間に満席に。
我が家以外はみな常連客のようです。

メニュー表を開くと、大盛りの値段は時価との謎の表記。
今日のお値段はいくらなのだろう…と思って尋ねると、
単純にご飯や麺量が増えるだけではなく具の量も大盛りになるため、
メニューによって値段が違ってくるとのことですが、だいたい200～300円増しとのことでした。


★メンチカツライス…1000円
「みなとまちなか漫遊MAP」という観光チラシに、地元漁師夫人のオススメメニューとして載っており、
ネット上でも（デカ盛りという点で）評判が良かったので注文。

一番最後に登場。
割り箸と同じくらいの長さの、どう見ても“メンチカツ”ってサイズではない巨大なメンチカツ。
しかも表面積が広いだけではなく、厚みもあります。
食べやすいようカット済みなこともあり、見た目は巨大な豚カツのようです。
そんな超巨大なメンチカツに、千切りキャベツと水菜のサラダ、ポテトサラダが添えてあり、
メンチカツの上には輪切りのレモンものっています。
別皿できたご飯もおかしな量で、
メンチカツがあまりに巨大すぎるためご飯の量の多さが伝わりにくいかと思いますが、
ご飯茶碗3膳分くらいでしょうか…凄い量です。

メンチカツは、「豚挽き肉：玉ねぎ＝9.5：0.5」くらいの、とにかくお肉の多いある意味贅沢なメンチカツ。
なので食べるとずっしりと…胃にきます(￣▽￣;)
中濃ソースも一緒に配膳されますが、お肉に下味もしっかりと付いているのでそのまま食べても美味しいです。
…が、流石にこの量は下味だけでは途中で飽きが来るのでソースは必要ですが。
ポテトサラダはジャガイモだけのシンプルなものですが、
潰していないホクホクのじゃがいもも混じっていてそこそこ美味しいですし、
千切りキャベツもただの千切りキャベツではなく水菜も入っていています。
他の中華系メニューがあまりに安いのとお店の雰囲気がそれなりですので1000円のこのメニューは高くも感じますが、
このボリューム、この味でしたらコスパは良いと思います。　


★カレーチャーハン…580円
写真ではわかりにくいかも知れませんが、見るからに量の多いチャーハンです。
標高10cmくらいあったでしょうか…(￣▽￣;)
しかも、ラーメンスープのような醤油味のスープも付きます。
S&Bのカレー粉で味付けをしたと思われるS&Bのカレー粉味のチャーハンで、
角切りのチャーシューやロースハム、長ネギが入っており、
上にはグリンピースと刻み紅生姜たっぷりとふりかけてあります。
この「カレーチャーハン」と「チャーハン」のグリンピースと紅生姜は、注文時に言えば抜くことも可能とのこと。
紅生姜は細かく刻んだ紅生姜でしかも全体的にふりかけてあるので、よけて食べるのは結構大変そうです。
苦手な人と取り分けて食べる場合は最初から抜いてもらうか脇に添えてもらった方が良いかも知れません。
塩加減はちょうどよいですし、もちろんご飯には玉子がコーティングされていますが、
ご飯のパラパラ感はあまりなく、パラパラのチャーハンが好きな私としては今ひとつ。
ただ、この量でこのお値段ですから、コスパが良いのは間違いありませんが。
ちなみに、オーソドックスな「チャーハン」とこの「カレーチャーハン」、量は同じだそうです。


★肉そば…730円
片栗粉をまぶした豚肉、きくらげ、ほうれん草、タケノコ、長ネギの餡がのったラーメン。
大進の「焼肉ラーメン」の具を変えたようなものをイメージすると良いかと。
お肉は3～4mm厚で厚みがありますが片栗粉をまぶしてあるためかやわらかくて食べやすいです。
スープは甘めの醤油味。
麺は普通の中華麺で、少しやわらかめの茹で加減で量が多め。
1.5～2玉くらい入っているのではないでしょうか。


★チンジャーメン…730円
青椒肉絲がのったラーメン。
お肉は豚肉で、ピーマン（青椒）とタケノコ入り。
ピーマンとタケノコは細切り（絲）なのですが、豚肉は特に意識して細切りにはしていないのか、
「肉そば」同様の片栗粉がまぶしてある厚みがあるものが沢山入っています。
元となるスープも「肉そば」と同じ醤油味。
麺も同じで、やわらかめで量が多いのも同じ。


★マーボーラーメン…600円
豚挽き肉、絹豆腐、刻み長ネギの麻婆豆腐がたっぷりのったラーメン。
「肉そば」や「チンジャーメン」と違い、餡がたっぷりのため中の麺が見えません。
麻婆豆腐は花椒や豆板醤ではなく甜麺醤が効いた甘い味噌味で、麻婆豆腐と言うより回鍋肉のような味付け。
麺は同じでやはり量が多いです。
とろみの付いた甘めの餡がかかったラーメンですし、挽肉もたっぷり入っているため、
散らばった挽肉を全てすくいとって食べようと考えるとかなりのスープを飲み干すこととなるため、
だいぶお腹が満たされます。
他の麺類より安いですがボリュームは同じくらい良いので、コスパは良いかと。


★野菜炒め…420円
豚肉、もやし、キャベツ、ほうれん草、タケノコ、ニンジン、きくらげが入った塩味の野菜炒め。
豚肉はやはり片栗粉がまぶされた厚みのあるもので、ふんわりとやわらかいです。
もやしの炒め加減もちょうどよくシャキシャキの食感。
ただ、お値段を考えるとボリュームはそれなりか少し多いくらい、デカ盛りではありませんでした。


★餃子…420円
大きめの餃子が1皿に5つ。
盛り付け方はかなーり適当で、1つは他の餃子の上にのっています。。。
見た目は大きいですが、永華や一品香の餃子のように皮パンパンに餡が詰まっているわけではないので、
一般的な餃子と比べたらそれでも大きいものの、食べてみると見た目ほどのボリュームはありません。
しかも、食べようとしたら皮が剥がれて餡が出てきてしまいました。。。
餡は片栗粉が多めで肉団子のように一塊になっており、皮が剥がれても餡が崩れてしまうことはありませんので、
食べやすいと言えば食べやすいですが、餃子としてはどうなのかな…。
餡は豚挽き肉がメインで野菜は少なめ。
にらや白菜は普通ですが、みじん切りのニンジンが入っていたのは珍しいかと。
餡は下味がしっかりついているので何も付けずに、もしくはお酢だけで食べるとちょうど良いくらい。
皮は割りと厚めでもっちり。
そこそこ大きいですが、他の料理のお値段を考えるとこのボリュームのこの餃子で420円は高く感じました。


全体的に言えたことは、使用している豚肉はどれも同じ少し厚みのある豚肉で、
片栗粉をまぶしてから使用しているという点も同じ。
そして中国人が作る本格的な中華料理とは違い日本人が作った昔ながらの中華料理と言った感じの味付けですが、
これはこれで何だか懐かしい味で良かったです。
麺類はどれもボリュームはありましたが、二郎系程のボリュームはありませんし、
最近は麺大盛り無料のラーメン屋も多くボリューミーな麺類は見慣れてしまっていることもあり、
中華料理屋のラーメンとしては大盛りですがそれ程のインパクトはありませんでした。
なのでインパクトのあるデカ盛りらしい料理を求めるのであれば、
「メンチカツライス」や「チャーハン」等のご飯物の方が良いかも知れません。
ただ、大人5人（男2人、女3人）で主食5つ＋餃子＋野菜炒めを難なく完食できましたので、
どれも食べ切れない程のボリュームという程ではないかな。
ネタで注文するのであれば、
「カレーチャーハン」の大盛り（580円＋200～300円）
「カレーライス」の大盛り（550円＋200～300円）
…とかなら、お値段そこそこでボリューム満点の笑える見た目のものが食べられて良いかもしれません。

ただ、我が家より後から来店し、且つ我が家の後に注文した常連客グループの料理の方が、
先に出てきたのが引っかかりました。
料理によって提供される順番が前後することはよくあることなのでそれなら構いませんが、
同じ餃子や同じラーメンを頼んでいるのに、後から来たグループの方が先にできあがるのはおかしな話。
常連客を優遇したくなる気持ちはわからないでもないですが、同じ料理でそれは酷いのではないでしょうか。
しかも、常連客への餃子やラーメンが提供されてから5分以上経ってから我が家の分がきましたので、
2組分まとめて作り、配膳する際に常連客の分を先に出しただけ…と言うわけでもなかったようなので、
先に我が家分として作り始めていたものを常連客に回したのだと思われます。
その辺りが不愉快で納得いきませんでしたが、地元に根づいたお店のようなので、仕方がないのかな…。

主人は、店内に漂う古い油臭が気になったようですが、私は鈍鼻のためか気になりませんでした。
サービス面に問題ありですが、お腹がいっぱいになるのは間違いないお店だと思います。