串カツはあーぼんで進化する : 串かつ あーぼん

串かつは、「あーぼん」の長谷川さんによって、
料理としての価値が確実に上がっている。

季節の食材を吟味し
その組み合わせの試行錯誤を重ね
〔焼きなすとフォアグラ！〕
〔きぬかつぎとカニ！〕
下ごしらえを最適化し
バン粉、揚げ油は最上級品を使い、
一本一本、念入りに揚げる。

そして、店は和やかで笑いが絶えない。
長谷川さんは笑顔で優しい。
休みの日は、京都や大阪の名店や話題の店に
足を運んで料理研究に余念がない。

【あーぼん】でシャルドネをくいくい
飲みながら本業の同志と串の中身を
当てっこしてワハハと笑うとき。

一通り食べたところで
「まだお出ししてない串は、、」
を聞いて
「うむむ、牛肉の違うところと、手羽と、、」
と追加の串をたのむとき。

ご主人の長谷川さんから
「きょうも楽しんでいただけましたか？」
と全身笑顔で聞かれ
「はい、めちゃくちゃおいしかったです」
「本郷しゃん、5月にまたご飯行きましょう」
「水曜日ですね、ええっと、、」
と食事のスケジュールが決まったとき。

一瞬一瞬がオランダ産ラードのように
ふわりさらりしながらコクがある。
香りがある。

得手に帆を揚げるような風向き。

揚の字の右の部位は、「太陽が地上に上がる」を
表した象形文字で手へんは、五本の指。

気持ちもあがるはずです。

今月も他力本願。
予約最難関店あーぼんに行けました。感謝。

どの食材をどこから仕入れて、どういう形に切って、
どんな食材と合わせて、下味、下処理はどうするか？
20年以上の試行錯誤によって、作り上げられ、淘汰され、生き残った串だけが、コース仕立てで出されるのです。出す順番も、野菜、肉、魚、トッピング、ソース、塩、辛子などさまざまな変数を読み込んで、25本なんて軽く食べられる流れができています。

1本目は、オクラにエビのすり身などをあわせ、
極力薄く仕上げて、レモン、塩で。
軽くてサクッとしたプレリュードです。

揚げるってこんな素晴らしい。
天ぷらも良いですが、串かつの品位、
料理としてのポテンシャルを高めたのが
間違いなく「あーぼん」です。

そして、そこにマスターの笑顔と店の人たちの
丁寧な優しさが加味されるので、
史上最強の串かつ店と呼ばれるのは必然でしょう。

僕がここで会を開くときは
「天才あーぼんのパパ」の会と銘打っています。

今月も他力本願で、予約最難関店
「串かつ あーぼん」行けました。
ご主人の長谷川さんの笑顔に会えました。

この店に、毎月行くには、
食べ仲間、友達をたくさん作る。
これにつきます。
予約システムは、
毎月1日に、翌々月1か月分の予約を電話で受付。
1000回以上電話をしても、繋がらない人がざら。

噂では、アルバイトを数人雇って、
電話している人が複数いて、
月2回以上貸し切り予約をゲットしているので
ますます予約困難に。。

でも、予約にチャレンジしている友達が、
10人いれば、
だれかに呼んでもらえるのです。

この日
同行者の女性、追加に追加を重ねて、
普通20数本のところ、なんと63本！
サクッと食べていました。
すごい。
それだけ、オランダ産のラードは、
あっさり胃もたれなくさわやかです。

名物フォアグラの串は焼きなすと合わせていました。
今から、また食べたくなりました。

あーぼんの反対語は平凡。

芦屋の串かつ「あーぼん」は、
再予約困難店の一軒ですが、ラッキーなことに、僕は全て他力で、20回近く訪問できています。持つべきものは「友達」です。

「あーぼん」に何度も行きたくなるのは、
串カツのおいしさもさることながら
ご主人の長谷川さんに会いたいからです。

長谷川さんの「正のオーラ」「陽の気」。
笑顔が素敵でいつも何とも楽しそうなのです。
気持ちがほっこり和んで幸福感の衣に包まれます。

長谷川さんは、実は居合抜きの達人で、
ヨットマン。多層的な魅力があります。

「トウモロコシの串を完成させるのに、何本試作したかなあ。３０種類くらいは、作ったでしょうか。そのときは、スタッフみんな、トウモロコシばっかり食べてましたわ。ハハハ」

完成したトウモロコシの串カツは、粒々にばらして、ジャガイモでふんわりつないだもの。口の中で、ほどけます。

オランダ産のラードで揚げる串は、
一串一串、「未知」のアイデアに溢れていて、意外な食材の組み合わせにおどろき、
揚げるという調理法の可能性に目が開かれます。

デザート串まで２７本。

「なんと居心地の良い店だろう」という言葉は、
「あーぼん」のためにあります。