お造りだけでお腹いっぱい : 花鼓

4000円のお任せコース。

八寸
お造り（中トロ・ブリ・タイ）
サワラの味噌漬け
ナスの揚げ浸し
ハモとダイコンの炊き合わせ
炊き込みご飯
味噌汁
デザート

お造りの中トロもブリも脂がのっていた。盛り付けにはタイがどーんと載せられている演出。子どもと含めて3人前だが、お造りだけでかなりお腹いっぱい。

サワラの味噌漬けは、ほんのり柚子風味。

ナスの揚げ浸しには、カリカリに揚げられたエビと、まだ青くて苦みのあるギンナン。

ハモとダイコンの炊き合わせには、里芋や生麩など和食ならではの食材。

子ども用には、ごはんと茶わん蒸し、天ぷら、お造り（おとなと一緒の盛り合わせ）で1500円。

満足。

昔は母親がおせち料理を作っていた。それが妹に引き継がれた。でも、その妹が福祉関係の職に就き、年末年始が休みとは限らなくなったので作らなくなった。

じゃあ、買えばいいじゃないの。

楽天で中華風のおせちとか、どこぞのホテルの洋風おせちとか注文した年もある。まずくはない。けれど、福沢諭吉さんを何枚か使うほどのものでもない。冷凍されたものを解凍して食べるところにも原因があるか。

それで、普段からお世話になっているこちらにおせちを頼んだ。クリスマス頃に自分の家の重箱を持っていき、そこにこの店のおせち料理を詰めてもらうシステム。12月31日にお店に取りに行く。

何人前かによって値段が違う。5人前なら35,000円、4人前なら30,000円。3人前以上で、焼き鯛がサービスされる。

今年は4人前。

【一の重】
伊勢海老酒蒸し　いくら金柑　黒豆　鮎甘露　紅白蒲鉾　茶降りなまこ　数の子　花百合根　田づくり　千佐糖　白身魚昆布巻き　蟹錦糸巻き　生麩

【二の重】
紅白なます　牛蒡酢　人参胡麻酢　渋皮栗　丸十栂尾煮　鰆味噌漬け　サーモン柚庵漬け　伊達巻　菊花蕪　管牛蒡牛肉巻き　サーモン錦糸巻き　結び蒲鉾　網笠柚子　梅長芋

【三の重】
昆布巻き　棒鱈　海老芋　堀川牛蒡　鮑軟煮　竹の子　海老艶煮　蛸旨煮　花蓮根　鴨オレンジ煮　くわい　菜の花　梅人参　蚕豆

全部で42種類!!　丁寧に飾り切りされたりして、おいしくいただく。2日目でほぼ食べ尽くした。

2012.8分　追記

　妻がすっぽんを食べたことがないらしい。かくいう私も、一度だけ、神戸・三宮の料亭に人に連れて行ってもらって食べた経験しかない。

　三宮の料亭だったから、万単位の料理だったのだろう。だから、すっぽんは高級というイメージが頭から離れない。

　ふと、いつもお世話になっている神戸市西区の花鼓で、すっぽんが食べられるという話を耳にした。そこでさっそく訪問。値段は１万円もかからない。かなりおつりが出る。

　最初はお造りなどで楽しませてもらった。

　で、すっぽんの生レバー。牛のレバーはまったく受け付けられない私だが（あの臭み・えぐみがたえられない）、すっぽんの生レバーはまったく抵抗がなかった。むしろ、まったりしていて、ゴマ風味がマッチしているので美味。

　すっぽんの生き血。お酒で割っている。アルコールは苦手なので妻に譲る。

　さぁ、いよいよすっぽんの鍋。野菜はこちら。黄緑の長い野菜は、リーキ（西洋ネギ）。これがほんのり甘くて、すっぽん鍋に見事に調和していた。松茸も。

　もちろん、締めは雑炊。すっぽんのダシが良い。

　最後はフルーツでおしまい。

　三宮の半値以下でじゅうぶんすっぽんを堪能できた。
　
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　職場の先輩の先生がご愛用とあって、２度ほどお店に行ったことがある。一つ一つ手の込んだ料理でありながら、値段はそんなに高くない。

　そこで、娘のお食い初めに仕出しをお願いした。値段はこちらの要望で3000円。高すぎず安すぎずのところでお願いした。

　主役である娘のお膳は「値段を取るほどのものではないから」と料金に含まれず。3000円×おとなの人数＋鯛の値段（3000円）となった。鯛は、当日の朝に市場で仕入れたものらしい。

　焼き物、煮物。祝い膳仕立てにされている。見た目以上にボリュームがある。時間がかかっただろうなぁ……という丁寧さ。

　ここにお刺身がついてくる。パッと見たら、イカと鯛が２切れずつ。……と思ったら、しその葉の下からハマチが顔を出した。なんだかお得な気分のする演出。

　そして天ぷらと茶碗蒸し、お吸い物。お吸い物は、お祝いの意味と季節感を考えてか、ハマグリと松茸というとても豪華なもの。そういえば「値段を取るほどのものではない」という娘のお膳のお吸い物にも、ハマグリと松茸が入っていた。

　とにかく、何を食べてもおいしい。そして、「会席料理は手が込んでいるが量は少ない」というイメージをくつがえす満腹感。質・量ともに大満足である。