道東を味わい尽くす。最高の食材とおもてなしの心 : 天ぷら料理 さくら

ミシュランガイド北海道2017にもミシュランプレートとして掲載されていた、道東・釧路にある完全予約制の天ぷら屋さんです。

3年ぶりにリピートでの訪問。
今回の事前の注文は、「刺身も堪能しつつ、美味しいウニを沢山食べたいです、あとは大将おまかせ！」
というもの。
３ヶ月以上前に予約しましたが待ち遠しくて仕方ありませんでした。

なお、天ぷらコースとしては5000円から8000円、10000円、15000円とありますが、予算に応じて融通効かせてくれそうです。

【刺身、つまみなど】
●生ゆば

●釧路産タンタカ(カレイ)刺身
すだちと塩で。弾力と旨味あり美味。

●釧路産タンタカ(カレイ)のエンガワ刺身

●生の真だこ刺身

●釧路産毛ガニ刺身
先ほどまで生きていた毛ガニを贅沢に刺身で。
実に甘く極めて美味。

●花咲ガニ　カニミソあえ
旬の花咲ガニをボイル。濃厚なカニみその味が旨味を加速させていて、これ以上ないほどの花咲ガニパワーを味わえました。極めて美味。

●本鮪大トロ刺身

●利尻産エゾバフンウニ刺身
利尻昆布はネコンブで味が濃いため、それをエサとする利尻バフンウニは味が濃いとのこと。甘さと旨さしかなく、極めて美味。
これらのウニは、大将独自の仕入れルートによるもので、近くの浜中町にあるウニ加工場から直で入るもののようです。そりゃ良いものが入るはず。
食事の終盤、最後は結局この日残っていたバフンウニを全て刺身でおかわりしてしまいました。

●釧路産毛ガニのボイル、みそポン酢かけ
刺身と天ぷらで毛ガニを満喫した後、残った身で作っていただきました。これまた濃厚、極めて美味。

【天ぷら】
●海老の頭

●マッシュしたジャガイモ

●海老ミソつき海老
そのままミソの旨味と一緒に。

●富良野のフルーツコーン

●本鮪のカマトロ
旨い部分を叩いて、海苔の天ぷらにのせて。

●上尾幌の椎茸

●釧路産ナメタガレイ
普段は煮付けにするものを皮ごと天ぷらで。

●釧路産毛ガニ
刺身の次は天ぷらで。

●道東産ズワイガニ

●利尻産バフンウニ　広島の『淡雪塩』かけ
大盛りというかてんこ盛り。どれだけ盛るんですか？！と聞いてしまうほど。ウニの香りが、海苔の香りに負けないようにするには、これくらい盛る必要があったようです。極めて美味。

●釧路産キンキ
別名メンメ、道東の高級魚を皮ごと。
ふっくらとしてしっかりとした旨味。

●真ダコの吸盤

●仙鳳趾の牡蠣
前回も美味しかった大きな牡蠣。トゥルっとして、濃厚な旨味。極めて美味。

●イクラ
これも山盛り。旬じゃないはずなのに、ツヤツヤで美味。

●花咲ガニ
花咲港では食べられないここならではの料理法。かなり美味。

●海老のかき揚げ丼

【まとめ】
つまみ9品、天ぷら16品、しかも極上の食材多数。
もうこれ以上食べられないというほど、道東を主とした食材を味わい尽くせました。

今回は１人あたり2万円チョットと、金額的には高価な夕食ではありましたが、それを決して高いとは思えない満足度がありました。
また伺います。ご馳走さまでした。


【その他】
お店は釧路の飲み屋さんなどが集まった繁華街にありますが、まわりは結構寂れた感じがあります。
でもこのお店は外観からキレイで、店内ももちろんキレイ。高級感はありませんが、清潔感あり、それが親しみやすさにも繋がっています。大人しい子供なら小さくてもカウンターで食べられます。

店内はしっかりとした大きなアクリル板(高そうなやつ)が設置してあり、感染症対策も安心。

大将は気さくな雰囲気でフレンドリー。他のスタッフも対応が以前よりしっかりしていました。
(3年前と変わったのか成長したのかは不明です…)

北海道食い倒れツアーを計画中、ミシュランガイド北海道版を見ていたら、新たに掲載されたコチラのお店を発見。大将は子連れでも快く予約を受け付けてくださいました。子連れで天ぷら屋さん、しかもカウンターのハードルはなかなか高いものですが、大将快諾のおかげで実現できました。

【お店について】
釧路市の歓楽街エリアの中に店舗はあります。お店の駐車場はないのでクルマで行った場合、近くのコインパの利用となります。
店内は一階にカウンター席、二階に座敷席があるようです。天ぷら屋さんのカウンター席ですが、気楽に食べられるフレンドリーな雰囲気です。端っこに灰皿は見えましたが、この日は煙に巻かれることなくクリーンな状態でいただくことができました。
大将自身もフレンドリーに話掛けてくれて、気軽にいろいろと聞きながら食べることができました。


【天ぷら、料理について】
さて、メインの天ぷらですが、太白胡麻油（煎っていない生の胡麻から絞ったカラダに優しい油）を使って揚げてあるので、どれだけ食べても胃もたれしない、美味しい天ぷら屋さんの天ぷらです。

お通し、天ぷら13品以上、天丼、デザートがセットになった、天ぷらコースは8000円、10000円、12000円となりますが、その他にもリーズナブルな価格で天ぷらが食べられるメニューもありました。
今回はせっかくなので、地場産の厳選素材を使用という10000円の特選天ぷらコースでお願いしまいた。（なお、15000円の極み天ぷらコースは2日前までの予約となるので、当日行ってから注文はできません…）

また、子供メニューはありませんが、大人のコースをベースに少し量を減らしてくれたり、不得手な天ぷらなどを削って品数を少なくしたり、きめ細やかに対応してくれました。


■前菜
◎自家製ごま豆腐
◎釧路の煮ツブ

■天ぷら
◎ジャガイモ
北海道産ジャガイモをマッシュにしたもの。小さなコロッケみたいですが、天ぷらにするとまた違った美味しさ。

◎海老　赤エビ
半生に揚げて絶妙。

◎仙鳳趾(せんぽうし)産　カキ
厚岸の手前にある仙鳳趾でとれたカキ。厚岸に比べ波が荒い海であり、そこで養殖しているため身がしまっているとのこと。確かに、ぎゅっと詰まっている感があり、とても濃い味でした。これは極めて美味。今回食べたなかで、バフンウニと並ぶ２強の一つ。

◎タンタカカレイ（松川カレイ）
フワッとして旨味も強。

◎アスパラ
かなり太いアスパラ。路地モノではここまで太いものはないらしく、あえてハウスものを採用しているらしいです。いい香りでかなり美味。

◎礼文産　生バフンウニ　海苔巻き　
銀座にも出荷しているという、安定して旨い業者さんから仕入れているらしいです。礼文で食べたバフンウニも美味しかったですが、それを天ぷらにして食べるとまた違った美味しさ。甘さや濃厚さがさらに際立ちます。極めて美味。
試しに同じウニの青ジソ巻きも試してみましたが、ジブン的には海苔巻きの方が好みでした。

◎ホタテ　
産地は聞きそびれましたが揚げる寸前まで生きていたので、間違いなく近隣さん。半生状態で出てきたホタテはプリっとして立体的で見るからに美味しそう。もちろん味も極めて美味。

◎サバ（釧路産）
半生ででてきましたが、臭みナシ。ワサビと塩で食べるのも新鮮でしたが、サバ自体に脂のっていてかなり美味。

◎椎茸
特別に大きく育ててもらったというシイタケ。子供の顔より大きいほどのサイズ。それをさっと揚げてもらって、すだちをさっと絞って口の中へ。これもかなり美味

◎礼文産バフンウニ　ミニ丼
ウニだけその場でリピート注文したせいか、ウニ好きなのがバレてしまい、そんなジブンを見かねた大将が特別に出してれました。当然ならが極めて美味。幸せです。
試しにお店にあったロシア産ウニと食べ比べさせてくれましたが、完全なる別物。

◎ホッキ貝
ほぼほぼ生で柔らか。旨味は強かったです。

◎真イカ
かなり柔らかいイカの天ぷら。

◎ヒラメ（釧路産）
刺身用の極旨な白身を揚げたもの。フワッとした食感と上品な旨味。これもかなり美味。

◎タンタカカレイのエンガワ

◎メカジキ（釧路産）　
なかなか獲れないメカジキ

◎明太子　シソ＆海苔巻き

◎天丼
海老のかき揚げ丼。美味しいですが結構なボリューム。さらりといける天茶にしておけばよかったかも…。

※※追加※※

・仙鳳趾(せんぽうし)産　カキ

・ボタン海老（釧路産）
　獲れるときと獲れないときあり、食べられるかどうかは運しだい。ミソ付きで濃厚な旨味、これも極めて美味

【まとめ】
女性の従業員の方の接客がもっと洗練されれば、サービスの質もさらに向上するのではないかと思います。
大将はとても気さくな方で、説明も応対も丁寧、最後は店の外までお見送りもあり、さすがでした。

天ぷら自体はかなり美味しかったです。そしてコレだけの食材を使ってこの料金、おそるべしです。
次に釧路に行った際には必ず伺いたいと思います。