ダートの先の別世界 : チミケップホテル

宿泊での利用です。

北見からは車で３０分あまりですが、その大半が林の中のダートなので、感覚的にはかなり走りでがあります。
ホテルのほかにはキャンプ場しかない静かなチミケップ湖のほとりに、ホテルは建っています。
敷地が小さく半島状に突き出ているので、三方が湖に囲まれた感じです。
周囲の木々が育ってしまっていて、ホテルから湖の眺めはあまり良くありません。でも、紅葉する木が多いので、秋はさぞ美しいでしょう。

食事は湖に続く庭をのぞむレストランで頂きます。
つながっているラウンジコーナーには暖炉もあり、７月というのに、一夜は火が入っていました。

夕食は、品数豊富、おしゃれな盛りつけの、きれいなフレンチです。
プチシューのアミューズに始まり、スープをはさんだ前菜２皿、魚料理、肉料理と続きます。最後は、飲み物とデザート盛り合わせ。
連泊しましたが、二晩の料理はアミューズを除き、食材が重ならないのはもちろん、料理方法や味付けも変化を付ける工夫がされていました。

食材は、北海道産の野菜、魚介類、肉類が中心です。
野菜の色彩を上手に利用したジュレやスープなど、彩りもきれいです。
浮き実が美しく並べられた白い器に冷たいスープが注がれるなど、演出も凝っています。
ちらっとお見かけしたシェフは、まだお若い方のようですが、料理を楽しんでいる雰囲気が伝わってきます。

問題のお味ですが、おいしいです。
ただ、これといって強く印象に残るひと皿がないのは、２日にわたって頂いた料理の数が多かったためでしょうか。
全体にあまりスパイスなどは効かせない、やさしい味付けのせいかもしれません。
もう少しインパクトのあるひと皿があってもいいのかしら。

皿数は多いですが、ひと皿のポーションは控えめなので、最後までおいしく頂けます。
３種のパンもおいしかったのですが、それはさすがに食べきれずにもったいなかったです。

ワインも頂きましたが、ごめんなさい、記憶が飛んでいます。
レストラン相応の内容とお値段だったと思うのですが・・・。

サービスは、若い方から年配の方まで男性が３名。
この方々が、朝食からアクティビティまで、いろいろお世話してくれます。
満室でも８室の小さなホテル。スタッフは、客とのコミュニケーションを心がけているようすです。
特に初日は３組の利用だったこともあり、北海道の自然や動物、近くの見所、北見の産業など、いろいろな話をしていただきました。


朝食は、和食が基本です。
連泊の場合は、洋食も選べます。
和食も品数豊富で悪くないのですが、この連泊者にのみ許された洋食が、美味しかったです。
スターターのドリンク、ヨーグルトに始まって、サラダ、スープ、卵料理、ソーセージ、ハムなどなど、充実の内容です。
自家製のパンもおいしいし、食パンをトーストして提供してくれるのがうれしい。


ランチは、事実上、連泊客にしか提供していない模様です。前日に、利用の有無を聞かれました。
なにしろ最低３０分は走らないと、食事を提供する店にたどり着けない場所柄です。せっかく連泊したのなら、ここはテラスのシマリスなんぞを眺めながらのランチで決まりでしょう。
食後は、部屋に戻り、ベッドでちょっと横になったりして。

メニューは、カレー（ビーフ・シーフード・オムカレー各１６００円）とオムライス（１３００円？）のみ。それぞれにミニサラダ、スープ、コーヒーｏｒ紅茶、アイスクリームが付きます。
ビーフカレーを頂きました。
デミグラスの味の強いハヤシライス風カレーでしたが、それはそれでおいしかったです。牛肉もたっぷり。

なお、ティータイム（１１：００～１５：００）の利用は、外来者も可能です。
ランチも、予約をすれば利用可能なのかもしれませんが、聞きそびれました。


携帯もつながらなければ、テレビもなし。世俗と隔絶された別世界で、優雅な休日を過ごすにはこの上ないホテルです。
連泊の間の１日、近くに整備されたトレイルを散策したり、桟橋で釣りのまねごとをしたりして、のんびり過ごしました。
風が強くてカヌーの出せなかったのが心残りです。

問題は料金でしょうか。
特に夏期料金が高いのは、仕方ないのかな。
１泊２食、通常のツインで３００００円、ゆったりしたデラックスツインは３６９００円です。
シングルルームも一部屋あります。
宿泊時の利用者は、中高年カップルがほとんどでした。