色々と微妙 : 翡翠館 てんぐの蔵

《 2021年07月 再訪 》
千歳市には、ラーメン屋は多いが、なぜか蕎麦屋が少ない。
特に、本格派の旨い蕎麦屋が極めて少ないのだ。
これは個人的な見解で真偽はわからないが、千歳市は自衛隊の街で、陸上自衛隊の２つの駐屯地と、航空自衛隊の基地が１つあり、これが影響して市民の平均年齢が極めて若い。
どこの街でも高齢化が進むなか、今時としては珍しい人口構成となっているのだ。
おそらくそれが影響して、若い方々の好むラーメン屋に比べて、比較的中高齢層が好む蕎麦屋が少ないのでは？というのが持論である。
------------------------------
で、この店である。
以前のレビューを見ていただくと判るように、自分にとっては甚だ曰く付きの店である。
蕎麦へのこだわりはなかなかのモノで、実際、確かに蕎麦は旨い。
今回はシンプルに「もりそば」を頂いたが、純粋に蕎麦の味だけなら市内ではトップクラスと言って良いだろう。
一方で、店内の乱雑さには少し閉口させられる。
実を言えば、千歳市はソバの産地でもあり、東部の田園地区へ行くと、ソバ畑が広がる様子を目にすることも出来るのだが、前述したように、意外なほどに旨い蕎麦屋が少ないのは、蕎麦好きとしては悲しい限りである。
==============================
◇ もりそば 700円

《 2013年05月 追記 》
久しぶりの訪問、蕎麦はなかなか美味いが、相変わらず客商売意識が低い。
厨房から調理スタッフとホールスタッフの私語が絶え間なく聞こえてくる感じで、店内のおもむきや窓から見える店外の風景とはそぐわない雰囲気になってしまうのは非常に残念に思った。

《 2007年06月 初記 / 2010年05月 修正 》
千歳市内から道道１６号支笏湖公園線に入り西進し、道央自動車道の高架橋が目に入るあたりにあるそば店で、幌加内産の蕎麦を出す。
外観・店内ともに趣のある作りだが、以前とは少しばかり様相が変わっている。
まず、外観は店名が書かれた看板などが取り外され、暖簾やのぼりが出ていない営業時間外に通り掛かると、まるで潰れてしまって営業していないように見える。
これは店主に伺ったところ、「傷みが激しくなって見栄えが悪くなったので外してしまった」とのこと。
一方、店内の方は入り口から並んでいた４人掛けのテーブル席を撤去し、窓の外を眺められるような一列のカウンター席がしつらえられた。
ここからは隣接する林東公園の池などが見え、ロケーションはなかなかである。
改装前は客席の数と店員の数が不釣り合いで、もともと混雑時には手が回らず客をさばききれない感じがあったので、客席を減らしたのは正しい進化であろう。
なお、グループや家族づれなどために、奥にはテーブル席が１卓と、小上がりが３卓ほどこのされている。
また、メニューのほうも大幅に整理されたようで、天ぷらの類は置かず、蕎麦屋定番の「なめこ」や「おろし」といったメニューも無くなった。

さて、店の目玉となる「そばの芽そば」は名前の通り蕎麦の上にソバの芽がトッピングされている。
蕎麦自体はなかなか旨いが、器の問題で底に水が溜まるのはマイナス点で、オーソドックスなザルやセイロなど水切れの良い器に変えてはどうだろうか。
気になったのは付け汁、柑橘系の風味が効きすぎで、個人的には蕎麦との相性はイマイチという感じ。
店のおオススメはお勧めとして、一般的な付け汁との選択式にするか、両方を付けて好みで使い分けるように出来るようにしてはどうだろうか。
また、温泉玉子が付いてくるのだが、前述の付け汁の件も含めて品書きには記述が無いのは少々不親切という気がしないではない。
蕎麦自体は以前に比べて少し細めになったかな？という印象を受けたが、味の方はなかなか、従来通りであれば幌加内産のソバを使っているハズである。

サービスに関しては初訪店以来、常々少なからずの疑問を持っている。
店主にはいろいろなこだわりがあるようだが、本来の意味での客本位という感じとはやや異にする。
以前には客がいるにも関わらず、奥の客席でまかないに宅配ピザを食べていたりと、店の趣には似つかわしくない行為も見られた。
このような些細な事は気にされない方もいらっしゃるだろうが、出来れば客の目の付かないところでお願いしたいところである。

----------------------------------------------------------------------

◆もりそば \650-
◆鴨せいろ \1,200-
◆きのこそば \800-
◆にしんそば \,1000-
　※ 2013年05月 現在