函館ラーメン かもめ。 : かもめ

初回訪問。

函館の朝はやはり朝市、と早めにホテルを出て行くつもりが、今日もちょっと遅くなった。
市電で函館駅まで。
朝市は函館駅の直ぐ近くで便利。

行くまでは、狭い通路を挟んで、両側に折り畳みの庇を伸ばした、露店みたいなお店がずらっと並ぶイメージだったが、実際は色々なお店がテナントとして入った大きな建物が、通路を挟んで幾つかならんでいる、といった市場。
通路に並ぶお店はイメージに近かったが、やはり観光客向けと言った印象。
中に入って色々見てみるが、同じ様な商品を扱っているお店が多く、迷ってしまう。
なので競争が激しいのか、通りかかるたびに声を掛けられ、立ち止まって 見ていたら、直ぐに話しかけられてしまう。
こっちは、ゆっくりと見ていたいのだが・・。
食堂街も同じ様な海鮮丼やイクラ丼やそのバリエーションが多く、しかも丼が小さくて、価格は1000円以上は当たり前で、2000円近いのまである。
せっかく来たので食べてみようかとも思ったが、結局はやめた。
その代わり、市場の中で、水槽に活かしたイカを釣り、その場で刺身にしてくれる所があったので試してみる。
価格も840円ならまあいいかと、やって見た。
手作りの短い竿に糸と針が付けられていて、それを泳ぐイカのエンペラ部分に引っ掛ける。
イカは特に気にする様子もなくゆっくりと泳いでいるので、割りと簡単に引っ掛かったが、水
を派手に撒き散らす。
釣り上げられたイカはおじさんがバケツに受けて、調理担当者の所に運ばれて行く。
テーブルに座って待っている所、番号が呼ばれて受け取りに行く。
発泡の小皿に捌かれたイカが並べられ、おろし生姜が添えられている。
テーブルに備えられた小皿に醤油を垂らして、付けて食べてみる。
ついさっきまで生きていたイカなので、こりっとした食感があるかとおもったが、重い抵抗感の歯ごたえで、パリッとした、竹を割るような歯ごたえはなかった。
エンペラぐらいはとおもったが、それもあまり変わらない。
まあ、考えてみれば、その日水揚げされたイカばっかりでは無いだろうから、結構永く生きているイカも多いのかもしれない。
後で水槽のイカを良く見て見たら、流れに乗れず、流されるだけのイカも見かけたので、やはりそうかなと思う。
釣る時は活きの良さそうなのを釣るべきだろう。
もっとも、そう言ったイカは簡単に釣れてはくれないだろうけれど。(^^;
それに、備えられた醤油が一般的な市販の物だったのもある。
全くイカに合っていなかった。

その後、金森赤煉瓦倉庫を見学。
それなりの雰囲気は有ったが、早朝だったので内部には入れず。
一通りぐるっと廻って、次の目的地の五稜郭へ。

が、一応朝ラーとして予定していた、「函館ラーメン かもめ」の前を通り掛かる。
でも、朝市と赤煉瓦にちょっと時間を使いすぎて、少し時間が押し気味になっていた。
迷って、1度は通り過ぎたのだが、折角来たのだからと、引き返す事に。
さっと食べれば大丈夫だろう。

お店は、市場の道路向かい側
入って正面奥が厨房前で、その前にL型のカウンター。

平日の朝8時過ぎの入店。
入店と言っても、一歩入れば直ぐカウンターのお店。(^^;
先客なしの後客3人。
60代ぐらいの男性1人で営業。
メニューは少し色あせた写真付きのものが卓上に。
さっと出るつもりだったので、通常のラーメンで良かったのだが、全部乗せ的な、かもめラーメンを見て、つい注文してしまった。1150円。(^^;;
どうせ市場の食堂で見かけた様な、ちっちゃい丼の海鮮丼みたいに、おまけ見たいなのが乗っかるだけだろうとも思ったし・・。

外観も店内も、市場にありそうな、賄い飯が出そうな食堂的雰囲気で、お約束の小さな◯◯や◯◯が目に付いたりして、お世辞にも清潔感があるとは言えない。
まあ、そう言うお店で無いと駄目な人は、他のおしゃれなお店に行けばよく、あえてここのお店にくる必要はないだろう。
でも、おしぼりは布製で皿に乗せられて出されたので、妙な所に拘りがあるのかな、と思う。
カウンターの奥の壁には新聞の切り抜きが貼られていて、見ると、どうやら某ミュージシャンのお気に入りのお店らしい。

5分ほどで、かもめラーメンの到着。
どんぶりは、幅の広い、底から丸く立ち上がった形で、どんぶりと言うよりは器。
彩未のそれと似ている。
具は、カニ、エビ、ホタテ、イカ、ウニ、ワカメ。
スープは白っぽい茶色で、8〜9分目ぐらいの量。
一口啜ってみると、まさに味噌と言うか、味噌汁の味。(^^;
確かに、味噌ラーメンのスープと言うよりは、味噌汁と言った方が正解と思う味。
合わせ味噌かな？
コクなどはなく、ただひたすら味噌汁の風味が流れていく。
まあ、大きな期待はして居なかったし、ある程度予想どうりの味だったので、返って嬉しかったりする。(^^
麺は太麺の縮れ麺。
つるっとした口当たりで、表面下から少し圧が有り、そのまま中心へと続く、クヌッとした歯切れ。
麺自体にはそれほど味は付いて居なかった。
器に合わせてか、麺量は結構有り、太さもあるので食べ応えがある。
それぞれの具は、特筆する様な所は無いが、味はともかく、この量でこの価格なら、観光地という事を考えても、文句は無い所。
特に、カニはこれでもかと言うぐらいに入っていた。
やはり、具材などは安く手に入るのだろうかな？

でも、割り箸ではカニの身は取り出し難かった。(^^
なので、最後は手で持って食べる事に。
先程のおしぼりは、これを考えてのものだったのか、と合点がいく。

思いがけず大きな器と麺と具の多さで、食べるのに結構時間が掛かってしまい、更に時間が押してしまう事になった。

急いで次の目的地の五稜郭へ。