【ラーメン＋小ライス】原点の味、更にその先の源流を発見！ : は満長 本店

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旭川ラーメンの歴史を辿ると、必ず出てくるのが「千葉力衛」氏のお名前。

諸説ありますが、千葉力衛氏が創業した「八條は満長」は、戦前の旭川ラーメン発祥のお店の一つとされています。
残念ながらお店は、2015年（平成27年）に閉店していますが、
その本店とされる、昭和4年（1929年）創業の「は満長 本店」は現在も営業中。
創業92年を誇る旭川の老舗そば店です。

本日の夕食、旭川のノスタルジックラーメン（ノスラー）第2弾は、「は満長 本店」でいただきます。


お店は
旭川市3条通6丁目。
お！なんと3・6（サンロク）街のど真ん中‼︎
男山のネオンサインの斜め向かい側。
それにしても驚きました。何度も来た事のあるこの場所に、92年も前から蕎麦屋があったとは⁉︎
全く気づきませんでしたね(^^;;。

近代的なビルが建ち並ぶ中、風情を感じる建物が歴史を感じさせます。

なお、駐車場はありません。


さて、
18時半。暖簾を潜り入店。
ちょっと古い感じはするものの、趣があって、昭和の頃によくあった町のお蕎麦屋さんといった雰囲気です。

それでは改めてお品書きを拝見。
こちらは更科系の蕎麦が売りのようですね。
冷たい蕎麦、温かい蕎麦、丼物など魅力的なメニューが並びます。

昼間に食べた「蜂屋」のラーメンに満足していたので、夕飯は蕎麦もいいなぁと思いつつ、やはりここは初志貫徹、久しぶりに旭川に来たのだから、旭川ラーメンの原点の味を求め
「ラーメン」726円をお願いします。
合わせて小ライス154円も注文。
合計880円。端数が切れました。
やはり旭川は、ラーメンとご飯を一緒に食べるのが正調なのかもしれません。


7〜8分で、お盆にのったラーメンと小ライス、漬物、胡麻塩が登場します。

麺鉢は、「はま長本店」と店名が入った八角丼です。
味のある器ですね。


それでは改めて、いただきます♪


まずスープ。
おおぉ！
旨いじゃないですかぁ♬
そば由来の鰹出汁とカエシの利いた和風のそば汁に、動物性の素材を加え、しっかりとコクのあるラーメンのスープに仕上げている。

大変失礼ながら、予想以上に旨いスープです。
本格派のラーメン専門店で食べる味と言っても過言ではありませんね。


麺は
中細の角のないストレート麺。加水率低め。
低加水ながら、ツルンとした啜り心地で、口あたりも良いですね♪
麺のコシもしっかりあって、歯切れのよい麺。
小麦の風味も豊かで、麺自体の旨さを感じます。


具材は
旭川らしくシンプル。
チャーシュー、ネギ、メンマ、海苔、そしてナルトといったラインナップです。

チャーシューは煮豚タイプ。
脂もしっかりのって、噛みしめると肉の旨味が口の中に広がります。

メンマ、海苔、ナルト、ネギもあっさりと脇を演じています。

海苔とネギが旨いですね♪


あっという間に、麺と具材完了。

最後は小ライスにスープをかけて
おじや風にしていただきます。
丼ぶりにご飯をドボンするよりも、茶碗のご飯にスープをかけて食べる方が好みですね。
旭川のラーメンにはこの食べ方が合っていると思います。

そして、ご飯に添えられた漬物も旨いなぁw

さて今回も、
最後の一滴までスープを飲み干し、
最後の一粒までご飯を掻き込み、
うま～(*´∀｀*)
またもや完食完飲。

いやはや何とも
「旭川の始まりのラー」。
旭川ラーメンの源流とも言える、そば出汁系の和風を感じる一杯。


色々なラーメンを食べ歩いたり、その発祥を調べていくと、やはりラーメンというのは、「日本蕎麦」が進化して発展していったのだと改めて感じますね。

こちらのラーメンこそ、現在の「旭川ラーメン」の更にその先にある「そば」から進化していった「源流の味」のように感じます。

こちらの「そば」もぜひ食べてみたいですね♪

旭川ラーメンのルーツ、源流のラーメン。
旨かったなぁ。ごちそうさまでした♪


※2021年の161杯目

（2021年12月9日訪問）

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＜追記＞

◆旭川ラーメンのルーツ

旭川ラーメンの発祥というと、1947年（昭和22年）に誕生した「蜂屋」「青葉」が有名ですが、戦前、旭川の街でもラーメンは提供されていました。

旭川ラーメンの始まりには諸説ありますが、
昭和初期に、中華料理店が提供していたという説と、
そば屋で提供されていたという説の二つがあります。

中国料理店が発祥とする説では、
1927年（昭和2年）、｢支那料理 広東軒」等の中国料理店で中国の麺料理が提供されていたとする説や、
1928年（昭和3年）に開店した「芳蘭」とする説があります。
「芳蘭」は、「ラーメン」という名称の名付け親とされる札幌の「竹家食堂」の旭川支店とのこと。

また、そば屋で提供されていたとする説では
1936年（昭和11年）に開店した「八條は満長」が、初めてラーメンをメニューに掲載したと言う話が残されています。
「八條は満長」の創業者、千葉力衛氏が
1929年（昭和4年）創業の「は満長本店」出身であることから、「八條は満長」がラーメンを提供する以前に「は満長本店」でも既にラーメンが、裏メニューで提供されていたのでは…という話もあります。

また、この千葉力衛氏が、戦後、「蜂屋」の加藤枝直氏や、「天金」の信田憲満氏、札幌味噌ラーメンを全国に広めるきっかけを作った「熊さん」の大熊勝信氏などに、自身のラーメン作りを伝授したという逸話も残っています。


確かに、現在の「旭川ラーメン」と「札幌ラーメン」を食べ比べてみると、札幌に比べて、旭川のラーメンは、よりスッキリした味わいに感じます。
旭川ラーメンは、明らかに「そば」の延長線上にあり、そば作りの影響を受けている麺料理であることが、ハッキリと理解できますね。

昔からある「そば」から進化・発展したのが「中華そば」、更にその先に、様々な要素が加わって、現在の「ラーメン」に繋がっている、そんな印象を受けています。

ラーメンのルーツは実に奥が深い。

なお旭川ラーメンの発祥については、どの説が正しいのか、その根拠や出典を巡って物議を醸しているようですが、その辺りは研究家の先生方にお任せしたいと思います。
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