無料会員登録/ログイン
閉じる
気になるお店はこちらで保存ができます
空席確認・ネット予約
閉じる
リクエスト予約希望条件をお店に申し込み、お店からの確定の連絡をもって、予約が成立します。
1 予約の申し込み
ご希望の条件を当サイトよりご入力ください。
2 お店からのメール
ご予約が承れるか、お店からの返信メールが届きます。
3 お店へ来店
予約が確定した場合、そのままお店へお越しください。
電話なら予約できることがあります
閉じる
011-531-7740
最新の情報は直接店舗へお問い合わせください。
懐古主義的焼鳥の普遍的世界。
すべて想定通りだった。
動揺するはずはない。
なのに何故だろう、この奇妙な断絶感は…
心の垢が堆積してゆく。
不平不満、疲弊疲労。
時には枯れ果てる自分を見つめよう。
混雑する店ほど、数少ないカウンター席に恵まれるのは、数少ない幸運かもしれない。
大いなる語らいと高らかなる笑い声が店内で木霊する。
賑やかな木霊ほど、唯一無二の孤独感、いや孤高感と敢えて言おう、孤高感が大らかに飛翔するのだ。
思いのまま頼んだ、とり、レバー、ガツ、ブタ、タンが次々ともたらされた。
1品3本というスタイルは、かなり珍しい。
塩気の強い味付けがビールの連呼を誘発する。
それに合わせて客が次々と訪れ、あちらこちらから注文が飛び交う。
スタッフを思うと注文をこなすだけでも容易ではないだろう。
が、それに乗じて再びビールと冷奴を注文する。
時は、実にははかない。
でも、確実に今が過ぎ去る。
今宵は古めかしい空気に飲み込まれ、朽ちてゆく自らを存分に楽しもうではないか。
口コミが参考になったらフォローしよう
Geric
利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。問題のある口コミを連絡する
Gericさんの他のお店の口コミ
だるま軒(豊水すすきの、狸小路、西4丁目 / ラーメン、カレー)
第三モッキリセンター(バスセンター前、大通、西4丁目 / 居酒屋、そば)
焼そば ランラン(中央区役所前、西11丁目、西15丁目 / 焼きそば)
とんかつ 檍(西4丁目、大通、狸小路 / とんかつ、食堂、カレー)
STEAK&HAMBURG ひげ(豊水すすきの、すすきの(市営)、すすきの(市電) / ハンバーグ、ステーキ、居酒屋)
札幌タンメン MEN-EIJI(大通、西4丁目、バスセンター前 / ラーメン)
店舗情報の編集
閉じる
「みんなで作るグルメサイト」という性質上、店舗情報の正確性は保証されませんので、必ず事前にご確認の上ご利用ください。 詳しくはこちら
店名 |
やき鳥 金富士酒場
|
---|---|
ジャンル | 焼き鳥、居酒屋、串焼き |
予約・ お問い合わせ |
011-531-7740 |
予約可否 |
予約可 月〜金 4名以上 |
住所 | |
交通手段 |
地下鉄南北線すすきの駅から徒歩約5分 すすきの駅(市営)から160m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
¥2,000~¥2,999 |
予算(口コミ集計) |
¥2,000~¥2,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
サービス料・ チャージ |
席料有 |
席数 |
41席 (カウンター8席、テーブル8席 小上がり無し、すべて椅子席) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席喫煙可 喫煙可能店の為、札幌市条例に基づき20歳未満は入店不可 2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法)が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | カウンター席あり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり |
---|---|
料理 | 英語メニューあり |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
公式アカウント | |
オープン日 |
1953年 |
備考 |
混み具合により座席移動・1対1でのテーブル相席有り |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
食べログの会員になるとレストラン情報を編集する事ができます!この機会に是非ご登録ください!
この店舗の関係者の方へ
食べログ店舗会員(無料)になると、自分のお店の情報を編集することができます。
店舗会員(無料)になって、お客様に直接メッセージを伝えてみませんか? 詳しくはこちら
店舗会員になると、無駄な広告費をかけずに効果的なPRができます。詳しくはこちら
紙ではできない予約管理を。いますぐ無料ではじめよう。詳しくはこちら
既に会員登録が完了している方はこちらからログインできます。ログインはこちらから
泉から溢れ出す清冽な水のように旅への憧憬が高まるばかりだというのに、体が悲痛なほどに自在にならない。
躊躇と慄きに塗り重なれた現実の中で旅の幻影を追い、金曜日の夜に忍び寄ることにした。
浅く長い眠りから目覚めたすすきのは、まだ重い瞼を開けることに戸惑っていた。
大手を振って歩くのは錯覚だとしても、スーツ姿の男性の姿が増えたのは顕著だ。
と言っても、かつての日常は記憶の遠く彼方に葬りさられたまま、まさに人口減少の未来を先行体験している感覚に陥った。
薄暗いビルの前を通りかけた時、計らずもすすきのを代表する老舗焼鳥店を思い出した。
地下に繋がる階段には、退っ引きならない静寂が潜んでいた。
映画「羊たちの沈黙」さながらに、戦々恐々ゆっくりと階段を降りてゆく。
見慣れた暖簾が掲げられた扉を開けると退っ引きならない沈黙は矢庭に否定され、よそよそしいスタッフにひとりであることを告げると、末端のカウンター席に案内された。
店内は一見するといつもの光景のようでありながら、すぐに大いなる違和感に迫られた。
座席を分かつアクリルボードが直線的な整然性をなし、この店の席と席の接近や相席という混沌を当然のように打ち消していた。
しかも、スーツ姿の客が皆無だった。
ともあれ過去を取り戻すように、ビールを片手に「とり」と「ブタ」、「タン」と「ガツ」を求めた。
良かれ悪しかれ、様々な方言が店内に飛び交う。
ここがどこであるのか、さらに自分がどこにいるのか、不鮮明な境界に佇んでいることに大いなる違和感を弄んでいると、注文した串たちが矢継ぎ早に訪れた。
各々がしっかりとした肉付きを有した一品3本セットは、相変わらず強めの塩気でビールを再び催促した。
ただ、メニューを遠目に眺めると、焼鳥の品数は減少したように見受けられた。
カウンターで湧き上がる焼鳥の煙によって閉ざされるメニューの中、かすかに「湯豆腐」と目が合った。
その流れに応じて「男山 上選」を燗で求めた。
「湯豆腐」と言っても、この店のそれは鍋スタイルではなく、ある種湯豆腐の完成形で到来する。
日本酒と「湯豆腐」は見事なほどの冬の情緒を綾なすと、体の奥底から微熱の沸騰を感じ取った。
「湯豆腐」がなくなった後、寂しそうに佇む日本酒は儚い。
仮に儚い夜だとしても、せめてもう一品を添えようと「あげ焼」を追い求めた。
それはそれで塩だけでなく辛子を纏い、容赦なく日本酒を費やすと、今度は「あげ焼」が切なそうな哀愁を放つ。
せめてもう1本を添えようと「男山 上選」を再び呼び寄せる。
強い塩気と酒の終わりなき追走。
そうなのだ、と忘れかけていたこの店の感触をしっかりと思い出した。
酒と品々が均衡しながら美しい終焉を迎えた時、微熱を帯びた体が心地よい外気に浸すことができるのだった…