お店自体に驚きました。 : カプセルモンスター

点数3.67の百名店です。スマホの経路検索通りだと、
札幌駅から10分ということで歩いていましたら、
なかなか到着しないので、よく見たら、車で10分とのことで、あ〜やってしまった！と
思いながら、もう行くしかないと思いながら、この後、パン屋さんも行くし、
夕食の時間まで間に合うかとハラハラしながら、早歩きでお店に向かいました。

噂には聞いていましたが、実際に訪問しますと、相当驚くと思います。
付近を見渡してもお店らしきものはなく、このマンションかなと
ウロウロし、Naviの指す場所が確かにここと確認してから、
古びたマンションに入っていきます。まず、マンションの部屋のボタンを押して、
中に入ります。エレベーターで5階まで上がるとお店が見えるので、
入店という感じになります。
お店はお店ですが、窓のないお店です。殺風景なところから、いきなり、
白を基調としたお店に商品がたくさん並んであるので、そのギャップに
ただただ驚くばかりです。銀座とよだ様に大昔訪問した時も大丈夫かな、
このビルでとは感じましたが、店内に入ると良いお店で
あると感じたことを思い出しました。

(1) チーズケーキIX

タヒチ産バニラが入っているとのことで購入しました。
お恥ずかしいながら、バニラの入ったチーズケーキを実際食するのは
初めてです。あるお店の宣伝でバニラの入ったチーズケーキを見て、なるほど、
バニラを入れる発想もあるのだなあと思ったことは大昔ありますが、
実際にバニラを入れて、チーズケーキを作ったこともありません。
食してみると、タヒチ産バニラの味が強い(もともと味が強い)ので、
チーズケーキというよりも違ったものに感じます。
好みかそうでないかと言いますと、残念ながら、個人的には好みでは
ありません。(つまり、チーズケーキとして美味しく感じません。)
ハーゲンダッツのタヒチバニラは美味しく感じますが、これは
バニラとチーズが混じったように感じられ、人工的では全然ありませんが、
若干化学的な味のように感じられ、美味しくは感じませんでした。
もし、タヒチ産バニラを入れるのでしたが、0.*g単位あるいは0.**gで調節する
必要があるような気がするとは思いました。本当に(ピンポイントの)極めて
少量での調節が必要かとは感じました。(バニラはラム酒と同じく、少量で
その食材の味に大きな影響を与えてしまうので。)

チーズケーキ自体も相当空気感があるタイプのもので、これも好みでは
ありませんでした。台座も若干コーヒーを染み込ませた？スポンジでした。
バニラの味が強すぎるので、実際にコーヒーを染み込ませたかどうかは味的には
私にはわかりませんでした。台座がスポンジ生地は一般的にはあかんかなと思います。
タルトにすべきかと思います。

(2) オペラ(490円)

ケーキの王様オペラが販売されていたので、即購入いたしました。
オペラとしては特徴的な味を残した簡易的な構造と感じました。
下から、コーヒーを染み込ませたスポンジ生地その上にバタークリーム、
その上に同じ構造を繰り返し、一番上はチョコレート(ココア？)のグラサージュ。
ただし、2回目の繰り返しは層を厚くしております。
よくレビューで書いていますが、味的には3種の味。3者の味が
混じり合い、美味しくは感じます。具体的にはコーヒー味のスポンジがメインの味で、
一番上のチョコレートが次の味で、売りである、
cr¥`{e}me au beurre(バタークリーム)が油感により、
滑らかさを感じさせるのものです。しかし、例えば、
https://delishkitchen.tv/recipes/236018418380178532
にあるレシピのように、多層構造のものよりは味がかなり単純に感じます。
上記レシピのオペラは複雑さ(Delish Kitchen様のレシピの中では動画が異様に長い)
が味に反映され、表現し難い、素晴らしい味になっています。
とはいえ、当店のオペラも美味しいことは美味しいです。ただ、オペラとしては
相当シンプルな味という感じなだけです。小さい(私にはちょうど良い大きさ)とは言え、
490円でしたので、多層構造にするなら、もっと、労力も値段も跳ね上がり、商品として
どうなのかという問題に突き当たるでしょうから、味の本質を失わない範囲で、
単純な構造にしているのだと理解しました。
そういう意味では良いオペラではあると感じました。

フィナンシェは相当美味しかったです。評点を、もしフィナンシェでだけで
付ければ、4.0を超えます。フィナンシェが売りのお店だと食後、初めて
わかりました。

(3) ピスタチオのフィナンシェ

ピスタチオの絶対量が足らず、大きさも小さく砕くすぎで存在が薄いなとは
感じましたが、フィナンシェのクオリテイーが高く、非常に美味しいものです。
湿感、食感、バターの香り、アーモンドプードルの旨味のバランスが申し分ありません。
Tacubo様のフィナンシェがカリカリで美味しいというご意見もあり得ますが、
私は個人的にはこういう食材にゆっくりしっかり歯が入っていく、
適度な柔らかさの王道フィナンシェの
方が美味しいと感じます。食べ比べてみていただいて、どっちが美味しい？
と聞きたくなります。どっちもと言われたら、そうですか。それは違いを明確にわかった
上でのことですよね。と念を押すしかありません。
てっきり、粉は小麦粉かと思いましたら、米粉でした。そんな感じ、全然しません。
アーモンドプードルとバターでそんな感じがしないのですね。きっと。
また、フランボワーズジャムを使っているそうですが、私にはわからなかったので、
作者はすごい味覚なのですね。ちなみに原材料は
バター、卵白、砂糖、ピスタチオ、米粉、蜂蜜、フランボワーズジャム、アーモンド
と書いてありました。湿感のクオリテイーの保持のため、蜂蜜もポイントですね。


(4) チョコレートのフィナンシェ

これも面白かったです。普通にフィナンシェの生地にチョコレートを溶かし込んだと
思っていましたら、真ん中下部中心部に薄い円柱形のチョコレートの塊があります。
チョコレートの塊を生地の中に入れている作業のお姿が目に浮かびました。
食後でもチョコレートとバターの香りが長く続きます。ガトーショコラの逆バージョン、
つまり、フィナンシェ味をベースにしたチョコ追加的な味でこれも美味しかったです。

(5) 塩とラムのフィナンシェ

塩味は全然わからないです。ミネラルのある塩かな？気のせいか、そんな感じが
目をつぶってようやく感じられるか、そんな程度でした。
一方、ラム酒は誰にでもわかるほど食材を支配しています。食べた感じは
ラム酒を舐めながら、フィナンシェを食べているような感じです。
(ですので、フィナンシェ一種類で味変も可能なのですね。)
ベースのフィナンシェの味が素晴らしいので、量さえ間違わなければ、
どれも美味しくなるかとは感じました。


このお店は個人的には、フィナンシェ目当てで再訪必須と感じました。
チーズケーキはバニラなしのものがあれば、再度購入しようかと感じました。
非常に良いお店ではないかと感じました。