心根の優しいお好み焼き 幸せになります : お好み焼き 越田 本店

とみ助で地物の魚介と牡蠣を楽しんで、胡町から堀川町〜新天地〜薬研堀とのんびり南下。
平日なのでそれほどの活気はありませんが、薬研堀界隈は相変わらず怪しい雰囲気が漂っていて好きです。
店からは広島弁が聞こえてきて、地元の人で賑わっている感じが素敵です。

お腹はかなり膨らんでいますが、折角の広島の夜ですからもう一杯呑みたいなと。
この辺りはなぜか餃子屋が目につきますね。広島の餃子は名物なんだろうか。
ちょっと餃子を食べてみようかなと思ったんですけど、以前入ったことのある越田の赤い看板が目に入ったので、覗いてみたらラッキーなことに空席があります。早速入店です。

鉄板を囲んで配置されたコの字型のカウンターは6割くらいの埋まり加減。
正面のかぶりつき席（笑）が空いていたのでやれ嬉しやと陣取ります。
やっぱりお好み焼きのコテさばきを眺めないとね。

ハイボールを注文して、まずはつまみにとん平焼きを。
とん平はお好み焼きじゃないですけどいいですか？と確認が入りました（笑）。
もちろん存知ておりますよ。地元の人じゃないってバレバレなんだろうか。

早速、目の前で焼きの準備開始。生地をお玉でグルグルして適度な大きさに丸く広げていきます。
やっぱり目の前で焼きあがるのを見るのはワクワクしますね。
豚バラも大きいのを3〜4枚乗せてジュージュー焼きます。
玉子を2コ割り入れて焼き、上に重ねてネギと天かすをたっぷり乗せておたふくソースを大きなハケでサッサと塗ったら出来上がり。
この間10分弱でしょうか。楽しい楽しい鉄板上のスペクタクルです。
この作業を見ながら呑めますもんね（笑）。

とん平焼きは広島発祥ではなくて大阪らしいですが、私はとん平焼きとおたふくソースの相性が抜群だと思っていて、とん平焼きも広島でいただくことが多いです。
っていうか最近、大阪でお好み焼き食べてないなぁ。
大阪って日帰り出張でしか行かないので、美味しいもの食べたいモードになりにくいんですよね。

それにしてもこのとん平焼き、ハイボールに合います。
本日3軒目ですから、さすがにお腹も結構膨れていますけど、ソースと豚バラで濃厚な味わいなのに軽い食感でスイスイ入ります。
美味しいものは都合よくお腹に収まるものですね（笑）。

目の前ではお好み焼きがどんどん焼かれていきます。
この店のそばとうどんの注文割合は9対1くらいでしょうか。
面白いのは、そばを炒めるのに菜箸を両手に一本ずつ持ってコテがわりにしてほぐすことです。
店長のお兄さん（ご立派な体格でいかにも美味しそうなものを作ってくれそうなナイスガイです）に聞いたら、このほうが素早く満遍なく火を通してふんわり焼けるんだとか。へえ〜。

プロ野球が開幕して広島で試合がある時は超満員だそうですし、それ以上にGWなどは長蛇の列ができるんだとか。
そういう超繁忙期には人間お好み焼きマシーンに変身（笑）して6つ単位で焼きまくるんだそうですが、この時期は地元客中心で気持ちにも余裕があるそうですよ。
お好み焼きにも季節感が反映されるものなんですね〜。

なんて話をしながら、出張でやってきた一人客を相手にしてくれる優しい気遣いのある店です。
とん平焼きも優しい味だったし。
客も和気藹々で、何となく一体感がありますね。
いい店だなぁ。

さて、お腹は膨れていますが、やっぱり締めにお好み焼きはどうしても食べたい。
昨年末に折角酒を控えて5kgちょっと体重を落としたので、もう少し食べてもいいよね。
と自らを鼓舞して（してない）、肉玉そばを・・・ダブルって言っちゃった（笑）。
何だか食べているうちに調子が出てきて、結構まだ食べられる感じがするんです（適当）。

目の前で繰り広げられる鉄板スペクタクルを見るのはとても楽しいです。
見ているうちに自分も一緒に作っている気分になるし、ひっくり返すタイミングは時間なのか見た目なのか音なのか、観察しつつ呑めます。
店によって焼き方が微妙に違うのも堪りません。
でも美味しいお好み焼きを焼く人は全員手際が良くて無駄な動きが一切ないですね。
見ていて惚れ惚れします。

そうこうするうちに、目の前に肉玉そばダブルがやってきました。
店長の正面なので運んでいただくっていう距離でもないですが、調理用の大きなコテでガツンと挟んでお待ちどうさま〜と置かれると何とも嬉しいものですね。
お好み焼きの全工程を眺めてその完成品が目の前に置かれるわけですから、やっぱりテーブル席で食べるのとは全然違う感覚です。

小さいコテで切り分けてそのまま口に運ぶと、アツアツで火傷しそうですが、ふわっとしていて口当たりが良いです。
蒸し焼きになったキャベツと豚バラってなんて美味しいんでしょう。
細もやしは少々焦げていますが、そばは見事な焼き加減、カリモチで食べ応えも十分です。
美味しいからどんどん食べられちゃいますね。やっぱりそばダブルにして良かった（笑）。
午後食べた店で食べきれない分はテイクアウトできると知って安心していましたが、全部食べちゃいましたよ。
ああ、美味しかった。

でももうさすがにお腹いっぱい。
本当はがんすとか豚キムチとかでハイボールを楽しんで、締めにとん平とか肉玉そばを食べたかったんですけど、会食がボディブローのように効いてきました（笑）。
次回は会食なしで出張したいものです。

それにしてもフランクでシンパーティコで楽しいお店でした。
お好み焼きのこともいろいろと教えてもらえてとても勉強になりました。
広島に来ることがあったら絶対に寄りたい店です。

ご馳走様でした！！

広島出張で接待していただいた後、もう一軒行きましょうを丁重にお断りしてお好み焼き屋さんを探します。
ビジネスのお付き合いよりお好み焼きを優先してしまいました。
それもこれも広島のお好み焼きが美味しい所為です。ごめんなさい。

足の向くままに歩いていると客引きの兄ちゃんに声を掛けられたので、反対にこの辺で贔屓のお好み焼き屋さんない？と聞いたら、その場で兄ちゃん達お好み焼き会議開催（笑）。
やはり兄ちゃん達にもお好みのお好み焼きがあるようで、彼処も此処もと結構盛り上がります。
それならうちのガールズバーで一杯飲んでから・・・という一人の仕事熱心な兄ちゃんが教えてくれたのがこちらの店で、カープファンが大集合する店だけど、今日は試合がない＆この時間だから入れるはずとのこと。
兄ちゃん、情報収集だけに使ってゴメンね。
あれ、不義理＆謝ってばっかりだな（笑）。

入口を大胆に開け放った（というより引き戸全開）暖簾をくぐると、奥に長く伸びた鉄板が設えられており、威勢の良い兄ちゃん達（こっちも兄ちゃん）が威勢良く迎えてくれました。
確かに人気店のようで地元客と思しき若者（さらに兄ちゃん）が数名、楽しそうに話しながらとん平焼きを摘んでいます。広島は兄ちゃん多いなぁ。
何にせよ若い人が沢山いらっしゃるのは活気があって良いことです。カープも強いことだし（カープファンじゃないけど）。

さて、早速白州ハイボールをお願いしてメニューを眺めます。
さっきのお店で結構いろいろと美味しいものをいただいてかなり満足したのですが、やっぱり一人で広島のお好み焼きを食べに来るのは大変楽しいです。
でも結構お腹が膨れていて目が欲しがるほど入りませんから、ここは兄ちゃんのオススメでネギ焼きをいただきます。
鉄板はカウンター全部に張り巡らされているのですが、温度の高い焼き場は一箇所に決まっているようで、生地をお玉で広げるお馴染みの光景がすぐ斜め前で始まりました。
これだけでお酒が飲めますね。この手順＆手際の良さを眺めるのが大好きです。
お好み焼きはライブです（笑）。鉄板もピカピカに磨きあげられてるし。

生地と玉子を合わせて少量のネギを挟んで火が通ったところで一旦折り畳み、上から大量の青ネギを乗せてソースを刷毛で垂らし掛けたら、見るからに美味しそうなネギ焼きの完成です。
ほら見ながらハイボール飲んじゃった。御代わりお願いします！
ネギ焼きはシャリっとしたネギの食感とトロッとした玉子の食感がソースで合わさって絶品の酒肴です。熱いうちにコテでハフハフしながらいただきます。
ソースの甘辛さとネギの香りが堪りません。
しっかり焼けているのにトロッと柔らかくて、かなり入っている筈のお腹にも抵抗なく収まります（笑）。
お箸で食べるより、コテでいただいたほうが何倍も美味しく感じるのは何故なんでしょうね。
わかりませんがとにかく美味しいです。

ネギ焼きを頬張っていたら、店内ではいつの間にやらお客さんが増えてきて、お好み焼きも本格的に増産体制に入りました。
今までカウンター内で話し相手してくれていた兄ちゃんも黙々と肉玉そばに対峙します。
生地が次々に丸く広げられていくのって、性格が出るというか、几帳面に正確に同じ大きさを作る焼き手さんと一つ一つ微妙に大きさが異なる焼き手さんがいますが、こちらは几帳面派でした。
美しく丸く美味しそうな生地がパッパと焼けていき、次々に山盛りのキャベセンが乗せられ、脇で大量のそばが濛々と湯気を立てて焼き締められていきます。
これは壮観。白州ハイボールが止まりません。
御代わりお願いします！

つい見とれて自分のお好み焼きをお願いするのを忘れており、黙々と肉玉そばと対峙していた兄ちゃんに注文を聞かれるまで只管観察していました（相変わらず馬鹿）。
門前の小僧で中途半端に知っていることもありますし、提供される料理について素材とか産地とか工夫とか味付けとか使っている調味料とかこの料理で特に気をつけていることとかこれまでの修行先まで、やたらと質問したりするものですから、よくお店で飲食店経営者と間違えられるのですがご安心ください、ただの好き者です（笑）。
側から見れば、ハイボール片手にボーッとしているおっさんですから。

では、気を取り直して肉玉そばをお願いします。
本当はそばダブルで注文したいんですが、もっと言うとお隣の兄ちゃんが嬉しそうに食べている越田スペシャルも食べたいんですけど、悲しいかなお腹にそこまでの余裕がありません。
フードファイターの胃袋が欲しいと思ったことはありませんか？私はよくあります（笑）。

はい、私の肉玉そばの生地が鉄板でクルクルっとまあるく作られ、キャベツが乗って脇で炒まった太めの焼きそばが合わさり、クルクルっとまあるくなった玉子が重なってどんどん嵩が増していきます。
う〜ん、一段と美味しそうです。
こちらのお好み焼きはマヨネーズを振り掛けないんですね。
たっぷりと＆ムラなくかけられたソースに青海苔が綺麗です。作品って感じ。
自分でコテを入れると、サクッと軽く切れます。
おそばもしっかり表面が焼かれているので、カリッとした感じですね。
口に入れてもその印象は変わらず、軽いです。スッと無理なく喉を過ぎていくので、油とソースでこってりしたお好み焼きのイメージは全くありません。
さっぱりしているというと言い過ぎですが、パクパク食べ進められる美味しいお好み焼きです。
嵩があるのに重たくないので、これならそばダブルにすれば良かった（笑）と思うくらいでした。
ソースも酸味と甘み、辛さも程よくあってバランスの良い味です。
カープファンだけでなく、ジャイアンツファンにもホークスファンにも食べてもらいたいなぁ（どちらのファンでもないけど）。

お腹が膨れていても美味しく食べられるなんて、本当に美味しい証拠です。
今度は1軒目に来よう。あ、カープの試合のない日に（笑）。

ご馳走様です！
お世話になった兄ちゃん達、ありがとう！