「お好み焼き」は、女将さんにお任せが格段に美味♪ : 志ぐ満

ご近所を知る旅、、、一級品の「釜飯」と、フワフワ「お好み焼き」を戴いてきた。
私が住む町、群馬県前橋市駒形町は、とても小さな町である。そのご近所にあって未訪問の店があっては、やはりうまくないだろう。にも関わらず、こちらの店は正に生まれて初めての訪問であった。何でもっと早くに行かなかったのか。そう痛感する程の美味であった。


『志ぐ満』
群馬県前橋市駒形町60
027-266-3930


「お好み焼き」と「釜飯」がメインメニューであることは予てより知ってはいた。が、一度も訪問していなかった店。何故かは分からないが、その機会がずっとなかった。

本日、2017.10.18（水）は、急に思い立って訪問してみたわけなのだが、何とこちら、「食べログ」レビューは私が初であるらしい。これまたどうして今までレビューがなかったのかも不思議である。
何しろこの店、本当に旨いのだ。もっともっと評価されても好いだろうに、、、そんな思いに駆られる。


主要地方道 群馬県道27号高崎駒形線〔通称「高駒線」〕の終点である「駒形町」交差点、通称「駒形十字路」から北西進することわずかに 100m。道路右手（道路北東側）に『志ぐ満』はある。駐車場が店舗南西（道路側）にあって、店舗自体はやや奥まった位置なので、見落としてしまう嫌いもありそうだが、こちらの道路真向かいには、『ステーキ。山 駒形店』　があり、こちらは比較的目につき易く分かり易いので、それを念頭に置いていけば間違いあるまい。


「釜飯セット」「海老 五目」950円【味噌汁、おしんこ付き】
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新潟産コシヒカリ100%使用
炊き上がるまで約18分　お召し上がりまで25分
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メニュー表にも記載の通り、「釜飯」であるからして、配膳までに少々時間が掛かるのは致し方ない。実際、釜から装って食することが可能になるまで25分とのことだから、注文から準備時間込みとなると 30分は時間が必要だ。お忙しい向きには厳しいところだが、ゆったりと時間を過ごせる折に、心豊かにお召し上がり戴きたいところである。

こちらの「釜飯」は、具材を一品ずつ別々に調理して事前に仕込んで準備、注文を受けてから「新潟産コシヒカリ」を研ぎ、そこへ具材を一つ一つ合わせて投入し、味付けをしてから炊きあげるのだそうである。
やはり、米から炊き上げる以上、前述の如く必然的に時間はかかる。が、逆に言えば、正に炊き立てを戴けるわけで、美味しいこと請け合いである。

固形燃料で炊き上げるわけだが、そのお蔭で目の前で釜飯が炊き上がるのを目にすることが出来る。しかも、釜の蓋は中央部分が透明になっていて、米や具材が沸騰する釜の中で踊っている様を覗き見ることが出来る。

現着・入店は、18:07、メニュー数がふんだんであるため、多少迷った注文品決定が、18:13。「釜飯」が炊き上がり、美味しく一口目を戴いたのが、18:50 であった。その間、お好み焼きも食したくなったので追加注文をしてしまった。

「釜飯」は基本メニューが「五目」になっており、そこへトッピングを加える形でメニューが決まる。私は今回「海老 五目」を注文した。海老は小海老が 8尾入っていて量的に不満はない。五目の香りに海老の旨みが加わり、味わいを高めてくれている。

五目の具材は、椎茸、牛蒡、筍、油揚げ。全体的に突出した味わいはなく、具材を煮込んだ醤油と鰹出汁が、具材の旨みと合わせて、全体と静かに調和する形になっていて、非常に落ち着いた味わいになっている。
椎茸は干し椎茸を戻したものを使用しているのだろう。鰹節のイノシン酸の旨み感だけではなく、干し椎茸のグアニル酸の旨みが加わることで、より安定感のある旨みとなっている。

食しているうちにじんわりと旨みが口中に広がってきて、気がつくとまったりした気分になっている、そんな感じの味わいだ。がつんと旨みが利いていて、度肝を抜かれる料理もいいが、こう言った、さざ波のようにゆったりと、舌と心に迫ってくる旨みも堪らないものがある。


この「釜飯」は正しく一級品である。実に美味しうござった。


「お好み焼き」「上州焼き」800円
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【志ぐ満オリジナル】
群馬県の特産物が具です。
【蒟蒻、椎茸、にら、ねぎ、鶏肉】
刷り立てのゴマをかけてお召し上がりください。
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こちら『志ぐ満』の、各テーブルに付属する鉄板のサイズは、横 66cm × 縦 36cm となかなかに大き目である。「お好み焼き」も「もんじゃ焼き」も、関東式に自分で焼くことが可能だ。が、こちらの店でのお奨めは、女将さんに手づから焼いてもらうことだろう。

自分で焼く楽しみも、「お好み焼き」の楽しみのうち大いなるものがあるのだが、一方で実際自分で焼くと、どうしても弄くり回し過ぎてしまうと言うか、手を掛け過ぎてしまう嫌いがある。
例えば、ひっくり返す前に何度も焼き色を覗いたり、ひっくり返した後にスパチュラ（spatula）をぎゅっと押しつけて力を掛けてみたり、青海苔やソースをまぶした後に再度ひっくり返したり、等々、それはもう「お好み焼き」でやってはいけないことのオンパレードをしでかす。

自分で焼くのと店の料理人が焼くのとでは、「言って帰ってくるほど味が違う」のが実際だろう。今回、女将さんの焼いてくれた「お好み焼き」は、実にふわふわで、空気がふんだんに含まれている歯応えであった。大阪で食した料理人お手製のお好み焼きの風味があって、実に美味であった。

関東では、お店の人が焼いてくれないお好み焼き屋もあるだろうから、どこでもと言うわけには行かないが、こと、こちら『志ぐ満』ご来訪のみぎりは、是非、女将さんお手製の「お好み焼き」をお召し上がり戴きたい。


この「上州焼き」、『志ぐ満』のオリジナルメニューであり、具材が群馬県の特産物となっている。蒟蒻、椎茸、にら、ねぎ、鶏肉が入っているのだが、この「蒟蒻」が実に美味であった。「お好み焼き」に「蒟蒻」の発想は今までなかったが、目から鱗的な感覚で、新たな味覚に気付かされた。ふわふわの食感に正にどんぴしゃのマッチング。

これまた実に美味しうござった。


「もんじゃ焼き」「きりいかもんじゃ」450円〔サービスにて無料〕


そんなこんなでお腹の方は満たされてきつつあったのだが、どうしても「もんじゃ焼き」が気になって仕方がない。しかし、総額的な面で 2,000円越えはどうだろうかと言う思いもあって、躊躇っていた。
女将さんに、「もんじゃ焼き」の調理時間をお伺いしたところ、すぐに焼き上がると言うことだったが、

「金額の面が、、、」と申し上げると、
「それじゃあ、お試し品と言うことでサービスしますから、少し召し上がってみたら如何でしょう」
と言う、それはもう有り難いお言葉が！！！
「量の方は如何ですか、食べられますか」
とご心配戴いたのだが、そこはこの私、端から心配など要らないわけで、、、

もちろん、焼き上げは女将さんにお任せでお願いした。ちなみに、これが、私がお店で生まれて初めて食す「もんじゃ焼き」なのである。

女将さん曰く、

「『もんじゃ焼き』は油を引き過ぎないこと」

なんだとか。女将さんお手製の「もんじゃ焼き」、それはもう美味しく戴いた。食している間、量のことを頻りに気にして戴き、

「残しても構いませんからね」

と言うお優しいお言葉を何度となく賜った。サービスでお出し戴いておいて残すなどもってのほかだと言うのに、女将さんのお優しいことと言ったらない。本当に有り難い限りであった。

お出し戴いたのは、「もんじゃ焼き」の基本中の基本、定番品の「きりいかもんじゃ」だが、焼き上がった具材も、端の方のお焦げも、皆々実に美味しうござった。


ご主人を病で亡くし、ここ最近は女将さん一人で切り盛りをするようになったのだそうだが、変わらぬ味を提供するべく日々努力を怠らない。ただ、こちらのお店はメニューがとても多種に及んでいるので、

「なかなか年季の入ったメニュー表でしょう。30年来変わらないんですよね。でも、一人でやるようになって、少し整理しようかと思っているんですよ」

とのことであった。だいたい注文内容は決まっている感じでもあり、メニュー数を減らしても問題はないとのこと。その辺は、全く問題ないと私は思う。女将さんのやり易い形が一番である♪


さて、今回の実測値は、

「釜飯セット」「海老 五目」950円
「釜飯」本体 総重量（実測値）371g
器サイズ
釜間口直径 9cm、高さ 12.5cm、器重量 1,151g（釜台、木台座も含む）
「味噌汁」総重量（実測値）174g
「お新香」総重量（実測値）21g

「お好み焼き」「上州焼き」800円【志ぐ満オリジナル】
総重量（実測値）354g
器サイズ
直径 23cm、高さ 4.5cm、器重量 592g

「もんじゃ焼き」「きりいかもんじゃ」450円〔サービスにて無料〕
総重量（実測値）200g くらい？

実食総重量 920g（鉄板上で計測できなかった「もんじゃ焼き」を除く）


こんな近場に「お好み焼き」「もんじゃ焼き」「釜飯」の名店が隠れて密かにあったとは！
これは是非とも宣伝し、広めていきたいところである。昭和スタイルの店舗であるが、そこがまた落ち着きと安心感を生み出してくれている。美味にして居心地よし。お奨めのお店である♪


ご近所さん〔前橋市駒形町〕リスト

『食楽酒喜 厨』　215m
『そば処大橋屋』　220m
『結城屋 駒形町支店』 325ｍ
『魚店』　455m
『竜園』　550m
『うおとら』　620m
『志ぐ満』　640m
『ステーキ。山 駒形店』　655m
『中華しば田』　670m
『華』　680m
『鹿の川』　765m〔2017.6.閉店〕
『茂兵衛 駒形町本店』　895m