「桂」その名は京都由来の至高の担々麺 : 担担麺専門 たんさゐぼう

前橋市内で担々麺と行ったら、ここ。「食べログ」評価点 3.50〔2017.10.現在〕ながら、店舗の分類項目にラーメンの項目が含まれていないため、ラーメン部門ではこちらは入選してこない。が、仮に 3.50点で並べてみると、ラーメン店評価順位では、第15位 に相当する。


『担担麺専門 たんさゐぼう』
群馬県前橋市上小出町1-8-27
027-234-0353


R17 の群馬大学医学部付属病院付近、「下小出町一丁目」交差点から西北西進すること 500m 余り、信号を一つ越えて『赤城特別支援学校』を南に見ながら進むと、『担担麺専門 たんさゐぼう』は道路右手（道路北側）にある。
また、群馬県前橋市の中心市街地外縁を通る環状線、前橋市道 東部環状線〔通称 東部バイパス〕から目指すには、その起点〔因みに、起点は東京「日本橋」に近い側である〕となっている、R17 と交わる「群大病院東」交差点を直進（西進）し、群馬大学医学部付属病院を道路右手（道路北側）に見ながら通過、「群大病院東」交差点から二つ目の信号交差点〔交差点北西角に『岩神稲荷神社』あり〕を右折（北折）、400m 余り北北西進した最初の信号交差点を右折（東折）、150m 程そのまま東進すると、『担担麺専門 たんさゐぼう』は道路左手（道路北側）にある。


「選択と集中、そして追求」をコンセプトに、メニューを担担麺だけに絞り込んで提供する、前橋でいつ行っても行列の絶えることのない担々麺の超人気店『担担麺専門 たんさゐぼう』、こちらの店の『たんさゐぼう』と言う店名には、

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徹底的に坦坦麺
深煎り練りごまスープにこだわった担担麺
私は担担麺専門店で修行した担担麺しか作れない料理人。
そう「単細胞」な料理人。
でも、「たんさゐぼう」だからできることがある。
たんさゐぼうにしかできない料理がある。
深煎り練りごまスープと厳選素材が織り成す珠玉の一杯。
担担麺に賭ける男の信念がここにはある ……。
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と言う意味が込められているらしい。
これは、『だんべー.com』の「たんさゐぼう 紹介ページ」に掲載されている。

京都で修行したという店は、四条大宮の名店『担担 四条本店』とのことらしいが、京都で一番美味い担担麺のお店として有名で、スープはマイルドな味ながら辛さがしっかりと効いている独特のスープで、そのマイルドな味わいから毎回飲み切れると評判の店である。
スープの色味・味わい、具材、麺など、『たんさゐぼう』は修行先の品質をしっかりと受け継いでいるようである。


ずっと前から、こちらにはいつか来ようと考えてはいたのだが、残念なことに日曜定休であり、なかなかその機会が訪れなかった。今回、2017.10.14（土）ようやくにして叶った念願の訪問である。

11:38 頃現着、空席待ち客 4組、待つこと 10分余りで案内を受けることが出来た。入店時間は　11:51、メニューを見て定番の「担々麺」にするか、香りの高い「桂」にするかで迷ったが、結局「桂 大盛」に決め、「手包み餃子」のセットで注文したのが 11:53 であった。待つことわずかに 8分足らずで配膳となった。スピーディーなオペレーションは、それだけで心地がいい。

配膳写メを撮影、計量を終え、さっそくに実食へと入る。


「桂 大盛」900円


こちらの「桂」と定番メニュー「担々麺」との違いは、香りの高い高級な「ゴマラー油」の使用の有無である。
使用されているその「ゴマラー油」は、京都市西京区桂巽町『株式会社山田製油』製の「ごまらあ油」なのだそうで、原材料は、胡麻油、唐辛子、桂皮、陳皮、山椒、八角、生姜、ねぎとなっている。普段使いされない、桂皮、陳皮、八角などが香り立ち、味わいを引き立て、大いに食欲をそそってくれる。


『たんさゐぼう』の「坦坦麺」は「辛さ」ではなく「美味しさ」に重きを置いていると言う。
辛さが苦手な客には、ラ—油抜きで辛さの調整も可能である。「より多くのお客様に美味しく召し上がって頂く為のサービス」なんだとか。

じっくり深煎りにした白胡麻を練り上げ、複雑な十数種類のスパイスを絡ませた京都仕込みのスープだ。クリーミーでまろやかな味わいだが、食べ進むにつれて「挽肉」に含まれたスパイスがスープに溶け出し、コクを次第に増してくる。ほのかな辛さの向こうに奥深く広がるコクが、何とも美味である。
一口麺を噛む毎に、胡麻の香りが鼻を抜け、薫り高いゴマラー油の辛味が喉を刺激して、複雑な味わいを創り出す。担々麺特有のナッツの味わいも複雑さをいや増してくれる。

トッピングは、器の中央に配置された「挽肉」と細かくい刻まれた「ネギ」のみ。シンプルな作りは、素材に対する店主の矜恃の表れだろう。

麺は自家製、機械打ち角刃麺、わずかに縮れた細麺は、エッジがとてもしっかりしているのにも関わらず、噛み応えは相当に柔らかい。が、決して麺が延びているのとは訳が違う。
このエッジの様子からは、茹で上げ時間が長いのでもあるまい。おそらく加水率がやや高めなのだろう。手打ち麺に近い透明感のある喉越しで、噛み応えがもちもちしている。この癖のない麺が、スパイシーな担々麺のスープにとてもよくマッチする。

胡麻の甘みと、複雑な味わいが創り出すコクがふんわりと口中に広がって、このスープはいくらでも飲みたくなってくる。

白濁したトンコツ、鶏ガラ、野菜をベースに、『たんさゐぼう』の担々麺ならではの複雑な味わいが、全体としてオーケストラを奏でているかのような重層的な味覚を生むのだ。

これは正に秀逸にして至高の担々麺である。

実に実に、美味しうござる。


「手包み餃子（5個）」400円 → セット価格 350円


上品にウエイブを薄皮につけてくるみ、一つ一つ手包みで愛情の籠もった餃子である。京都仕込みのお洒落な餃子とでも言おうか。
肉を中心に、韮や大蒜がやや大きめに刻まれて、一口毎に具材の香りが鼻を抜けていくのが分かる。

如何せん、総重量 93g は、各ラーメン店の平均的な量からすると、かなり少なめである。グラム単価も1円台後半から2円台前半が普通だが、こちらは何と 3.76円と大幅な高値。これは流石に戴けない。
味や品質は先ず先ずだが、この点は改善が必要だろう。


担々麺の「桂」に関しては、素晴らしい評価を与えることが出来よう。「手包み餃子」も品質は上々であったが、グラム単価の高さが余りにも高く、コストパフォーマンスの低さが目立ってしまった。

が、それでも、全体としては本当に素晴らしい。幾分かの弱点を補って余りある「担々麺」を供してくれる『担担麺専門 たんさゐぼう』に乾杯♪


さて、本日の実測値は

「桂 大盛」900円
総重量（実測値）796g
うち麺・具材重量 512g
うちスープ重量（麺・具材等完食後）284g
器サイズ
直径 23cm、高さ 7cm、器重量 710g

「手包み餃子（5個）」400円 → セット価格 350円
総重量（実測値）93g
器サイズ
横 21m、縦 14.5cm、器重量 504g

実食総重量 889g

完食時間 : 計測せず


生まれてこの方、担々麺を食した回数はあまりない。何せ辛いものが苦手な私は、日頃から避けて通ってきた道筋なのだ。が、こちら『担担麺専門 たんさゐぼう』の担々麺、これだけは別物と言えよう。旨い！ 本当に旨い !! 一食の価値断然有りの担々麺だと、自信を持って言いたい。