グアムでの素晴らしい金曜日に感謝！「TGIフライデー」 : T.G.I. Friday's Tamuning

グアムの休日３日目。
この日は朝から、私と同僚の男性陣はゴルフへ、妻と同僚の奥さんはショッピングに出かけた。
昼食後に合流した私たちは、昔ここに住んでいた友人から教えてもらった秘密のビーチに向かった。

このビーチは一般的には立ち入り禁止と思われているらしくあまり人がいない。
その上、グアムの他のビーチと違ってターコイズブルーの海も海の底も景色もとても美しい。
我々はシュノーケリングなど心置きなく楽しみ、彼らにも最も印象に残る一日になったようだ。

ちなみに、彼の奥さんは前日とは違うインナーが透けて見えるほど薄地の黄緑色の水着を着ていた。
海や夕陽の中での計算されたようなその色のコントラストはそれはそれはとても絵になっていた。
昔、妻が短い旅行なのに水着を何枚も持っていこうとした気持ちが今になってやっと分かった（笑）


そして、夕食は毎回グアムに来ると必ず訪れる「TGIフライデー」。
「DFSギャラリア」の隣に昔からある人気のアメリカンレストラン。

「T.G.I.Friday」＝「Thank God, It's Friday」（神様ありがとう。今日は金曜日だ！）。
私たち以上の世代の人には、ドナ・サマーが歌う名曲「ラストダンス」が印象深い同名の青春映画を思い出す人も多いだろう。
私もそのクチである。ゆえにこの店名には思い出も愛着もある。

余談ですが、この映画が公開された同じ年に「サタデー・ナイト・フィーバー」（土曜の夜は熱いぜ！）という映画が先に公開され大ヒットしていた。
日本では「週休二日制」はまだ少し先の話だったのに、アメリカではちょうど「過渡期」だったというのがよくわかる。


さて、「TGIフライデー」は日本でもワタミの経営で出店しているが、私は日本でもアメリカでもこの店に行ったことはない。
なので、この店を訪れるとグアムに来たという実感が湧く。
でも、それだけがこの店に訪れる理由ではない。

この店はTPOを選ばない。
男同士で来ても、家族で来ても、カップルで来てもそれなりに楽しむことができる。
元気な時でも、「肉は嫌だな」という時でも、ここには食べられるものがある。
とは言っても「ファミリーレストラン」ほどオールラウンドでもない。
むしろ日本人の私たちにとってはかなり個性的なメニューが多い。
子供の利用よりは「大人のカジュアルレストラン」という感じだ。
また、飲み物も豊富なので「バー」としての利用もできる。

ちなみに、私はここの「ジャックダニエルズバーガー」という名物ハンバーガーがとても好きだ。
ボリューミーながら、少し甘いオリジナルソースが食欲を増す。
他にはない個性的なオンリーワンの一品だと思う。

また、「シーフードパスタ」も見た目の普通さに比べてかなりピリッとするスパイシーなもので、食欲のない時でも暑さにやられた時でも食べられる優れもの。
もう一品のパスタ料理「ケイジャンソースのフィットチーネ」も、やはりピリッとするケイジャンスパイスをふんだんに使ったコクのあるピリ辛クリームパスタでパンチがあってとても美味しい。

ケイジャンスパイスとは、「タバスコ」の故郷アメリカ・ルイジアナ州発祥のアメリカではポピュラーな香辛料で、日本でも「ブラックンドペッパー」という名で流通している。
この店ではこのケイジャンスパイスを使った料理も多く、「ケイジャン料理」や「クレオール料理」といったアメリカ南部料理に魅せられた私にとっては、それがここに来る理由のひとつかもしれない。

今回はその「ジャックダニエルズバーガー」と「シーフードスパゲティ」に加えて、ケイジャンソースのかかったちょっと亜流の「ジャンバラヤ」をオーダーしてシェアして食べた。

今夜は昨夜のように食べ過ぎることもなく美味しく料理をいただいたが、妻と奥さんはすごい量のデザートを「別腹！」とばかりに貪り食べていた。
ただでさえ量の多いデザートをひとり一品ずつ頼んで交換しながら食べた上、私と同僚がシェアして食べてたアイスクリーム（「フライデーズ・サンデー」）もそのほとんどを奪い取られた。

豊富な酒もいろいろと飲み比べ、会話も弾み、各々にとって大満足の夕食になったようだった。


その日の夜、私は妻とホテルの部屋のバルコニーにあるジャグジーを楽しんでいた。
すると、同僚の奥さんが「私もご一緒していいですか？」と水着姿で現れた。

「そう言えば夕食の時に『後でジャグジーに入りましょう』と誘ったのよ」
と妻は軽く言うが、私たちは今何も身に着けていない（汗）
私は別に構わないが・・・まだ30そこそこの彼女がこの状況に耐えられるのだろうか？（笑）

昼間と同じ水着を着た彼女がシャワーを浴びて一段高い場所にあるジャグジーにやって来た。
インナーを穿いていないようでそこかしこが透けて見えてる（汗）
ところがいざ入浴しようとしたところで彼女は方向転換して部屋に戻っていった。
やはり私達夫婦の恰好を見て驚いてしまったのだろうか？
私も目のやり場に困りそうだったので正直ホッとしたのだが・・・結局、彼女はすぐに戻ってきた。

「旦那が来ないよう締め出してきました」
彼女はそう言いながらジャグジーに来ると、何の躊躇もなく私たちの目の前で水着を脱いだ。
さすがの妻も驚いたようで慌てて私の目を手で塞いだ。

「あっ、旦那から最も信頼できる人だと聞いているので平気です」
彼女の言葉を聞いて妻は私の目から手を離したが、私は恥ずかしいに決まっているのに取って付けたような言い訳をする彼女を見て逆に「気を遣ったな」と感じた。

彼女はあの薄地の水着で来るぐらいだからある程度は気にしない人だとは思うが、私たちが裸であるにもかかわらず自分だけが水着でいるのは申し訳ない。かと言って帰ってしまったら気まずい。そんな状況の中で彼女は冷静に私の妻の事を考えて、彼女の旦那がここに来る可能性を排除した上で私たちと同じ姿になることが最良の策だと決心したのだろう。

だとすれば「彼女がこの状況に耐えられるのだろうか？」などと思った自分が恥ずかしい（汗）
彼女は頭が良くとても出来た女性だ。

とは言うものの、彼女はいきなり私のお尻が引き締まっている事を話題にして、私たちの目の前で自分のお尻を見せながら締めたり緩めたりして妻と一緒にハシャギ始めた???（笑）

会話が弾み、妻がのぼせてデッキに降りてジャグジーで二人きりになった時でも、気まずくなるどころか、彼女は恥じらうそぶりも見せずにジャグジーの縁に座ったり寝転んだり、どこを隠すでもなく自然な格好でくつろいだり、時にはボディータッチも織り交ぜながら楽しそうに会話を続けていた。

その後我々ふたりもジャグジーから出て妻の居るデッキに降りた。
すると彼女は、私を妻と同じようにデッキチェアにうつ伏せに寝かせると、彼女は裸のまま丁寧にひとりずつの背中を洗い始めた。

「私の両親は早くに離婚したので、こういう事してみたかったんです♡」
ちなみに彼女の父親は私と４歳しか違わないらしい（ショック！）

妻はすでに号泣状態だった・・・。

私はひと足先にその場を離れ、リビングにとり残された同僚の奥さんに対する愚痴に付き合った。
私はジャグジーでの会話や出来事を彼に話し（もちろん彼は水着で出かけた彼女の姿しか見ていないはずなのでそのあたりについては触れなかったが）「彼女は素晴らしい人だね」と感想を述べた。
彼が少し誇らしげな表情を浮かべたのを私は見逃がさなかった。

妻と彼女がジャグジーから出てきたのはそれから１時間以上経ってから。
バスローブを着たハイテンションの彼女は左手で目立つように水着を持っていた。
彼女がいつ水着を脱いだのかはいずれ彼女自身が彼に話すだろう。

就寝の時、妻は彼女から「次は沖縄に行きましょう」と提案されたと何度も語っていた。
妻にとっては、突然に娘かかわいい後輩でもできたようでよほど嬉しかったのだろう。


彼女の明るく気の利いた振る舞いは、娘の居ない我々夫婦に予期せぬ楽しい時間を与えてくれた。
ちなみにこの日は「金曜日」。
ビーチでのきれいな海や夕陽も、皆にとって美味しくて楽しかった夕食の時間も含めて・・・、

文字通り、今日は「THANK GOD, IT'S FRIDAY！」だった。