鳥そば 真屋＠岐阜県大垣市：鳥そば : 鳥そば 真屋

米原方面にちょっとドライブ。あのへんまで行くならちょっと足を伸ばし、関ヶ原越えして大垣へ。おおよそ５年ぶりになるだろうか。今年の三月頃に大々的に店舗改装したらしく、記憶にある以前の店舗とはかなり違う感じになっていた。

改装前にあった店舗の外にあった外待ちスペースは廃し、以前とは逆にカウンター席後方に「中待ち」できる空間を確保。これにより、待っている間のアツイサムイはずいぶん緩和されることになり、より快適な「順番待ち」が叶うようになった。
同時に、改装前の外待ちスペースに張り出してあった「券売機のボタン配列と同様のメニュー表」は、中待ちスペースを充実させた結果、券売機の前でじっくりメニューを検討できる時間的ゆとりが自然とできるので廃止となったようだ。
誰だって「待つのはキライ」なものだろう。けれども、本当に美味いラーメンにありつこうとするならコレは必ずついてまとう問題でもある気がする。
「俺のラーメンあっぱれ屋」や「ラーメンにっこう」もそうだが、待っている間に店内の様子を感じ取りながら、観察しながら、ゆったりと過ごせるよう配慮は、実にありがたいものだ。
ということで、券売機のメニュー配列をじっくりと眺める。季節柄、アゴのだしそばの、あの冷たいヤツも気になるところだが...
結局基本メニューにゴハンつけて注文。やはり、以前に食べた鳥そばも感動的に美味かった記憶があるから。
ランチタイムご飯はセルフサービス。食べたいだけ、好きなだけ。シェアするのもOK。但しお残し厳禁。ま、当然だね。
そして、待望のマコトヤノトリソバ。出来上がってまいりました。作業の様子を見ていると、あらかじめ仕込んであるスープを一杯一杯小鍋で温め調理していくやり方。
やはり、鶏の美味いところがぐぐぐっと前面に出た感じ、なんとも美味い。けれど、よくよく味わってみると、単に鶏、というシンプルなものではない。よう分析できぬが、昆布のような旨味も感じられ...名門守山店の鶏モミジ＆豚背脂のワイルド感も魅力だが、ああいうのとはまたちがう洗練された奥の深さ。２分６秒で湯掻く麺の主張ある食感、柔らかい穂先メンマ、全体的な食感の快さの中できちんと調和をなすチャーシュー、薬味にネギを用いずシャキシャキ水菜のみの構造は以前と変わらぬもの。またリピートしたくなる味。

このお店に初めて訪れたのは今年の８月。その時はあまりの暑さということもあって、夏の限定「アゴの冷やしそば」を選び、その見事な出来に心を動かされ、またお客の動線・目線を良く考慮したこのお店の行列対策に感心し、近いうちにきっと再訪するぞと心に決めていたのだ。そしてこの日、再訪を果たした。
今回はハナっから「鳥そば」をいただくつもりで訪れたので、迷うことはない。一度は食べておきたいと予々から思っていたからねぇ。

外のベンチで順番を待つ間、また席についてから注文の品が出来上がってくるまでの間、それなりの時間を待たされることになる。だから、時間に余裕のない時には、足を向けない方がいいお店だろう。逆に、時間に余裕があればこそ、並んででも食べる価値があるお店なのだ。私の前後で順番待ちのお客さんたちは、その辺りのことについてはすっかり承知の上で来ているようで、実に「コシの座った」行列がそこには展開されていた。

そんなわけで、それなりの時間を待った後に到着した鳥そば。それはそれは濃厚で豊かな味わいの鶏のダシ。単に鶏と火と水だけで作りましたという単純なものでなく、結果的に鶏の味わいを前に出すために仕込む時間や材料に吟味を重ねた深い仕事の結果を味わっているように感じる。なるほどこれならネギの薬味は却ってない方がいいのかも。とにかくウマイ。

ウマミを湛えたそんなスープは、太目の麺ともよくあっていて、それでいて麺は麺できちんと主張して来る。さらに、控えめな味付けで柔らかながらサクッとした食感のメンマ。全体的な食感の快さの中できちんと調和をなすチャーシュー。
今回、看板メニューの鳥そばを初めていただいたわけだが、醤油味の鶏そば・アゴのだしそば・まぜそば・油そば...それぞれがどんなものであるか、また行って味わいたいお店である。そして、冷蔵庫で待機しているサッポロ赤星をココで飲むことが出来れば最高だろうが、自分で運転して来る限り、コレは叶わぬ願いか....。

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【鳥そば真屋】
　11:30〜14:00　18:30〜21:30
　火曜日定休
　0584-91-2289
　岐阜県大垣市熊野町4-6
　P：あり（他店舗共用）