どなたか人手不足を解消してください！ : ひろせ食堂

もし久留米で残したいラーメン屋さんを問われたら、筆頭はもちろん３号線の至宝『丸星ラーメン』さんですが、次点が同店『ひろせ食堂』さんです。

しかしながら同店、何度も暖簾を畳むんじゃないかと急なお休みを取られ、『らヲタ』さんの心をもてあそんだりします。

もう何年も『人手不足』の殴り書きが貼られており、それは入店すると身に沁みて分かるでしょう。

なんせ、ワタシが長く生きてきて最も待たされた50分という記録を打ち立てた名店（迷店？）なんですよね。

結局、調理人が足らず、ご主人お独りなのに、その過日は長いお休み明けで待ちに待った人々が開店前から並び、ワタシは運良くギリで、最後の一人で入店できたものの、ですからオーダーはラーメン１杯だったのに、あくまで順番ですから、そんな遅い提供時間になっちゃったんですよね。

加えて、今回オーダーの焼きめしが、その遅延要因の一つなんですが、後々それは分かるでしょうから、まず先に同店の場所など、詳細から。

って、津福バイパスこと国道209号線沿いだから分かりやすいものの、写真のように大きな看板はない地味なビルの１Ｆにあるんで、見逃さないようにしてください。

また、久留米市内を抜け、その辺から車通りが空くんで、スピードを上げた後続車にカマを掘られないようにも、くれぐれもお気をつけください。

専用Ｐはお店前に４台と真横に３台、前者は昭和サイズだし、バック駐車で切り返す際なども要注意でしょう。

他にコインＰも駐めた証明書があればペイ・バックがあるようですが、経験がないんで何とも言えません。

店内はカウンター10席程度あったような気がしますが、５〜６席に間引かれており、４人掛けテーブル席もたぶん間引かれ、３卓だったでしょうか？

雰囲気は簡素な古い食堂といった趣きで、されど油っぽさなどは皆無です。

『焼めし 690円』

そして同店の最大の特徴なんですが、とにかく写真をご覧ください、まあ、量がハンパないんです。

奥にあるお冷のコップより高く盛られてるし、軽く１合以上はあるでしょうし、およそ一般的なラーメン屋さんの倍くらいはあるでしょう。

ですから、ご存知ない一見さんは普通にラーメンとコンビで頼み、出された品を見て目を丸くするか、驚嘆の声を上げる方々もいらっしゃるほどです。

ましてや、知らないから大盛りを注文しちゃう命知らずもおられ、ワタシも何度かしか見たことないんですけど、既知してるもんだから、そのオーダーがあると、久々に見られるとワクワクしちゃうほどです。

ですから、ほぼ食べられない一見さんが休祝日など続出しますが、ご丁寧にアルミホイルとビニール袋がありますので、セルフながら持ち帰りすることも出来ますから、ご安心くださいね。

ちなみに、この持ち帰りを『かぶり』って言うんですが、これ、方言だったんですね？

マイレビ様も何日か前のレビューで、何気に書かれてましたが、たぶん北部九州の人しか分かってないでしょう。

そんな大盛りの件については、ワタシも初訪問時は知らず、出されたときの驚きといったらなく、なにしろ

『据え膳食わぬは男の恥』

を心掛けてるもんで『かぶり』にするには忍びなく、今よりは若かったこともあり、なんとか平らげました。

ちなみに上記のコトワザ、本来の意味は違うんですが、それに従ってたら、最近じゃ『ハニトラ』に掛かっちゃう可能性大で、上記の意味に変わりつつあるようですから、そう使いました。

そして今回も、ワタシの隣席の若者は一見さんでもなさそうなのに注文した大食漢のようでしたが、ワタシは残念ながら若くないんで、ほどほどに単品注文したってわけです。

〝相も変わらず、バカな量だなあ？〟

今回、供されるまでは12分でしたが、焼きめしの量は変わらず、結局それが供給を遅めている要因の一つなんですよね。

量が量だけに、さすがに一度に作れるのは２〜３人前が限度でしょうから。

で、だからこそ腱鞘炎になる可能性も高いでしょうから、そりゃお身体にもガタが来ちゃって、長期休暇ってことになっちゃうんじゃないでしょうか？

ですから、単に量を減らせばいいだけなんだけど、そりゃ常連客が許さないでしょうし、まずだいたい同店の歴史を否定することに繋がりかねません。

『帯に短し襷に長し』

すなわち今度は、そんなコトワザになるんでしょうね？

〝うむ、美味い〟

味はさすが老舗、きちんとした王道の焼きめしですけど、やはりラーメンのお供っぽさは否めず、塩加減は控えめで、パラパラじゃなくしっとりタイプでしょう。

いや、ふんわりタイプとも言え、盛りがいい割に、まんべんなく均一に味が回っており、きちんと米粒一粒々々に旨味が浸みこんでるのはお見事です。

とはいえ、さすがに量が量なんで途中から飽きちゃいますから、味変として

『スープ 100円』

があった方がいいのかもしれません。

たぶんラーメン・スープでしょうが、以前食べた感じでは、白濁したコロンと転がるような柔らかな豚骨でしたから、マイルドな味変になるでしょう。

しかしながらワタシは、待ちまで出来はじめた状況に、さすがに少しでも手を煩わせたくなかったんで、そのまま食べ続け、結局完食しちゃいました。

不思議なのは食べ始めは美味く、途中で飽きちゃうのに、最後が見えてくると、なんだか別れが辛くなるような、そんな多少マゾっぽい感覚に襲われることです。

これぞ大喰いの喜びなんでしょうが、個人的に若くないからか、とてもじゃないけど前述したお隣の若者のようにラーメンとのコンビは今じゃ考えられないし、単品にしても、あと何年かはご遠慮させていただきます。

って、そんなこと言っておきながら、それから１時間くらいしたら焼きそば連食しちゃったんですけどね。


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