焼きそば永楽と「カッパの里」 : 焼そば永楽

外観は、一見するとログハウス風だが、良くみると板張りの山小屋風な作り。

入り口を開ける前に、有るかな？と見回したら入り口の横に有った。
今はどこへ行っても見かける、あの消毒液。(^^;
こんな立地、雰囲気のお店なので無いかも？と思っていたらちゃんと有った。(^^;
でもポンプ式では無い様だけど・・。
ん？・・もしかして、と試しに手を差し出して見ると自動で噴霧。(^^
へぇ？と驚いた。(^^;
大きなスーパーとかでも自分で押すタイプが多いのに。

ガラスの引き戸を開けて手をモミモミしながら店内へ。

入って正面奥と左側が厨房で、正面手前に4人掛けテーブルが１つ、右と右奥に6人掛け(だが、4人掛けに間引かれている？)テーブルがそれぞれ１つづつ。
テーブルには、手作りと思われる仕切りが立てられている。
奥のテーブルに年配の女性2人が着席。
お客さんかな？と思っていたら、振り返って、いらっしゃいませぇ。(^^

取り敢えず手前のテーブルに着席。
すると、先程の女性の1人が何やらスプレーを持ってやってくる。(^^
ん？と思ったが、訳を察した私が両手を差し出すと、そのスプレーでシュー。(^^
成る程、消毒をお客さんに全部任すよりは、こうやった方が確実だね。

何にしましょうか？と聞かれるので、壁に貼られたメニューを見て看板メニューと思われる焼そばをと思ったが、その隣の焼そば定食が100円しか差が無かったので内容を聞いてみると、ご飯・味噌汁・小鉢・漬物が付くとの事。
へぇ、100円差でそれだけ付くのなら、と焼そば定食800円を注文。

お店は、その70代くらいの女性2人で営業かと思ったが、後からもう少し年上ぐらいの男性も登場。女性2人は、昭和のお母さんぽい、ちょっとおっとりとした雰囲気。
店内は、小さな食堂・定食屋・ラーメンかうどんのお店のイメージを足して2で割った様な雰囲気。(^^;
この日は、薄曇りのあまり陽が差さない日だったが、然程大きな窓が有る訳でもないのに店内は明るく感じる。外観からのイメージではちょっと薄暗い店内を想像していたのだが、かなり違った。
床はコンクリートの打ちっぱなしだけど、店内が明るいので寒々しさなどはない。
壁にはメニュー以外にも、今日の一言的な物や写真が飾られている。
見ると、あの福岡の有名お笑い芸人さんの写真が有った。
先程のメニューとは別に、写真入りの綺麗なメニューも貼られていて、そこにはパリパリ麺の塩焼そばと書かれている。
固焼きやパリパリの麺は余り好みではないので、普通の焼そばで注文して正解だったな、と思う。

調理は、正面の厨房・・と言うか焼き場でもう1人の女性がされていた。

・・・が、それにしても時間が掛かるなぁ・・・。

早いお店だと2〜3分で出てくるのだが、もう10分以上は経っているはず・・。
へぇ、随分しっかりと焼くのだなぁ、低温でじっくりと火を通すのだろうか？

・・・だが、18分過ぎてもまだ焼かれている！(^^;
えぇ！そんなに焼くの？
今はお客さんが私1人なので良いけど、お客さん多い時にそのペースで焼いていたらどうなるの？と心配になってくる。(^^;

とか思っていたら、セットのご飯・味噌汁・小鉢・漬物が、お待たせしましたぁ、と先に届いた。
その時に、焼そばに紅生姜を付けても大丈夫ですか？と聞かれる。
焼そばソースと紅生姜の相性を頭の中で検証し、良さそうな気がしたのでお願いした。
すると、紅生姜O.Kですと焼き場に伝えられ、そこからはぁ〜い、との返事。(^^
それから約1分程して漸く焼そばが届く。(^^;
結局20分程掛かって出来上がった。(^^;


でも・・・あれっ？
どうも麺の雰囲気が違うのだが・・・。
普通のソース焼そばの麺を予想していたけど・・・・。

・・・あっ？・・・あれか！

先程見たカラーメニューを再度見直した。
あれはこれの事だったんだ！

短冊メニューには、単に焼そばとしか書かれていなかったので、普通の(私にとって)焼そばを想像していたのだけど、パリパリ麺だったかぁ・・。
それなら、短冊メニューの横にその旨書いて欲しかったかなぁ・・。
う〜ん、と思いつつも出来上がって来たものは仕方がない。(^^;
まあ、それしか無いのなら結局はそれを注文したと思うけどね。(^^;

その焼そばは、木の受け皿に丸い厚手の鉄板が乗せられ、その上に盛られている。
具は、目玉焼き・豚バラ・もやし・長ネギ・小ネギと紅生姜。
麺は、見た目結構ボリュームが有り、炒めたと言うよりは、油で揚げてプクっと膨らんだ様な形。
う〜ん、と思いつつ一口食べてみると、モチッと言った食感からは程遠い様な、サクッとかカリっと言った食感。
まさに油で揚げた様な歯応え。(^^;
だからあれだけ時間が掛かったのか、と納得。
少し弾力が残った物も有ったが、殆どがそんな麺。
でも、思ったよりは心地よい歯応え。(^^
おまけに、味付けがピッタリの塩梅の塩味で、スナック菓子を齧っている様な錯覚を覚えた。(^^;
これにもやしが絡んで、サクッとクシュっが同時に味わえる。
予想とは全然違ったけど、これはこれで面白いなぁ。(^^

長ネギは、白い部分を5㎝ぐらいに切られた物だが、焼そばにこう言ったネギが入るのは珍しい。
しっかりと焼きが入っていて青臭さなどは無く、旨味が良く出た物で、ネギ自体は好きなのでこれは嬉しい誤算。(^^
豚バラは少し薄めだけど、こちらも臭みは無く、肉の旨味が出た丁度の焼き具合で焦げ目もない。
目玉焼きは片面焼きで、黄身の部分はまだ生っぽい状態。
そのまま食べたけど、黄身を潰して麺に絡めても良かったかな。
紅生姜は、この麺には合わない様な気がしたが、ピッタリとまでは無いけど、意外と相性は悪く無い気がした。

食べる前に、卓上のポン酢と柚子胡椒を勧められたので試してみたが、この麺にはどちらも合わないかなぁ、な印象。
味に慣れた頃にちよっと味変するのには良いかも。

ご飯は、ふかっとした歯応えで少し柔らかい。
味噌汁は、小さな賽の目の豆腐とネギ。
小鉢は、もやしとホウレン草のごま油和え？
漬物は、白菜。
味は、可もなく不可もない物だが、これが100円換算なのだから文句を言ったらバチが当たる。(^^

評価は定食として。


帰り際に気になっていた事を聞いて見る。
焼そば一筋55年てホントですか？とちょっと驚いた感じで。(^^
すると、ニコッと笑って左手を広げられ、そこに右手の人差し指と中指を当てられた。
あぁ、57年と言う事か。
55年から2年経った訳やね、と思ったら・・・・75年、と言われた。
えっ！
75年！
そんなに！
外観からは全くそんな印象は受けないのだが・・。(^^;
直方市で創業されて、こちらに移転してからは18年になるとの事だった。
へぇ〜、思わぬ所に思わぬお店が在るものだ。(^^;

普通の焼そばとも違うし、日田焼そばとも違う独特の焼そば。
周辺のお店でもこれを出される様になったら、何時かはご当地グルメ・B級グルメとして認められるかもしれない。(^^


(おまけ)
「カッパの里」と言うのを調べてみると。

(宮若市地域の魅力発信運営委員会のHPより)
「本施設は、市内に１９ヶ所ある「宮若市まちの駅」の一つです。
※「まちの駅」とは……ひと・テーマ・まちをつなぐ拠点　地域住民や来訪者が自由に利用できる休憩場所や地域情報を提供する機能を　備え、さらには地域内交流・地域間連携を促進する公共的空間です。　まちの駅の機能として以下の4つがあります。　・休憩機能　誰でもトイレが利用でき、無料で休憩できます　・案内機能　まちの案内人が、地域の情報を提供します　・交流機能　地域の人と来訪者の、出会いと交流をサポートをします　・連携機能　まちの駅のネットワークで、おもてなしの地域づくりを目指していますドライブ中のトイレ休憩にもお気軽にお立ち寄りください。」

と言う事らしい。
何となく解った様な無い様な気がするが、それよりカッパはどこから来たの？と思ってしまう。(^^;
何故にカッパと名が付いたのかの説明が無い。(^^
宮若市とカッパの関係を調べてみるが、どうもそれらしい情報に行き当たらないし・・。


(もう一つおまけ)

以下は、何時もは先頭に持ってくるのですが、本文とは関係なく、無駄に長いので後に持って来ました。(^^;

え？いつもそうしなさい、って？(^^;


この日も例によって西の方へと、特に宛もなく向かっていて、お約束の方向転換をした後は、今まで通った事の無い道を、と走っていたのだけど、案外通った事の無い道は少なく、実際に走ってみると、あ？ここは以前通った事が有る、と言った場合が多い。(^^;

この時も、そんな事を繰り返していたら、道路脇に「焼そば」の幟を発見。
ん？ここは？
この道は何度か通った事が有って、お店が在るらしい事も知っていた。
とは言え、お店が単独で在るわけでは無く、「かっぱの里」と言う施設の中に在る、と言うぐらいの認識しか無かったのだが・・。

この「かっぱの里」と言うのが良く解らなくて、何となく地域の農産物を集めて販売している、小さな道の駅的施設なのかな？と思っていた。
なので、そこに在るお店も、フードコート的な簡素な物を想像していたので、あまり食指が動かなかった事も有り、今まで未訪で放置していたのだが・・。(^^;
でも、ちょっとネタ的な匂いも感じるので、この際寄ってみようか。(^^
ラーメンやうどんではなく、焼そば推しのお店と言うのも気になるし・・。(^^

と言う事で駐車場に入って車を駐めて降り、周りを見回して見ると・・・？

何これ？

確かに、産直品を販売している建物はあるが、入り口などと言う物は存在せず、正面は全て解放されていて、売り場面積もかなり狭い。
道の駅に在る様なちゃんとした建物ではなく、古い商店街に在るちょっと大きめな八百屋さん、と言った雰囲気。
外から見ると、中は薄暗く、照明は有るのかな？と思ってしまうくらい。
表には「焼き芋」の新しい幟が旗めいているが、お客さんらしき姿は1人も見えない。(^^;

さらに左側を向いてみると、古いキャンプ場に有りそうな木造のキャビンの様な建物が4つ在り、「メダカ」、「カラオケ」、「ALSOK」、「COFFEE」の看板が掛かっている。

はっ？

「メダカ」？
「カラオケ」？
おまけに、「ALSOK」とは・・？

訳が解らん！
一体ここは何の施設？
唯一、「COFFEE」の看板が掛かっている建物は喫茶店なのかな？と思えるが、他の３つは何？

まあ、100歩譲って「メダカ」は解らない事も無い。
道の駅とかでも、たまに販売している所を見かけるし・・
でも、「カラオケ」は・・・。
道の駅的な場所に「カラオケ」なんて、初めて見た！
しかも、「ALSOK」て・・。
なんでこんな所に警備会社が在るのか・・？
まさかここの施設の警備をしている訳では無いだろうし・・。

頭の中が整理が付かずごちゃごちゃになっていると、奥にも建物が見えた。
え？まだ他にも在るの？

左側の通路を進むと、カッパの像がお出迎え。(^^
「カッパの里」と言う事なので有ってもおかしくは無いのだが、何となく唐突感がある。(^^;
そのカッパの像は、空を見上げ、胸を張っていて、一見すると凛々しい感じだが、見方を変えれば立◯ョンをしている様にも見えるんだけど・・。(^^;

その先は、レンガ敷の広場となっていて、奥にも横長の長屋の様な建物が見える。
衣料品や民芸品等を販売している所の様だけど、こちらも明かりが無く営業されているかどうかも判らない。
長い庇が影を落としているので、尚更薄暗く感じて近寄る気になれなかった。(^^;

広場の横には何故かステージが設置されている。
えっ？こんな所にステージなんか作って一体何をする気なのか。
何かイベントでもやるのかな？
まさか「カッパ音頭」とか踊るのじゃ・・。
そう言えば、先程から童謡の様なちょっと能天気なBGMが繰り返し流れているけど、それに合わせて踊るとか・・？

広場には、テーブルや子供用の遊具が置かれている。
家族で軽い食事をしたり、子供を遊ばせたりするには良さそう、と思うが・・・誰も居ない。
閑散としていて、お客さんの姿は1人も無い。
この日は、薄曇りでちょっと肌寒い日なのだが、おかげで広場を吹き抜ける風が余計に寒く感じてしまう。
遊具は、塗装があちこちと禿げている。(^^;
刷毛で塗り直されたと思われる場所も既に色褪せているので、ミッキーやドナルドの笑顔が切なく思えてくる。
遊具は時々位置を変えられてるのか、何箇所か丸くその跡が残っている。
でも、その位置を見ると特に明確な意図を持って移動されたと言った感じは無く、その場その場で適当に動かしたと言った感が有り有りで、おまけに長い年月の間に汚れた部分との対比が痛々しい。(^^;

右手の方を見ると、正面に何故か豚の像が見える。
「カッパの里」なのに、なんであなたがそこに居るの？
しかも、招き猫の格好をしているし。
こちらの唐突感も半端ない。(^^;
ふと横をみると、そこには「伝書鳩慰霊塔」と言うのが建てられていた。
はぁ？
伝書鳩？慰霊塔？
なんでこんな所に・・？


もう何が何だか解らない。(^^;
どう言った意図を持ってこう言った構成になったのか？
私の理解の範囲を超えている。
ここに居たら頭がおかしくなりそう。(^^

と言う事で駐車場に戻ってきたら、また変な物を見つけてしまった。(^^
駐車場の脇に、コンクリート製の大きなブロックが並べられていて、そこには小学生が書いたようなカッパの絵が書かれている。
「カッパの里」だから、別におかしくは無いのだが、その上に何故か空の植木鉢が大量に並べられていた。
パッと見、捨てられているのか？と思ったが、どうも様子が違う・・。
新品には見えないので販売用に置かれているとは思えないのだが・・。
ふと見ると、「店のスタッフに相談して下さい」と書かれた張り紙が・・。
でも、一体何を相談すれば良いのかが書かれていない。(^^;
ただで貰えるのか、価格の相談なのか・・。

ここでまた、一旦収まり掛けた頭の中がごちゃごちゃになる。
もう、勘弁して。(^^;


いやぁ・・・何と言って良いのやら、「カッパの里」。
ここまでネタに富んだ所とは思わなかった。(^^;

実は、先週日曜日と今週土曜日と2回来たのだけど、1人のお客さんも見掛け無かった。
多分20年以上経っている施設だと思うけど、よくこれで成り立っているなぁと思う。
どう見ても営業を維持できる様には見えないのだが・・・。
暖かくなって来ればお客さんは増えるのだろうか？
宮若市の観光協会のHPを見てみたら、オープン当時と思える、綺麗で新しい明るい姿の写真が有った。
それは、明るい未来・笑顔・新鮮・憩いと言う物を感じさせる写真だが、今の現状と比べると、もうね、そのギャップが切な過ぎる。
この機会に一度、作りや構成を見直した方がいいのではと思う。

あ、でも、この状態で営業を維持できているのであれば、このままの方がいいかな。(^^
変にリニューアルして、どこにでも在る様な施設になってもつまらないし。
逆に、このカオスさをアピールした方がお客さんを呼べるかも知れない。(^^