今回は美味しかった_味とコンセプトが見事に融合！ : 茅乃舎

なんだかんだ５～６回目の訪問
ただし投稿は２度目。

さて前回は「辛め」の評価でしたが今回はタイトル通り「満足」のいくものでした。
もともとお店の雰囲気は「九州一」いや日本でも…と言っても過言じゃないくらい素晴らしい。
その雰囲気を味わうだけでも来る価値のあるお店です。
接客も申し分なくその点でも「最高」。

さて「地産地消」や「自然の恵み」、「素材を生かした体と心にやさしいお料理」というのがコンセプトの茅乃舎。
しかし肝心の「味」が…というのが前回の評価でしたが今回はそれを良い意味で裏切る充実した内容でした。

まずは先付に【菜の花 山葵味噌掛け】
菜の花の苦みと辛みが程よく味付けもいい。

前菜の【季節の前菜 5種盛】
旬の食材を活かしつつどれもシンプルだけど工夫を凝らした味付け。
特に「きんぴらごぼう」は同席した老若男女5人が5人とも心からの「美味しい」を頂きました。
どれも素朴ですがいいお味、期待が持てます。

スープは茅乃舎特製【大地の恵み】
茅乃舎定番のスープ。
お好みで柚子胡椒や辛味味噌を少量加えていただきます。
まずはノーマルのまま頂く。
濃厚なスープなので個人的には薬味を入れずこのままで十分美味しい。
一応薬味を入れましたが後半辛くなりすぎるので入れるなら僅かで。
味が良くて温まります。

路代おばあちゃんの逸品と季節の一品【白菜の油揚げの煮浸し】【黒豆豆腐】
黒豆豆腐の黒豆が大きくて食べ応え十分。どちらも素朴ですが美味しかったです。

お魚料理【ホタテと根菜の揚げ出し】
こちらはまずまず。梅の花の湯葉の揚げ出しの方が美味しいかな・・

お肉料理は5種類から選べます。ただしうち2種類は追加料金がかかります。
その中から追加料金+1,940円の【嘉穂牛のすきしゃぶ】をチョイス。
結論から言うと「大正解」でした。
鍋の割り下、嘉穂牛と卵、全てのクオリティーが高く、さらにそれらが完璧に融合。
割り下に美味しい嘉穂牛をくぐらせていくので段々卵側に割り下が混ざり良い意味で濃い味に！
メインとしてちゃんと美味しい「満足」の味。

食事(ご飯もの)ですが、こちらも追い金が2種ほどありますが今回はコース内の
【釜炊きごはん】【味噌汁】【季節の香の物】でお願いしました。
土鍋で炊き込んだものが出てきますが今回は白米ではなく「五穀米」を選択。
そしてここの特徴なんですがそれを卵かけごはんにしていただくシステムです。
卵は「希少な卵」だそうで、この時期数がそれほど取れないとのこと。
殻を割るとき殻が固いと感じるくらいしっかりしています(黄身も濃厚そう）。
これを「特製卵かけ醤油」でといてご飯の上へ。
見た目通りで美味しくないわけがない。
終盤でお腹に来てますが味噌汁、香の物も食べ残すことなく美味しく頂けます。
ほぼ「完璧」。

甘味【蓮根餅黒蜜がけとミルクプリン】
ミルクプリン濃厚！で黒蜜がけはシンプルに美味しいー。

ということで充実したランチとなりました。
このクオリティーなら申し分なし。
茅乃舎さんの点数見直します。

ちなみにランチ後、併設されている「茶舎(カフェ＆bar)」に立ち寄りました。
お洒落で落ち着いた雰囲気、そして極上の空間。
改めて完璧な施設(店舗)。
素晴らしいの一言です。

森と川に囲まれた大自然の中に綺麗に整えられた大きな「茅葺の母屋」にモダンな「茶舎」などを併設。

母屋前にはちょっとした「コンサート」もできるスペースがあったり、母屋の裏(個室側・山側)には手入れの行き届いた「枯山水」に小川に森の木々と、とにかく自然とその地形を上手く活かした建物で環境と雰囲気は120点満点…否、「200点満点」と言ったところ。

さて環境としては申し分ない訳ですが、残念ながら料理・味の評価は若干低めです。
誤解があるといけませんが素材を「最大限」生かした丁寧なコース料理が出てきます。

ただ多分ですが、料理に対するコンセプトが違うんだと思います。
茅乃舎さんがHPで謳っている「旬の食材を、食材の良さを引き出したお料理」「体が喜ぶお料理をコース形式で」は本当にその通りで素材を生かした優しい味なんですが、ただなんだろう、「食材の良さを生かす・体が喜ぶ」と言った部分が強すぎて「料理・味」としては少し落ちるのではないかという印象です。

「体が喜ぶ感」を少し弱めて「味」に重きを置くと雰囲気も相まってミシュランの一つや二つ星位すぐとれるような気もするんですが…それは「久原本家」さんの求める所ではないんでしょうね。

ちなみにこれまで100点のハンバーグに出会っていませんが、茅乃舎さんで出た子供用のハンバーグは肉の旨味がよく出ていて食感も独特でかなり美味でした(ハンバーグとしては今までで一番美味しかったかも…)。