全部刺身で食べれるよー : 金剛園

こちらは博多で一番との呼び声が高い焼肉の名店と聞き、初訪問。

博多の街中からは割りと離れた住宅街の近くにあります。お店の前には駐車場があって、店構えは奇麗で高級感があります。中に入りましても焼肉店としてももちろん、飲食店という括りで考えても奇麗にされていますし、気持ちの良い空間。

テーブル席の他、座敷のような小上がりのような席もあるようでした。焼きは炭火ですが、排煙がしっかりされているようで、店内も全く煙くありませんし、頂いているときも煙にはあまり気になりませんでした。

ビールとキムチ、サラダを頼みまして、お肉はと見ますと流石に上は6000円からのメニューが並びます。伊万里、鹿児島のもの、金剛園ブランド牛（A5-12)という表記もありました。

その日のお勧めメニューもあるようで、今回は牛タンセットというのがありましたので、それをお願いすることに。タン刺し、塩タンに加え、和牛タンテキが盛り合わせてありました。まずはタン刺しから。レモンをきゅっと搾って頂くと、肉の甘みがきちんと乗っています。いいお肉。タン塩もまず美味しい。しかしタンテキの方がしっかりした歯ごたえと、中からの肉の旨味がして旨い。これは単品で頼んで行くと、一人前ずつでも7000円になる計算でしたので、2000円弱で頂けたのは大変良かった。

つづいて北九州の焼肉の名店寿苑の必殺メニュー塩ミノはどうかと、敢えてこちらで頂きました。結果、歯ごたえや旨味など僅かに及ばないまでも、焼肉店としてはかなりのレベル。やはりホルモン系もしっかりされているようです。

これで安心といろいろ頼みました。まずかくまく塩。これは横隔膜ですね。ハラミ、サガリとも言いますけれど。これはかなり美味しかったです。もともと好きな部位というのを差し引いてもお勧めの一つ。次はラムイチボ。イチボとどう違うのですかと聞きますと、同じお尻周辺のお肉だと言うことですが、ラムイチボの方が太ももにかけてのお肉であり、脂身が少ないとのこと。脂耐性のない我々ですから、ではこっちとラムイチボを頂きました。これはこのお店に来て初めてモミダレがついたお肉でしたが、味付けはやや甘みがあるものの悪くはない。ただお肉の旨味はやや少なかったのが残念。つけだれもさっぱりした味で良いですね。

ここで牛レバーをサービスして頂きました。こちらも臭みなどはもちろんありませんし、良い品でした。ありがたいことです。

最後にどうしてもヒレを食べたくて、鹿児島4500円、伊万里6000円。うーんどうしようと悩みましたが、あの福山の横綱味助の味を超えるかどうかが知りたかったので、一番いいのはと聞きますと、ブランド牛（A5-12）だと。それは何処のものかというと、こちらもやはり伊万里とのことでした。しめて10000円とのことでしたが、これで勝負だとお願いしました（笑

結構なポーション来まして、もちろん塩胡椒で頂く訳ですが、結果から言いますとちょっと拍子抜け。もちろんヒレとしてのレベルは高いのですが、あの味助の、おそらく寝かせてあるからであろう旨味の乗った凄いヒレを口にした身としては、どうしてもそこに基準を置いてしまう。あのヒレを知らなかったなら、こんな思いをすることもなかろうにと悲しい業です。

〆として石焼ビビンバを頂きましたが、こちらも味付けのバランスが良くて、敢えて言いますと辛みがあまりなかったのはあれですけれど、美味しかった。またサラダもドレッシングがさっぱりしていて美味しく、思わずお代わりする程。こうしたメイン以外のメニューも美味しいのはとても嬉しいことです。

サービスはと言いますと、どの方も良く気がついておられたし、若い店員さんまで良くお肉のことを知っておられ、大変気持ちよく食事をすることができました。またこちらの店主の方はなみなみならぬお肉への愛情があるようで、時々テーブルを回ってお客さんに声をかけられておられました。我々にも「全部刺身で食べれるよー」と。これを聞いて鮮度は大変良いのだろうことは分かりましたが、ヒレに関しては刺身でたべなくてよいからもうちょっと寝かせてと思ったのも事実。

しかし博多、北九州の中では最も評価できる焼肉の名店ではないかと思われます。寿苑も良いけれど、メニューがないのはいいとしても、品数が少なく、頼んでもないことが多いと言う点で、こちらの方が間違いなく美味しいものが頂ける気が致しました。今度はいつ行こうかとまた考えているところ（笑