東京にあったら、絶対通うくらい美味い : 井本

久しぶりの九州出張。
となれば夕飯を何処で食べるかが何よりも肝心（笑）
博多ラーメンは散々食べてるし、フレンチ好きの私としては第1候補で以前からBMしていた『トアヒス』を考えましたが、調べるとなんとその日は定休日(T . T)
なら他のフレンチ？
しかし魚が美味い九州まで行って無理くりフレンチ食べなくてもいいのでは。
かと言って寿司はイマイチ好みでは無いし、博多の有名なお寿司屋さんなんか今更予約取れないだろうし、更に何処も東京と変わらないお値段。
と言うことで和食で検索。
全く土地勘も無くとりあえず食べログ上位から当たります（笑）
まずは『馳走なかむら』に電話するも既に予約日まで2週間を切っていた為満席で諦めます。
その次にヒットしたのがこちら『井本』さん。
ドキドキしながら電話すると、どうやら5時〜、7時半〜の2回転？のような説明でしたが、19時頃からをお願いすると快く受けていただきました。
食べログ読むとなんでも京都の割烹を経験されたご主人のお店との事。
詳しくは『タケマシュラン』さんの口コミを参照ください。
午後からの打ち合わせが終わり、コロナ感染防止を理由に会食の誘いから無事に逃げ切ります（笑）
場所は地下鉄薬院大通りと言う駅から徒歩で6分。
がしかしこの地下鉄、博多駅と何故か繋がってません(T . T)
そう理由は、何年か前の陥没事故で工事が遅延しているのです。
博多駅から歩くと40分であり天気良ければ歩いちゃいますが、この日は土砂降りなのでタクる事に。
それにしても、博多周辺は都心以上に混む。
結局、タクシーで20分弱かかりました。
薬院と呼ばれるこの辺は高級住宅街？
その辺らしき場所に着くと、それらしい雰囲気のお店？の前に。
しかし看板が無い。入口の外観を食べログで見るも微妙に違い、入るのに躊躇（笑）
勇気を振り絞って扉を開きます。

■店内の様子
店内はL型カウンター5＋2で、まるでお寿司屋さんのような大きな一枚板。
席の間隔はコロナ対策で間引いてるのか、かなり広い。
壁は茶色一色の塗り壁で統一され、正面の壁に生花のみの潔さ。
無音でキリリとした雰囲気です。
この日はまさかの20代と思われる若いカップル1組と30代？のカップル1組（後日Instagram見て、2回程訪問した事のある都内の某イタリアンシェフと判明）と、怪しいオヤジとモデルのような組み合わせのカップルとの相席で、全員カジュアル。
スーツ姿のハゲオヤジの私1人はど真ん中の被告人席に案内され、まるで六本木のバーにるような居心地の悪さです（笑）
この20代のお客さんがこの後いろいろやらかしてくれます（笑）
詳細はコメント欄で。

オペレーションはご主人とアシスタントの男性と女性。
体育会系のチャキチャキした印象で、パフォーマンスに走る事無く、サービストークもせず寡黙です。

■感想
大当たり！
京都の割烹出身のご主人の繊細かつストレートに舌に訴えかける美味しさの連打。
再訪確定！
と言いたいところですが、お店は博多(T . T)
東京にあったら絶対通うし、又博多に来たら絶対ここ再訪します！
私は本格的な京料理のお店に行った事無いのですが、山椒と白味噌を多用していて、兎に角山椒の扱いが流石と言うか、ひたすら私の琴線に触れました。
又、基本的に調理は裏でアシスタントのお兄さんがやってますが、目の前での盛り付けや包丁捌きや所作も素晴らしい。
他の3組は食べ終わると長居する事なく速攻で退散。
結局いつもの流れで私1人の居残り授業（笑）
お店って食べ終わってからも楽しみの１つだと思うのですが。
お料理の提供中は、ほとんど話さないご主人でしたが、課外授業では実にフランクで全く違った印象のご主人様であり、でいろいろ話せて楽しかった！
お値段はなかなか行きますが、支払い額を後悔しない満足感であり絶対又来る！と決心させる程でした。

■本日のコース22000円のコース内容は以下の通り
❶京都産筍、山椒
醤油をつけて炭火焼きした筍で、歯応えと山椒が刺さりました。

❷サヨリの棒寿司
とにかく紫蘇が絶妙。
パンチ力がある訳ではありませんが、トータル感でジワジワ来ます。
これは美味いと叫びたくなりました（笑）

❸腕
あいなめ、茗荷、山椒
お汁は、かなりの薄味であいなめの味を思い存分味わう感じで、これは繊細。

❹お造り
明石の鯛、淡路の紫ウニ
食べると我が鯛人生で最高の舌触り。
何と表現したらいいのか。ネットリと適度な歯応えと兎に角経験したことの無い感度。
そして鯛をスダチと塩で食べるとその味にぶっ飛びました（笑）

❺アワビ、ナマコの卵巣の塩漬け（生このこ）、青海苔、餅米
本日1番感動したメニュー。
何とも言えないトータル感で、咀嚼する毎に泣きそうになりました。
アワビの旨味、青海苔の香り、このこの塩気、もち米の酢飯感。
兎に角素晴らしい。

❻タケノコの木の芽和え
ご主人様が目の前でひたすらすり鉢で山椒をひたすらすります。そして白味噌を投入。
最後に熱々の筍。
山椒をひたすらすった効果か、経験したことの無い山椒の刺さり具合。
感動。

鯛の卵、裏漉しした鯛の白子、新生姜を効かした酢のジュレ
これも感動。新生姜のジュレが、素晴らしいカウンターでツボる。

❼そら豆とばちこのかき揚げ
かなりシンプルですが、これもジワる。
食感はちょっとしけたような感じですが、咀嚼する度に、そら豆の甘味とばちこの強烈な化学反応が口の中で起きる。
旨過ぎて、途中ヨダレを垂らしてしまった（笑）

❽春野菜と山菜のおひたし
タラの芽、ワラビ、ウルイ、フキ、ハマボウフ、菜の花
シンプルですが、しっかりとした出汁と山菜の味のハーモニー。
シャキシャキとした歯応えも最高。

❾ホワイトアスパラガス、伊勢海老、白味噌仕立て
ブリブリの伊勢海老と白味噌のパワフルメニュー。これは力技でねじ伏せられます。

➓牛ヒレ肉、花山椒

11.桜海老と新生姜の炊き込みご飯
あまりに美味いので、3杯頂きました。
赤出汁が欲しかった（笑）

12.蕨餅