ペルケノ（赤坂）福岡有数のイタリアンでジビエを楽しむ : 口福ヤマトモの食日記 : ペルケノー

●訪問回数多数

２0年来の付き合いのシェフの吉山さんから青首のいいのが入ったよという連絡をうけて訪問してきました。普段はアラカルト注文しかしないのですが（家族で食べるものがバラバラで）、たまたま同行者がコースで頼む人だったので、今回はおまかせでコース仕立てでやってもらいました

アミューズは、オリーブに詰め物をしてフリットにしたものからスタート
泡にいい摘みになります

三種類の生ハム
イベリコ、チンタセネーゼ、クラテッロ
いやーどれも質が高い
1985年　阪神タイガースの　バース、掛布、岡田のバックスクリーン三連発のような破壊力でした

鮑とバジルのポルペッティーニ（たこ焼き仕立て）キャビア添え
斬新な料理です。火入れした鮑の食感が素晴らしく　たこ焼きならぬ鮑焼きに（笑）

持田トマトとモッツアレラとトマトジュレのサラダ仕立て
爽やかでありながら、素材の滋味が押し寄せてくる　素晴らしいサラダです

鹿児島の新筍、水イカ、サクラエビのコンポジット
これはＨＲ級　新筍と水イカ、エビがそれぞれの持ち味を高らかに歌い上げながら、最高に調和しています。素晴らしいオペラのアリアのような芸術的な一皿

ハマグリとそら豆、菜の花のほうれん草を練り込んだタリアテッレ
春の香り、キド味満載の季節感あふれる一皿です
これも３Ｂヒットクラスの一皿

ブレス鶏とリコッタチーズのラビオリ
トリュフ添え
これはＨＲ級
味わいが円やかで、厚みもあり、上質なシャルドネなどが合いそう

最後の青首ガモ
カカオのソースで
少し癖のある青首ガモを上手にまとめています

デザートは苺とフロマージュブランとピスタチオアイス
食感が楽しく、複雑なデザートです

吉山さんの創作系料理も好きだな。また季節を変えて訪問したいと思います
ごちそうさまでした。

●訪問回数　多数
もう何回行ったことだろう？数がわからないくらい訪問
開店して20年になるらしいが、開店当初（正確には開店前からシェフとは交流あり）から行っていて、家が近いということもあり、今でも年に4-5回は訪問している、自分にとっては、ホームグラウンドのようなイタリア料理店だ。

　今回は、家族が受験で不在のため、一人での訪問。17時スタートでお願いした（時短故に）

グランドメニューは、あらかた手べ尽くしているので、季節のおすすめから前菜とパスタは選択

前菜は、筍と白アスパラと生ハムの料理

　筍やホワイトアスパラのほのかな苦味、きど味、土の香りが素晴らしい。
「これぞ春」という料理だ。生ハムのよいつなぎ役になっている。

パスタは浅利とポルチーニのスパゲットーニ
少し太い麺の太さがちょうどよく、ポルチーニとアサリの旨味を受け止める

メインは霧島の豚のグリル

　骨付きのまま大胆にグリルされている。
　大切に育てられたんだろう、綺麗な脂と肉の甘みと香りを見事に引き出す火入れも素晴らしい。

デザート
　チェリーの入ったアイスを注文

アラカルトで頼むと一皿のボリュームがしっかりあり、堪能できる
一人で3皿は多いかもしれない。

骨太のイタリア料理を堪能するには最高のお店で、これからも長く続いていってほしい。

●訪問回数多数

個人的にプライベートで、イタリア料理を食べに行きたいときは、「ドンナセルバティカ」さん、「デルチエーロ」さん、「ペルケノ」さん　この三軒です。

・デルチエーロさんは、本場さながらの味わいですので、子供たちからすると料理によっては、好き嫌いがあるようです　自分にとってはイタリアの風を感じる唯一無二の存在。
・ドンナセルバティカさんは、女性シェフが作っていることもあり、バランスがよく程よく都会的なイタリアンが食べられ、特に普段使いに大変重宝しております
・ペルケノさんは約20年前に開店され、開店当初から通っております。しっかりした味わいの一本筋の通った骨太イタリアンを堪能できる福岡でも数少ないお店です。

今回もアラカルトで訪問　夜の7時に訪問したのですが、9時から「半沢直樹」があるので、それまでに帰りたかったというのもありまして、前菜から3つ（1人前ずつ）　パスタ１（2人前）　メイン１（2人前）を選択することにして選びました。

本日のおすすめから　ポルチーニのフリット
一人前を大人3人でシェア　
ポルチーニが柔らかくジューシーで香りも素晴らしく、抜群でした。
聞けば、今日届いたものとのこと。
これは是非ものでしたね～

続いて次男のリクエストで生ハムの盛り合わせ
こちらでのおすすめの特別生産者のパルマのプロシュートとクラテッロ・ディ・ジベッロとハモンイベリコ　（これは一皿で一人前見当　三人でシェア）

向って左上が特別なパルマの生ハム　脂が溶け、甘味が素晴らしいです
手前のクラテッロは安定の旨さ　脂と肉の味わいのバランスが素晴らしい
最後に右奥のイベリコ　これは赤身の旨味の濃さが半端ない　噛めば噛むほど味が出ます

茄子と地だこのグラタン
トマトとタコの旨味　茄子の甘みがバランスよく　美味しくいただけました
一人前を3人でシェアでこの量！！

パスタはハマグリとポルチーニのスパゲットーニ
スパゲッティ（断面〇）系列の太麺です
これも素晴らしかった。ハマグリの旨味とポルチーニの旨味が複合的な効果となって昇天します
これは2人前を三人でシェアしてこの量

メインはチンタセネーゼのグリル

これは圧巻でした。
肉の旨味が濃い　豚とは思えない味わいの深さ
妻が「これって牛だったっけ？」と　ボケるくらい（笑）
2人前を三人でシェアでしたが、量がかなり多かったです。

相変わらず、骨太のイタリア料理を堪能させてもらいました。
シェフとは20年以上の付き合いですが、お互いの子供も大きくなり、昔話に花が咲きました。

●訪問回数10回以上

けやき通りにある福岡を代表するイタリア料理の名店である。改装後3回ほど来訪した。

手前側がトラットリアゾーンでアラカルト中心、奥はリストランテゾーンでコースのみの設定。

吉山シェフの作る料理は、素材の旨味を引き出すこととともに、ソースや付け合せの旨味を重ねていき、重層的（イタリアンではある意味珍しい）な皿に仕上げているものが多い。

そのため前菜、パスタと重厚なメニューを選んだ場合、食後感が重くなるため、支配人と相談してバランスのとれたメニューを選択するのが肝要である。

ガルガネッリの鳩のラグーソースは、食感が素晴らしかった。ソースは野趣あふれる味が出て旨い。

ブレス鶏と半熟卵のラビオロは、卵の火入れがもう少し浅いとよい。

メインは、イノシシのブドウとマスタードのソース。イノシシはウリボウらしくまた、血抜きも丁寧にしており繊細な味。ソースは少し濃いが素材が繊細な分、バランスは取れていた。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

ペルケノにて「白トリュフの会」を行った。

そもそも白トリュフの会をやろうと思ったきっかけは・・・
私と白トリュフとの出会いは、結婚２年目の夏休み、９月の終わりにパリのロブションで食べた衝撃的な一皿、「ラングスティーヌのスパゲティ添え白トリュフの香りを付けて」という皿に出会った時から始まる。当時黒トリュフはフレッシュなものも知っていたが、それに比べても、とてつもない高貴な香りがしたのを鮮烈に記憶している。

　その後、東京に出張に行く度にイタリアンに立ち寄っては、秋は白トリュフのメニューを探すという習慣となった。プリフィックススタイルの店でもコース７０００円で白トリュフのパスタ（タリアテッレに白トリュフを丸ごと一個削り入れる）を注文すると追加料金が＋７０００円くらいと大変高価なものである。しかし当時の香りを凌駕するものにはまだ出会っていない。今回、白トリュフの会を企画したのは、福岡ではあまり食べることのない白トリュフを知らしめたいという思いがあったのだが、企画した時点ではまさかこんなに不作となるとは思っていなかった。会をやるのかやらないのかギリギリまで迷ったがなんとか１０月末に仕入れ業者から入りそうという一報を聞き、開催を決定した。

　さて合わせるワインだが、黒トリュフにはメルロ（例えばＣｈ．ペトリウス）白トリュフにはネッビオーロの香りがマッチする（香りが似ているということだと思う）と言われている。ネッビオーロといえば代表的なものはバローロであろう。バローロは伝統的な作り方を守る派と新しい作り方をする革新派（所謂バローロボーイズ）とに分かれ、今回ワインを用意するにあたって、イタリアワイン通の長崎の石橋先生に助言を受けた。彼は、直接イタリアにワインを買い付けに行き多くの醸造家と知り合いになっている方だ。（アンティノーリには門前払いを食らったらしくアンティノーリは嫌いらしい）彼曰く「バローロボーイズでは、バリック臭が白トリュフの繊細な香りを邪魔するので伝統的な作り手の方がベターだろう」という助言であった。

　それからワイン探しを始めた。伝統的な醸造家の中で、アルドコンテルノ、ジャコモコンテルノ、ジャコーザ、ガヤ、チェレットなどをリストアップし検討した結果、インターネットでアルドコンテルノのグランブッシアとガイアのバルバレスコ単一畑（ガイアはバローロよりもバルバレスコの評価が高いため）を探し出し用意することになった。
かんじんの料理であるが、いままで東京などで食べた白トリュフ料理など問題にならぬ位素晴らしかった。前菜は、大雪山のカブのビアンコマンジャーレ（ブランマンジェ）、コンソメのジュレ、ウニを添えては、口の中でとろける食感、カブの優しい繊細な味が素晴らしい。カキのクレープ包みポロネギのソース、サンマと水ナスのサラダを挟んで、（サンマにはムルソーの厚みのある味の相性が良かった）フォンティーナチーズと烏骨鶏の卵の白トリュフ添えは、来た瞬間に魅惑的な香りが鼻をくすぐる。チーズとトリュフが香りの相乗効果を与えている。和牛の自家製生ハム仕立て、パルミジャーノのサラダ仕立ては、優しい牛の旨味がじんわり出てきて最高。普通の生ハムのように塩辛くない。パルミジャーノも旨味がある熟成タイプでよい。卵が入ったラビオロ、白トリュフの香り、具になった卵が白トリュフと混ざり合い得も言われぬおいしさ。タヤリンと白トリュフ。卵入りの手打ち麺と白トリュフをシンプルに絡めたものと思いきや、麺自体にも旨味があって、麺にスープかなんか絡めたのではないか？これが本日の最高得点料理９．５点。 キジと北海道白菜、ポルチーニのロースト、栗のカプチーノ仕立てのソースは、非常に複雑な料理ですでに満腹＆酔っぱらいだったこともあり評価する能力がなかったのが残念。シンプルなイベリコ豚の方がわかりやすかったか？
デザートのパリパリの紅玉のミルフィーユも大変おいしかった。

ワイン
白　ムルソー（ルロワ）１９９９
赤　アルドコンテルノ　バローロ　１９９４、ジャコモコンテルノ　バローロ　１９９４、ロッケディマンツォーニ　バローロ　１９９０
ガヤ　バルバレスコ　ソリティルデン　１９９３、アルドコンテルノ　バローロ　グランブッシア　１９９６
食後酒　グラハム　ビンテージポート　１９８８

グランブッシアは、数時間前にデキャンタしたにもかかわらず、まだ開いていなくて子供。アルドコンテルノの９４がジャスト飲み頃だった。ガヤは流石、この会でも一番人気だった。ルロワのムルソー（白）は予想以上に旨く、一同うなった。（これを５０００円で買ったのは正解だった。）
１９９０のロッケディマンツォーニと１９９４のアルドコンテルノはどちらが濃厚か、熟成が遅いかというのは興味があり、ほぼ同じくらいではないかという店のスタッフと私の予想だったのだが、熟成は９０の方が早く、また９０の方が軽かったのには驚いた。アルドコンテルノは流石に不作の９４年でもこんなに素晴らしいワインを作ってのける。私の個人的な感想では、ワインの味を決める要素は、「ビンテージ（年）」、「畑（銘柄）」、「作り手」とあるが、一番重要なのは「作り手」であると常々思っているのだが、今回も身をもって感じることとなった。（よってブルゴーニュワインを銘柄だけ書いて、作り手を明記しないレストランは詐欺みたいなものだろう）それにしてもアルドコンテルノのグランブッシア９６はあと三本持っているのだが、１０年後１５年後が楽しみである。（美人の娘を持つ親の心境である）。