肉時々魚介 : 博多 肉道楽

　久しぶりにお肉が食べたくなったので彼女と二人で行くことに。国道２０２号線沿いの歩道から小道に入りまっすぐ行くと「博多肉道楽」の堂々たる看板が目に入ってきました。ビルの３階にあるので肉にありつく前に軽い運動を強いられます。
　店に入ると出迎えてくれたのはpepperくん。しかし暗がりの店内で赤く目を光らせるペッパー君にはちょっとビビりました。こっちをじっと見てきたので何かしゃべるのかと思いましたが無言。いらっしゃいませとか気の利いたこと言わないのかなと思いつつ、思わぬところで文明の利器を感じました。そして店員さんに案内されて席につきます。
　一人３０００円の黒毛和牛肉祭りコースを予約してきました。今回はアルコールはなしでお冷。肉だけ楽しみます。
　席について５分か１０分くらいで黒毛和牛のタタキサラダが登場。第一印象は「肉４枚かよ。」でしたが肉と野菜がちゃんと絡み合ってたのでよし。トマトもアクセント。「たたき」っていう料理名でしたが、ローストビーフと何が違うのか解明されなかったのは心残りです。解明しようともしてませんが。
　サラダを食べ終わるや否や本日の前菜２種盛りのお出ましです。皿に目を向けるとそこにいたのは得体のしれない肉（怪しくはありません）とまさかのサーモン。マリネかな。なるほど。肉ばかりで客を飽きさせない作戦か！拍子をつかれましたが最後まで肉で通してほしかったなあと心の片隅で声がしました。しかし味は普通にgood。
　そしてお次は黒毛和牛とチーズのライスコロッケ。どーんと二つ揚げ玉が皿に陣取っており、存在感がありました。中を覗くとそこには肉とチーズとライスが。外はカリッとしていて中はドリアのような感じです。肉の存在感が大きいわけではなく、口に入れてしまえばおいしいドリアを食べているような感覚でした。ちょうどそのころpepperくんはというと、なにやら理解不能な言葉を発していました。
　そしていよいよ豪華お肉の三種盛り！これがメイン。牛（黒毛和牛）、豚（糸島豚）、鳥（博多一番どり）という三大肉が一つのステージで夢の共演を果たしているような料理です。味付けは５種類、フランス産のなんとか塩、コショウ、柚子胡椒、ワサビ、しょうゆです。自分の好きな味でお肉を楽しむことができます。私が一番好きなのはやはりフランス産のなんとか塩です。粒が普通の塩より大きく、肉の味を引き出してくれます。つけすぎには注意してください。一方の彼女は私はワサビ好きなんだと豪語してからわさびをたっぷりと肉に乗せて口へ運びましたが数秒後にはむせてました。もったいない。わさびだけはさすがにきつそうだったので私はわさび醤油でいただきました。どれも肉肉しく、肉本来の味を楽しむことができました。個人的なランキングを付けるとするなら、1位：鳥、２位：牛、３位：豚　です。
　最後のシメは黒毛和牛の贅沢ボロネーゼをいただきました。他の選択肢として、博多一番ドリとキノコの和風パスタ、エビのグラタン（？）もありました。
ボロネーゼなのでひき肉状の黒毛和牛が練りこまれているらしく、なんとも贅沢な気がしました。しかし私の味覚では、さすが黒毛和牛だ！とはなりませんでした。感想として、おいしいボロネーゼをいただきました、と言っておきます。
　写真を撮り忘れたのですが、デザートに出てきたのは抹茶のガトーショコラです。ガトー抹茶というべきかもしれません。思ったよりも抹茶の味が濃く、香りが鼻から突き抜けていきました。抹茶好きなのでこれには満足です。
　食べ終わったので会計。テーブルでの会計だったのですが、お金を置くトレーが、お金ちょうだいと言わんばかりに差し出した両手の形をしたトレーだったので笑ってしまいました。なかなかおしゃれな雰囲気の店内でしたが最後にユーモアを感じました。
　いろんな形でお肉を楽しめたので良かったです。肉好きの方はぜひ行ってみてはどうでしょうか。次来店することがあればアラカルトで食べてみたいです。しかしpepperくんは一番の謎でした。批判ではありませんが、特に客をもてなすわけでもなく、理解不能な言動をとっていましたから。肉にはコショウという意図で導入したのでしょうか。それならば納得です。