博多で食べる最高の江戸前寿司 : 鮨 さかい

博多に出かけた際に
何度かTELを入れるのですが
なかなかタイミングが合わず入れなかったお店

今回、やっと予約が取れたので
初訪問してきました

カウンターが12席ほどのお店
お店の方の気持ちの良い声が響き渡り雰囲気も良い

メニューはおまかせのみ
内容の詳細は分からないので
出てくる料理に合わせて日本酒をお願いすることに

最初に出てきた日本酒は
お店用に度数を下げて特別に作ってもらっているらしく
非常に飲みやすいお酒に仕上がっていて
飲み始めのお酒にちょうど良い飲み口です

そしてまずはお酒のあてが始まります

白海老
ねっとりとした感じと、上に添えられたわさびとが
ちょうど良い酒のつまみとなっています

煮蛸
非常にやらかく煮て
ゆずの香りが蛸の旨さを引き立てています

加能ガニ
身をほぐし
加納ガニのメス(セコガニ)の内子や外子をほぐし
ジュレで仕上げた一品
この内子が良い感じに旨味が出ていて
お酒が美味しくいただけます

いくら
時期的に、そろそろ最後になるであるいくら
筋子をほぐしたての新鮮ないくら
これも、ほんのり柚子をきかせています
そして、下にはご飯が少量
いくらのお寿司っぽい感じにもなっていて
お酒を飲んでいる胃に、少し優しい感じも良い

たいらぎ貝
包丁を入れる方向に工夫をされ
しっかりとした味と歯ごたえのあるたいらぎ貝
上手に甘味をだし、美味しい一品に仕上がっています

北海道根室産のタラの白子
柚子の効いたダシでいただく白子
どこか玉子豆腐の様なと言うと怒られそうですが
後味かなにかに、ほんのり感じてしまうのが不思議
これも、とっても美味しくいただけました

地元福岡のとらふぐ
島根産の鮟肝を使ったソースでいただくのですが
まずは、このソースを絡めるようにしっかりと混ぜるところから始まります
このソースが濃厚で非常に美味しい
ソースを残すのがもったいないと思ったら
ちゃんと考えておられる様で
ワカメをくださり、それで最後までソースをいただけるようになっているところも良い

対馬の戻りガツオ
皮目に塩を振り、わらで塩たたきにしてあります
わらで炙った香りが鰹の旨味を引き立てていて旨い

北海道余市の鮟肝
濃厚な鮟肝の旨味がきいていて
お酒のつまみにちょうど良い

自家製からすみ
片面のみ軽く炙ってあり
お酒がすすむ一品です

とらふぐの白子
ほんのり入った火で
トロっとして美味しい白子
濃厚な旨味が出ていて
これも酒がすすんでしまいます

萩の甘鯛
味噌漬けで出されますが
脂ののった美味しい甘鯛に
ちょうど良い塩梅の味噌がきいていることで
美味しい味噌漬けに仕上がっていて
酒のあてシリーズの最後にちょうど良い一品です

そして、ここからが寿司のスタート

真鯛
まずは酢飯
やはり江戸前寿司
赤酢の効いた美味しい酢飯
鯛の旨味・甘味が良い感じの〆具合
酢飯とのバランスもちょうど良い

ブリの漬け
血合いを除いて臭みをなくしてあり
ブリにしっかりとした甘みがある
正直、美味しいブリの漬けは初めて食べました

天草のコハダ
これも、さすが江戸前寿司といった感じ
1日かけて〆たコハダは
光物として最高の一品です

そしてここからマグロづくし
まずは、大間の本マグロ中トロの漬け
大間の本マグロの中トロを漬けにして食べるなんて
とても贅沢な一品
そのまま食べても美味しいはずなのに
漬けにすることで、さらに旨味が出ています
大トロも良いですが
中トロの脂ののり具合のバランスは
マグロの旨味がわかってちょうど良いですね

そして次は、近海物
三宅島でとれた、400kgオーバーの中トロの漬け
近海物で400kgオーバーとは珍しい一品
脂ののり具合も中トロとは言っても大トロのようなマグロ
先程の大間の本マグロとは違い
脂ののり具合という意味では、少しバランスが悪いですが
逆に脂がしっかりとのっているので
本マグロの脂の味を楽しむことが出来ます

そして、マグロ尽くしの最後は
先程の400kgオーバーの大トロ
これは、脂ののりが半端なく
大将の包丁も、しっかりと薄目のスライスとすることで
大トロの脂っこさを
なるべく感じさせないように工夫されています
が、それでも、しっかりとのりまくった脂
こういうマグロを食べてみる機会はなかなかないので
とてもいい経験が出来ました

さわらの漬け
鰆を3日寝かしてあります
脂がのっていて、旨味がしっかりと引き出された鰆を漬けにすることで
鰆の甘味というか旨味というか
口の中で広がってくる感じが素晴らしい
ねかした鰆の寿司と言えば思い出すのが
岡山の寿司の名店「すし処 ひさ田」ですが
また違った旨味を演出されていて良いですね

増毛町のボタン海老
握る前にみんなの分のボタン海老を撮らせていただきました
ボタン海老の甘味がとろけるようで濃厚な味が口の中に広がります
海老の寿司って嫌いではないけど、特に好きって程では無い方なのですが
このボタン海老は、とっても美味しい
これなら、自分からオーダーしたくなる美味しさです

九十九里浜の煮ハマグリ
煮ハマグリも江戸前寿司には欠かせない一品
こういうところは、さすが丁寧な仕事がされてると感じるところ
味付けや煮加減もちょうど良い美味しさです

根室のキタムラサキウニ
とろけるような美味しさで
濃厚な味の北ムラサキウニ
直接手にいただき、そのまま口へ
新鮮で美味しい雲丹の旨味が口いっぱいに広がります

アオサの味噌汁
しっかりと取られた出汁の旨味
適度な温度管理で出された味噌汁は
味噌の風味と出汁とのバランスがなかなかです
ただ、少し濃い目の味付け
個人的には、もう少しだけ控えめの方が好きかもしれません
あくまで個人的な好みであって
濃すぎる味で不味いわけではなく、美味しいお味噌汁です

アナゴ
ふんわりとしたとろけるようなアナゴ
しっかりした身のアナゴも良いですが
やはり寿司の時は、ふんわり仕上げたアナゴの方が美味しい
口の中でシャリと一緒にとろけていくアナゴは
旨いの一言でしか表現できないくらい大好きです

中落ち
巻物で最後に出てきたのが中落ち
マグロ尽くしの一日は
最後の巻物もマグロできました
この中落も、しっかりと脂ののった旨味のあるマグロ
ここで終わりなのが寂しくなり
まだまだ食べ続けていたいと思わされます

玉
ふんわり甘く焼き上げた玉子焼き
最後を締めるのにちょうど良い味加減です

今回は
400kgオーバーのマグロが入ったこともあってか
マグロ中心のメニュー構成

マグロの味の違いを楽しみつつ
それ以外の寿司にも、たくさんの工夫があり
ネタやシャリの温度調節も素晴らしく
計算しつくされた美味しいお寿司がいただけました

そして、美味しい寿司もさることながら
こちらの大将の接客が素晴らしい
初めて行った客に対しても
最高のおもてなしをしてくださる
居心地が悪い思いなどすることもなく
とっても楽しい時間が過ごせました

間違いなく、博多で最高レベルの寿司屋の一つです
予約さえ取れるなら、絶対にオススメだと思います
最初にしっかり、美味しいあてと共にお酒をいただき
後半は美味しいお寿司を楽しむスタイルは
私の好きな岡山の「鮨　縁」とも近いので
余計、好きになってしまったのかもしれませんね
また、博多に来る時に予約さえ取れれば、再訪します