博多美人ときはる : きはるの胡麻鯖や

きはるの胡麻鯖や

(【旧店名】きはる)
居酒屋百名店2022選出店

食べログ 居酒屋 百名店 2022 選出店

この口コミは、コッキンポンコさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

3.8

¥8,000~¥9,9991人
  • 料理・味3.8
  • サービス3.4
  • 雰囲気3.8
  • CP4.2
  • 酒・ドリンク4.2
2019/09訪問1回目

3.8

  • 料理・味3.8
  • サービス3.4
  • 雰囲気3.8
  • CP4.2
  • 酒・ドリンク4.2
¥8,000~¥9,9991人

博多美人ときはる

以前、ミス博多すっぽん娘として登場した女の子と一緒に
件のきはるに行ってみる。
タダ酒を飲めるということですっぽん娘は喰らいついてきた。
0次会で角打ちでビールを1杯飲んでこの店に臨む。

このきはるは人気店でなかなか予約が取れないことでも有名なお店。
なかでもサバ料理に定評があり、博多っ子たちの胃袋を満たしているんだとか。
たしかにサバを刺身で食べるなんて考えたこともなかった。

僕自身20歳の頃、食べたしめ鯖でアレルギー反応を起こしてしまい、
ドッチボールのような顔になってからしばらく食べなかったが、
福岡担当になった10年前をきっかけにゴマサバを食べるようになった。
鯖の刺身がこんなに美味しいなんて僕は思いもしなかった頃の話だ。
ちなみに〇國ホテルのフレンチでサバが出てから妻は食べなくなったが。

前日、ヘロヘロ酒をしていた僕は昼間は精彩を欠いていたが、
0次会で飲んだビールが旨くてすっかりスイッチが入ってしまった(笑)

「ポンコさん、バリスイッチが入ってるじゃないですか」
「バリ?」
「とてもっていう意味の博多弁ですよ」
「なんだ、僕と一緒にバリ島でも行ってくれるのかと思ってたけど…」
「天国にいちばん近い島ですか?」
「なんなら今でもいいけど?」
「いや、きはるに失礼です」

あっさりとすっぽん娘に撃沈された僕はいそいそときはるに入っていく。
カウンターに通された僕たちは最初から焼酎をもらう。

「焼酎はロックで」
「ポンコさん攻めますね」
「それにチェイサー、頼むとね」
「それ楽しそうですねぇ」
「このチェイサーの水とロックグラスのなかの濃度が一緒になったくらいがヤメ時ったい」


お通しも「茶碗蒸し」「もずく酢」「サラダ」とお腹を刺激するものばかり。
これだけでも料理が素晴らしいことが分かる。
もうお腹も空いているので一気に頼む。
サバコロ・サバ刺身盛り合わせ・蒸し野菜・鶏の塩焼き、あとはもう一回頼むことにしよう。
ワインもおいしそうだ。

僕の昔の話を訊きたがる博多美女。
営業一年生の頃の話をする。臆して何もできなかった一年生時代。
僕はどちらかというと文学青年を気取った似非文学戯作者だった。
そういう小難しい話をちょくちょくして女の子をだまくら化すような卑劣漢だった(笑)
だけど、営業で断られるという経験をこの時までしたことがなかったので
人生経験において本当のハードルが僕の目の前に立ちふさがったのだ。
その頃の会社は販促費などのお金も使えずに知恵を絞って考えていくしかなかった.

本当にいろんなことをやったな。
色んな人に出会い、世の中の厳しさと温かさを知った。
なかでも温かさを知ったこの件は僕の中でもベスト1位に入る。
今日はそんな話をしよう(笑)

当時、日本一の乗降者数を誇る、新宿の担当だった僕は
まだ30代の前半で活きのいい小僧だった。
しょっちゅう同業他社とけんかしていて、その界隈では絶対的な優位を誇っていた。

その頃の話だ。

別に自慢をするわけではないが、ポンコ君がやりたいというなら
ここの場所を君の裁量で任せてもいいと一番店の一等地を無償で提供してくれた
そういう度量のある人がいたのである。
その担当者はIさんといい、ヤクザみたいな外見で本当にヤクザと喧嘩していて
新宿の街ではちょっとした夜の有名人(?)だった。
僕らの業界ではIさんが仲良くしている若手営業は僕だけだったようだ。
Iさんは本当にいろいろな企画や相談に乗ってくれた。

その人に取り入るのに僕を通して何かしてもらおうとする人が
よくコンタクトをとってきたっけ。
僕にはそんな力はないと断り続けていた。
本当にIさんとはよく飲みに行ったし、ガラガラ声で歌う北島三郎は天下一品だった!
(特にサブちゃんの「祭り」は怖かったなぁ…パンチパーマだったし 笑)

そんなIさんの定年が差し掛かっていたところに新入社員のKさんが入ってきた。
Kさんはすごくまじめで仕事ができる、しかもマメな人だったので上司や部下に慕われ、
後々その会社では出世することになるのだが、それはまた後のお話し。。
そのKさんに僕の会社の商品を担当させたのだ。僕が色々提案してKさんが臆しているときに、
Iさんがガラガラ声で
「お前がいいと思うものをやってみろ、ポンコのところは質がいいんだから」
と言ったのはうれしかったな。
それでその商品はそのお店でベストを出し、売れに売れた。
その後、Kさんと二人三脚で色んなことをやってみたな。

それから一年くらい後にそのIさんから呼び出しを食らった。
なんだろう?何かやらかしたかな?そんなことをデロデロと考えていたが、
新宿のスナックみたいなところで待ち合わせていたら、
「おう、ポンコきたか」と言われて右手人差し指でちょいちょいと呼ばれ、
「君にな、相談があるんだ」という。
「何ですか?藪から棒に」というと「実はな、Kのことだよ」と。
「Kさんと何かあったんですか?」
「いや、そうじゃねえんだよ」
「では、なにか?」
「実はな…
  あいつのことを見てやってほしいんだ、俺は老い先みじけえからさ
「なに言ってるんすか(笑)」
「そんな格好悪いことできねえよ」
「そんなこと仰らずにですね…」
「いや、あいつ可愛いんだよ、俺の若けえ頃みたいでよ、
  爺が何言ってやがんだよなぁ、ポンコ(笑)」
「なら、アンタがいやあ、いいんだ!」と僕は泣いてしまった。
「アンタがそんなに可愛いって思うなら、なおさらですよ!」
「まあ、そういうなよ、俺も感情的になっちまうじゃねえか」とIさんも泣いた。
その夜のことは覚えている。かなり痛飲したな。

そのことを10年後くらいにKさんに話した。
Kさんはその後、瞬く間に出世して北千住の店舗を見てから渋谷の店長に抜擢された。

Kさんその話をすると席を外したまま、しばらくトイレから出てこなかった。
かなり経ってから泣きはらした目で現れて、
「ポンコさん、その話はもう禁止ですよ(笑)」と言われた。

「僕だってやっと、胸のつかえがとれたんですよ、
         これはいつか話さないといけないなって」

「そう、今年もう完全に嘱託社員からも足を洗ってお辞めになるんです」
「そんなことを考えておられたなんて、それだけで胸いっぱいです」


話し終えた僕の顔をまじまじと見つめながら、すっぽん娘が言い放った一言は
「あー、ポンコさん泣いてるぅ」である(笑)
「そりゃ泣くっちゅうねん! こんな話、ババアと君にしかしてないぞ」
泣いて何が悪いものか。

いつまでもサバの刺身をそのままにして置くことはない。
炙りサバの刺身は漬け醤油に脂が溶け出てくる。やっぱりサバは絶品だ。
ごまサバも濃厚な味ながら酒で流れていくと鼻腔にあふれるサバの薫り。
これだけでいいな。

蒸し野菜も出てくる。居酒屋では、なかなかでてくるものではないアテだな。
チンするわけではなくきちんとセイロで蒸したものだ。
すっぽん娘がハフハフと言いながらマヨネーズを付けて食している。

それと地鶏の塩焼きも酒のアテとして旨い!
ムチムチの鶏ではなく、すごく筋肉質な鶏でコリコリと味わいが凄い。
これは酒が進んでしまう。

それにサバのコロッケはポテト生地のなかに
サバの焼いた身がたっぷりと入っていてこれがまた酒の進む逸品である。
サバの脂がポテト生地に出ていて薫りもおいしい。

「ポンコさん、その涙酒は替えましょうや?」
「え? ワインが飲みたいということ?」
「その通り!」
「くわぁ、やられたね(笑)」

ビオワインを頼んでみる。これが滅法美味くってよかったな。
何というか美味い出汁のように深く濃く鼻腔に抜ける感じ。
こういうのを何というのだろう? 僕はワインは全く分からないからどなたかご教授を!(笑)
このワインはサバコロがよく合う。

それと「枝豆のチーズ寄せ」なる料理もワインに凄く合って美味しかった。
これはヒットだな。
とにかく飲んで飲んで飲みまくる。

明日はこのすっぽん娘と遠出なのである。

ポンコ。


  • きはるの胡麻鯖や - お通し

    お通し

  • きはるの胡麻鯖や - サバ刺身 3種

    サバ刺身 3種

  • きはるの胡麻鯖や - 蒸し野菜

    蒸し野菜

  • きはるの胡麻鯖や - 枝豆チーズ寄せ

    枝豆チーズ寄せ

  • きはるの胡麻鯖や - 地鶏の塩焼き

    地鶏の塩焼き

  • きはるの胡麻鯖や - サバコロッケ

    サバコロッケ

  • きはるの胡麻鯖や - 美味しいワインだった

    美味しいワインだった

  • きはるの胡麻鯖や -
  • きはるの胡麻鯖や - セロリ

    セロリ

  • {"count_target":".js-result-Review-107632682 .js-count","target":".js-like-button-Review-107632682","content_type":"Review","content_id":107632682,"voted_flag":null,"count":116,"user_status":"","blocked":false}

口コミが参考になったらフォローしよう

コッキンポンコ

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。問題のある口コミを連絡する

コッキンポンコさんの他のお店の口コミ

コッキンポンコさんの口コミ一覧(453件)を見る

この店舗の関係者の方へ

ユーザーから投稿された口コミに対して、お店側からお礼や情報追加などの返信を行ってみませんか?

「みんなで作るグルメサイト」という性質上、店舗情報の正確性は保証されませんので、必ず事前にご確認の上ご利用ください。 詳しくはこちら

店舗基本情報

店名
きはるの胡麻鯖や(【旧店名】きはる)
受賞・選出歴
居酒屋 百名店 2022 選出店

食べログ 居酒屋 百名店 2022 選出店

居酒屋 百名店 2021 選出店

食べログ 居酒屋 百名店 2021 選出店

ジャンル 居酒屋、海鮮
予約・
お問い合わせ

092-752-3312

予約可否

予約可

一ヶ月前から予約が取れるようですが 是非予約していくのが無難 予約なしの時には午後7時半以降から電話で確認 空いていれば 予約受けてくれます

住所

福岡県福岡市中央区春吉3-21-28 2F

交通手段

西鉄天神大牟田線・天神南駅より 徒歩5分
春吉大通り角からすぐ

天神南駅から355m

営業時間
  • 月・火・水・木・金・土

    • 17:30 - 22:30

      L.O. 22:00

    • 定休日

営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

予算

¥4,000~¥4,999

予算(口コミ集計)
¥5,000~¥5,999

利用金額分布を見る

支払い方法

カード不可

電子マネー不可

サービス料・
チャージ

セット料金として500円(税別) 付け出し付き

席・設備

席数

28席

個室

貸切

禁煙・喫煙

全席禁煙

店舗外に灰皿設置

駐車場

空間・設備

カウンター席あり、座敷あり

メニュー

ドリンク

日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、日本酒にこだわる、焼酎にこだわる

料理

魚料理にこだわる

特徴・関連情報

利用シーン

知人・友人と

こんな時によく使われます。

ロケーション

隠れ家レストラン

お店のPR

鮮度を極めた逸品! 今が旬の五島サバを心ゆくまで味わおう

オープン早々に「サバ料理=きはる」が定着。今や県外からの客が半数を占めるほど、全国的にも知名度の高い人気店になった。人気の秘密は、その鮮度にある。契約漁師が長崎県の五島列島周辺で釣り上げたサバを、間髪入れずに仕入れ、その日のうちに提供。切り身になってもなお、ピクピク動くサバを見ていると、「新鮮」にもレベルがあることに気づかされる。そのサバが最も大きく、脂が乗る時期が冬。「焼きサバチャーハン」...

初投稿者

ちびもみちびもみ(8)

最近の編集者

編集履歴を詳しく見る

ブログに店舗情報を貼る

食べログの会員になるとレストラン情報を編集する事ができます!この機会に是非ご登録ください!

従来の問い合わせフォームから問い合わせる レストラン情報編集のガイドライン

この店舗の関係者の方へ

食べログ店舗会員(無料)になると、自分のお店の情報を編集することができます。

店舗会員(無料)になって、お客様に直接メッセージを伝えてみませんか? 詳しくはこちら

周辺のお店ランキング

天神×居酒屋のランキング(点数の高いお店)です。

  • 1 きはる - 料理写真:

    きはる (居酒屋、海鮮)

    3.75

  • 2 たんか - 料理写真:看板商品 『牛サガリ焼』 です!!

    たんか 清川本店 (牛タン、居酒屋、焼肉)

    3.73

  • 3 きはるの胡麻鯖や - 料理写真:

    きはるの胡麻鯖や (居酒屋、海鮮)

    3.73

  • 4 三原豆腐店 - 料理写真:豆腐生チョコ(抹茶)

    三原豆腐店 (豆腐料理、居酒屋、スイーツ)

    3.72

  • 5 九〇萬 - 料理写真:

    九〇萬 (居酒屋、日本酒バー)

    3.72

食べログ限定企画

店舗運営者の方へ