つるのこのこは本店だけ【注目:追い山笠当日！店内計測】◆石村萬盛堂 本店 : 石村萬盛堂 本店

福岡県福岡市博多区須崎町2-1、石村萬盛堂 本店。
1905年(明治38年)12月25日創業。百年菓子を製造販売する福岡の老舗。
看板菓子は「銘菓 鶴乃子」や日本三大菓子のひとつ「鶏卵素麺」など。
2021年(令和3年)7月30日に本店リニューアルオープン。
地下鉄中洲川端駅直結ホテルオークラ福岡の正面に位置する。
営業時間10:00～19:00。定休、毎月第3水曜日。
(HP) https://www.ishimura.co.jp/

母がマシュマロを好きでして。
よく買っており気付くと、マシュマロ=石村萬盛堂の「銘菓 鶴乃子」のイメージ。
今も折に触れ購入しているのは、まぁるい卵の形のパッケージ。
箱に鶴の描かれた、博多で100年以上愛され続ける銘菓 鶴の子。
ふわしゅわの卵白の生地の中に風味のよい黄味あん。
2個入り350円(税込)から販売されていますが、個数の多いものは紙箱になります。
この紙箱の上部の丸みは機械では出せないので人の手で、と何処かで聞いた記憶。

より拘りのマシュマロが食べたい時は「献上鶴乃子(けんじょうつるのこ)」を。
皇室・宮家に献上されているもので、熟練の菓子職人が昔ながらの味と製法に拘り作られるのだとか。
調湿に向く木枠の型にひとつひとつ生地を流し込み作られる、いわゆる手作り。
不純物の少ない純度高い砂糖を生地にも餡にも使用。
ほんの少し大ぶりで、ほろっとした餡の食感は、通常の鶴乃子との違い。
手亡豆と卵黄で作った黄味あんは、手作りならではのこだわりの製法。
3個入り730円(税込)から販売、5個入りから贈答向きの箱入り。
直近は自宅用で3個入りを買い、写真は家での撮影です。

個人的に思い入れのある石村萬盛堂。
長く利用しているので、良い写真をと思い天気の良い日に本店の撮影をしていました。
が、本店解体！
結構ショックでして(いちいちレトロな建物が無くなることに反応してしまう)。
リニューアルオープンを、道路向かいのホテルオークラ福岡から見て知ってましたが、
以前の印象を抱いたまま、遠巻きに見ていました。
腰を上げて立ち寄るきっかけになったのは、マイレビさんのレビュー。
何ですか、その「つるのこのこ」！食べてみたい！(ﾟ∀ﾟ)=3
食すべく、リニューアル店舗を訪問。
ホテルオークラ福岡側から、横断歩道を渡った正面。
庶民に愛された、即興禅画の天才「仙厓義梵(せんがいぎぼん)」の絵の大きな暖簾。
表の木の看板は、従前から利用されていたもののようです。
想定外だった、開放的でオープンな店内。
石村萬盛堂の店内にも、仙厓義梵の"へたうま画"のモチーフがちらほら。
商品がずらり。歴史を説明する表記も、ディスプレイされていました。
「つるのこのこ」は、販売コーナーとは別になった空間に。
椅子などが置いてあり、イートイン可となっていました。
時間が少々かかる旨を伺い、注文と支払を済ませ待ちます。

◆つるのこのこ 750円(税込)
本店限定、うまれたて。30分以内に食べるよう表記あり。
マシュマロをつくって100年、石村萬盛堂 本気の一品。

博多煎茶450円(税込)、博多冷茶380円(税込)。
それぞれ、セットにできます。
冷茶のセット 980円(税込)を。
専任の職人さんでしょうか、製作ブースで一人黙々と作っておられます。
家庭には無いサイズのミキサーなどが見えてます。
受け取っていた紙の番号を呼ばれ、窓口に取りに。
セルフサービスでのイートイン。返却口は同じ場所ではなく、そばに。
カップやスプーンは紙製や木製。SDGsですね。
カップの上に球体のマシュマロがのっかっている、つるのこのこ。
儚げに見え、そっと扱うのですが思いのほか靱性があり、ぷるぷる揺れます。
恐くて思いっきりは無理ですが、横ゆれ平気です。
スプーンも刺さりづらく、跳ね返される感触。
生マシュマロの食感は、しゅわしゅわとして甘い。
カップの表面は、同じく生マシュマロ。
中には、バニラビーンズたっぷりのバニラアイス。
カスタードソースも感じられます。
底にも生マシュマロ。
んー！面白い！食べるべき、石村萬盛堂の本気！！
きりりと冷えた、八女の煎茶。光安青霞園茶舗オリジナルブレンドをいただいて。
暑い日でした。
本店の一角でのひと時、満足、満足。
癖になる面白さ、誰かに伝えたくなる。
その後もまた友達と再訪して、同じく"つるのこのこ"をいただきました(^^

店員さんと話をする時間がありました。
ポスターに山笠。
ああ、今年は3年ぶりの舁き山笠(やま)ですねぇ。
オイッサ、オイッサ、の掛け声が響く様が容易に蘇ります。
石村萬盛堂 本店で、追い山笠の計8つ全流の計測を行うのだとか。
新しい建物になって今年が初。
見上げると計測場がありました。

[追い山笠ならし] 7月12日、午後3時59分
[集団山笠見せ] 7月13日、午後3時30分
[追い山笠] 7月15日、午前4時59分

今日は、追い山当日ですね！
情報、写真で貼っておきます。

その他で、直近購入したもの。
◆笹餅 (4個入) 720円(税込)
笹の香りさわやかな冷やしておいしい夏の涼菓。
もっちりつるりとしたなめらかな口あたり。
よもぎは、粒あん。白は、こしあん。
冷やしてもやわらかい。

もう一つ、一度は食べておきたい銘菓。
◆鶏卵素麺(けいらんそうめん) 1本入 1750円(税込)
日本三大銘菓と言われる、長崎の「長生殿」新潟長岡の「越の雪」福岡の「鶏卵素麺」。
その「鶏卵素麺」は、石村萬盛堂で購入出来ます。
17世紀安土桃山時代の頃、遠くポルトガルから鎖国下の長崎へもたらされた鶏卵素麺。
その後、福岡へ伝搬し黒田藩の御用菓子となりました。
明治期になると福岡の菓子屋ではどこでも作られる一般的なものへ。
石村萬盛堂は、1905年の創業当初から作られ歴史ある鶏卵素麺を現在まで育みました。
素材は、卵黄と糖蜜だけ。全て手作り。
煮沸させた糖蜜の中に鶏卵を細く流し入れ、素麺のように仕上げられます。
そのまま、好きなサイズにカットし食べます。
長いので、パスタのようにクルクルと巻いての盛り付けも良いですよね。
写真は自宅でカットしたものです。短かすぎたかな…
お箸でいただきます。しっとりとした口当たり。卵の風味。
コアントローリキュールをかけていただくと、大人のおやつ。

鶏卵素麺に卵黄だけを使うことから、残る卵白を何か菓子と出来ないかと生まれたのが、鶴乃子。
鶴乃子から生まれたのがマシュマロデー。これがホワイトデーへと繋がって行きます。
石村萬盛堂は、ホワイトデーを考案した福岡の企業。

改装前の本店写真。お蔵入りに出来ません…
最後に貼ります。
過去から通われる常連客の方々と、石村萬盛堂の皆さんが懐かしいと思ってくだされば(^^