隠れ家でいただく魚介類であふれるパエリア : ポルポ

　今夜の食事は予約済みです。飛び込み訪問を基本とする食いしん坊も狙いのメニューが前日までの予約が必要となれば、自分のちっぽけな主義主張などあっさり覆します。今日の目標ができましたので、夕食までに体を動かして腹をすかせようと庭木の剪定と草抜きに精を出します。

【おふたり様編】
　昼間の作業による腰痛と筋肉痛に耐えながら目標のお店まで歩きます。
　
　今回は二人での訪問のため、奥の座敷に案内されます。こちらの座敷は掘りごたつなので腰痛に苦しむ食いしん坊には助かる装備です。

　とりあえずの生ビール（中：500円）は当然として、久しぶりにスパークリングワインが飲みたいと言うカミさん用に注文したスパークリングワイン（390円）で乾杯し、炭酸で腹ペコの胃袋を刺激させます。

　こちらのメニューは居酒屋編とバル編に分かれます。今回は予約済みの「魚貝たっぷりパエリア」（2人前：2,200円）に合わせて、バル編メニューで臨みます。

　まずは仕上がりの早い「海老のアヒージョ」（630円）を注文して乾杯後の酒の肴としていただきます。プリプリ食感の海老はニンニク風味が強く、酒の肴として十分な働き具合となりました。

　パエリア完成までの中継ぎとして「タンシチュー」（850円）を注文しました。タンの風味が楽しめる熱々のシチューですが、二人でいただくには量が少ないのが想定外でした。

　タンシチューの完食に合わせうようにパエリアが運ばれてきます。私の経験上パエリアの通常具材は、海老・イカ・鶏肉・アサリ・ムール貝といったところですが、こちらのパエリアはこれらの具材に加えて白身魚にタコが投入されています。

　多くの具材を炊き上げるため、米にも風味が浸みこみます。具材があふれるくらいのっかっていますので、具材に集中して米に立ち向かわないと熱々のパエリア鍋で米が焦げ付くため、魚介類と米に立ち向かう配分を調整して米の焦げ付きを抑えます。

　甲殻類大好き人間の食いしん坊の目は大きな海老に釘付けです。パエリアの海老は殻付なので熱さと闘いながら殻を剥きますが、こちらの海老は殻に切れ目を入れてもらっているので、スムーズに殻剥きができるのには助かります。

　パエリアの量が多いと想定していたので、魅力的な品が多いおすすめメニューを封印して注文する品を絞って正解でした。ほろ酔いの満腹で帰路につきました。

　こちらのお店は松山市民病院の向かい側にあり、繁華街から外れるため立地条件としては不利な状況かもしれませんが、逆に隠れ家的なお店として事あるごとに再訪しそうです。
　

【おひとり様編】
　仕事で打ちひしがれたのんべえは、しょぼくれて自宅に帰る道中でお店の明かりを見逃しません。お店の前に出された「ちょい飲みメニュー」の「ジョッキスパークリングワイン」に惹かれて現実逃避に走ります。

　こちらのお店は居酒屋バルと銘打つだけあって、ちょい飲みメニューも和洋折衷何でもござれ状態です。酒が飲めれば肴は何にでも即応するのんべえにとって、気分によって和洋どちらでもいただける変幻自在な体制は助かります。

　おひとり様なのでカウンター席に通され、お目当てのお酒がいただける「ムッシュセット」（1,000円）を注文すると、早速、ジョッキが運ばれてきます。目測による容量は「中」と推定されるジョッキに、のんべえの心は躍ります。（氷が入っているためお酒の容量は見た目ほどではないのはご愛嬌です。）

　ちょい飲み系メニューのため提供にかかる時間は短いです。付き出しの三種盛りはそれぞれ異なる味で腹ペコのんべえの胃袋を刺激します。
　
　飲み屋で提供されるじゃこ天は厚みがなくて食感もいまひとつですが、こちらのじゃこ天は厚みもあり、しっかりとふわふわ食感を楽しめます。

　手作りつくねは肉団子状態で提供です。肉の甘味だけでなくコリコリ食感を味わえます。

　生ハムはハムの肉塊を薄くそぎ取って提供されます。薄塩味のハムを噛みしめながらワインをいただくと、ジョッキは既に空になってしまい、想定外のグラスワインおかわりをしてしまいました。

　今まで赤ちょうちんの居酒屋でビールやホッピーでほろ酔いになっていたのんべえですが、ワインのちょい飲みができるお店を通勤ルートに確保できましたので、現実逃避したい時に利用させてもらいます。