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枝豆豆腐とサービスのビール
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刺盛り
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酢なめろう(お預け状態)
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岩の井にごり酒
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カツオたたき
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酢なめろう(食べ頃
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煮物
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焼物
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えんがわ
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なかむら
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おから
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18年物梅酒
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キンチャクガニの吸い物
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締めのまご茶漬けセット
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カツオのまご茶漬け
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入口
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外観
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最明寺の獅子頭・象鼻
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月の砂漠像
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朝市目当てで勝浦を宿泊地にしたのですが、夜の一軒目は電車で一駅移動して御宿に来ました。
こちらは太田和彦さんの日本百名居酒屋で見てから行きたいと考えていたお店です。
電車の時間の関係で御宿駅に着いたのは開店の1時間前。
月の砂漠像を見てからお店に行っても30分くらいで着いてしまいますから御宿駅横にある観光案内所で短時間で見れる観光スポットを聞きます。
すると最明寺の彫刻を勧められました。
お寺を巡るのも嫌いじゃないんですよね。
最明寺の獅子頭・象鼻の彫刻は200年以上前のもののようですが、象の彫刻というのは珍しいように思います。
その後、海側に出て月の砂漠像を見に行きますがこの日はかなりの強風。
海には出ずにお店に向かいます。
こちらのお店は普通の住宅街の中にあります。
このメインの通りがくねくねと上る感じは長崎の高台の住宅地に似てますね。
(勾配は全然違いますが)
お店に着いたのは17:20頃。
「こんなところに?」と驚くお店です。
暖簾は出てませんが、本日営業するのか気になって中を除くとご主人が小上がりに腰掛けて寛いでました。
「本日営業されますか?」と聞くと「いいよ、入って」とのこと。
まだ開店時間ではないですが入れていただけました。
本来は営業するか連絡を入れてもらった方がいいとのこと。
というのも時化で漁船が出ないとネタも仕入れられないのでお店を開けないこともあるそうです。
この日は強風だけでなく海も荒れて船も出ていなかったようなのですが運良く開いてました。
カウンターに座りまずは軽く世間話から入ります。
後ろには小上がりがあり奥に大人しそうなワンコが居ますね。
いつもに比べるとあんまりいい魚ないとのことでしたが全く問題無しです。
こちらはメニューは無くおまかせなので早速スタートしていただきます。
最初に苦手なものがあるか聞いてきますが私は何でもOKです。
まずはじめじめした中を歩いて来て汗かいたのでビールからいただきます。
生をお願いしたら一杯分にも満たず終了してしまいましたが、その最後の生ビールはサービスしていただきました。
まずは枝豆の豆腐から。
枝豆がしっかり前に出る豆腐で濃密な口当たりです。
その後に出てきた刺し盛りは豪華。
ダルマ(メバチマグロの子)、イサキ、ヒラメ、シタキリ、そしてマトウダイです。
イサキは旬で確かに勝浦や御宿の魚屋さんではどこも一番手前に出てましたね。
そしてこのシタキリはアオヤギの身(足?)の部分でこの食べ方は初めてでしたが、この部分だけだと貝とは思えない食感ですね。
そしてこの中で特筆すべきはマトウダイ。
これぞ地魚でしょう。
私も駿河湾でたまに釣りあげますが、かなり頭でっかちな魚です。
日本ではほとんど市場に出ないですが、地中海では高級食材のようですね。
前に刺身で食べたことありますが釣ったその日の午後に刺身にしたので結構固かったんですよね。
ご主人は刺身の一番美味しいタイミングを熟知されていて、釣りたては身が硬くて美味しくないとのこと。
確かにこの刺し盛りは全てが最高の状態だったと思います。
この美味しい刺身に合わせるお酒をいただこうと言われるがままに冷蔵庫を見ますが悩みますね。
とりあえず地酒をいただきたいので岩の井にしようとすると岩の井のにごり酒があるというのでいただきました。
これは発泡タイプのにごり酒で甘くなくさっぱりしています。
刺身の後には今回いただきたかった酢なめろうが出てきましたがまだだめだよとお預けがあります。
いい塩梅に酢に浸ける間にカツオのタタキが出てきます。
これは野菜とからめてさっぱりといただきますがこの時期のカツオは旬でいいですね。
そしてお預けが解除されて酢なめろうもいただきます。
この日はイサキが入っているとのこと。
酢に浸かったなめろうは初めてですが、最初の口当たりはさっぱりで徐々に魚の旨味が出てきますのでこれは夏にはぴったりです。
大将の話ではこの酢なめろうはしばらくやってなかったそうです。
お客さんの強い要望で復活したとのことですが、これは確かに切望しますよね。
全てが酒の肴でお酒も進みます。
お酒がなくなったので次の地酒をお願いすると岩の井の総の舞(ふさのまい)を勧められました。
こちらはキリっとした日本酒です。
この後に出てきた、焼き物の魚(何かは失念しました)や煮物のイカのいかわたが美味しくてお酒も進みます。
小鉢で出たえんがわの食感は最高ですね。
最初から気になっていたんですが、ずっと大将は女将さんのことを「かっか」と呼んでいるので、このあたりの方言なのかなと思っていたら「閣下」だったんですね。
こちらのお店に置いてあった本の太田さんの記事を読んでわかりました。
そして気になるといえばやけになかむら(芋焼酎)の瓶があるのも。
ということでロックでいただきました。
本当はこれを最後のお酒にするつもりが、おからがやけに美味しくてすぐに飲みほしてしまいました。
そこで最後に「これはぜひ飲んでおいてというお酒をお願いします」と言うと18年物の梅酒があるとのこと。
これがかなりガツンと来る梅酒で最後に結構酔いましたね。
料理も終盤になりまずは汁物。
このあたりではポピュラーらしいキンチャクガニの味噌汁です。
九州ではワタリガニでやりますが、殻ごとすりおろして濾すものですね。
これはフワフワのミソがたまらないです。
そして最後はごはんもの。
カツオのまご茶漬けです。
しょうがが効いててさっぱりと締められました。
呑んでいる途中に勝浦のどこに泊まるのかと聞かれ話すと太田さんが泊まったホテルと同じとのこと。
場所わかるからと何と宿まで送っていただけることに。
終盤に入って来た二人のご常連さんにも「いいんですか?」と聞くと「いつものことだよ」とのこと。
一応帰りは電車のつもりでしたが、駅まで街灯ってどうなってんのかなとは気になっていたんですよね。
ということで甘えることにしました。
お勘定すると5,600円。
お酒をこんなに呑んで美味しい魚介料理を楽しんでこの値段なら満足です。
この日はネタがいいのが無いと言われましたが全然そんなことなかったです。
そして大将に勝浦のホテルまで送っていただきました。
ありがとうございました。
大将や女将さんとの話も楽しく良いお店でした。
房総半島に行ったらぜひ再訪したい酒場です。
今度はちゃんと電話入れてから行くことにしますね。
それも時化てない日に。
ごちそうさまでした。