真面目な手打ち蕎麦はやっぱり旨い。 : はちふく

ひさしぶりのはちふく。

先日柏田中の喜楽寿司に行ったときに思い出しました。赤信号で止まったときに見つけた喜楽へは信号を左折しますが、右折してしばらく走ると右側にはちふくがあります。

ここも道がすっかり変わってました。まったく面影がありません。おかげで、はちふく様入口と書かれた恐らくは道路工事中に工事会社によって作られたと思う看板が目印になってます。

店を見たとたん思い出しました。この店はいい思い出しかありません。旨い蕎麦と天ぷら、心のこもった接客。

人間ドック対策で急に蕎麦を食べ始めて、ここが４軒目。目的からしてどの店でもせいろだけを食べてきました。天ぷら、食べたいのですがカロリーだけが問題なので。しかし、はちふくに来たら天ぷらを食べないと意味がない、と思うほどおいしいんです。

店には一番乗りで入店。ご主人とご挨拶。奥様も中から出てきました。

『天ざる、おねがいします。』

もし天ざるに海苔を乗せるようなら海苔は不要です、と最初からリクエストしておきます。ざる、は海苔アリ、せいろ、は海苔なしの店が多いので。この店は、海苔なしでもざると言うそうで、修業先がそうだったからとか。

しばし待って。打ち場も綺麗に掃除されてました。手打ちと店名につけていて、手打ちらしからぬ切りむらゼロの蕎麦の店があります。打ち場には蕎麦粉が器に入っていて、いかにもここで打ってます、のような演出臭に感じます。

さ、配膳されました。やはり天ぷらがうまそうですね。夏は自家で栽培した野菜を使っているそうです。

海老２本、ピーマン、なす、えのき、かぼちゃ、甘唐辛子などたっぷり。薄ころもでうまい。ちゃんと天ぷら用のつゆと塩と大根おろしがついてます。

そして、そば。短めの蕎麦で、切れ端も多いですが、いかにも真面目に打った手打ち蕎麦と言った感じでうまいです。切れ端を少なくしてもっと蕎麦らしく長く打つには、もう少し外の割合を増やせば可能ですが、そう言うことにはこだわらない考えなんでしょう。大賛成です。正直な手打ちそばが魅力です。

つゆは辛めでいい感じ。辛味大根がついてきます。蕎麦職人として神経が行き届いてますね。

小鉢がついていて、これも自家のモロヘイヤでした。旨かった。

お楽しみの蕎麦湯は調整湯。たっぷり残ったつゆと、使わなかったネギで蕎麦湯を楽しみます。

定食がメインのそば屋という見方も出来ますが、正直な蕎麦を楽しむには絶好の店だと思ってます。

住所は柏市ですが、柏市のイメージではない田舎に来てます。一番近い駅は柏たなか駅（ＴＸ）でしょうか。そもそも駅自体がカントリーサイドですからね。

時間があるとときどき地元サーフィンをします。車を流しながら、この道行ったら何かいいものないかなって。ウェブサーフィンのドライブ版。そんなときに出くわしたお店です。出番が回ってきて、この日の参上となりました。

店の前には十分なスペースの駐車場。開店時間直後で入店です。先客１組、後客４組。こういう場所なら座敷もあるよね、って思いますでしょ。だいじょうぶ、あります。お店のキャパはどのくらいでしょうか。そうですね、ざっと見た感じ２５席くらいかなと思いましたがデーターでは２０席ですね。ゆったりとした感じなんでそう見えたのかもしれません。

テーブル席に座ってメニューの勉強。店の入口には本日のおすすめがあって、中ではおろしそば浅草（９５０円）というのがおいしそうですね。グランドメニューでは、ざるそばが６５０円、鴨ざるそば（１３００円）、天ざるそば（１３００円）など。その他、居酒屋メニューもありますし、ご飯ものもありますね。土地柄蕎麦だけというわけにはいかないと思います。

天ざるそばの説明を見ると、えび２本、野菜７品と書いてあります。なんかすごそうですね。これにしてみようかな。

『ざるそばに、海苔が乗ってますか？』

一応確認すると、のっていない、ということでしたのでそのままオーダー。のっている、ということなら、はずしてください、のリプライを用意しておりました。

席を立ってお店の中をうろつきます。どうやらおかあちゃんの趣味なのか頼まれてなのか、店内には手芸品がたくさん飾ってありますね。正札がついてますので、売り物のようです。野菜も売ってました。いろんな種類の野菜が詰め合わせセットになっています。そんなんでキルタイムしていると、天ざるそば、やってきました。

これはすごい。

天ぷらの量とそばの量がとても１３００円とは思えないです。天ぷらはきれいに盛り付けされてます。和食の経験があるような盛り付けですね。えのきを扇形に揚げて高さに使う。野菜天も皿にべったり置くのではなく高さを出して清涼感を出す。のちほどゆっくりいただくことにして、先ずはそばから。

気持ち太い蕎麦はよくみると甘皮の切片がところどころに見えてます。手繰り寄せていただきます。へ～え、でした。かなりコシのはいった噛む系の蕎麦。十分に冷やされていて、食べていて非常に心地いいです。蕎麦としての風味もまずまず。量もたっぷりの噛む系ですから、ゆっくり楽しめます。

つゆはチョー濃厚と言うわけではありませんが、なかなかよくできてますね。江戸前の濃厚なつゆに比べることはないな、と思っちゃいます。これはこれでよし、と。蕎麦につけてずんずんいただきました。こういうお店、ありがたいですね。

天ぷらはかなりの技術を持っていると感じました。さっくさくで旨し。カウンターに座って、江戸前の食材を用意してもらって。う～ん、５０００円コースもいいなあ、あれば。ここに来たら、蕎麦＋天ぷらがよろしいかと思います。