都内にある天ぷら屋さんレベルの確かな技。この道５０年以上の大将が揚げる軽～い天ぷらに舌鼓を打つ。 : 味覚

（２０１４年１１月　再訪）

柏でマイレビュアーさんと呑みがあって、〆に先日行っておいしかった天ぷらを食べようと。

ふたりとも（今考えると）すごい食欲です。言い方を変えれば、飢えているような・・・。

電話をすると２席あると言うのでてくてく歩いて行ってきました。この日は土曜日でしたので、さすがに店は満席。座敷にもお客さんが溢れていて、昼の顔とは全く違いますね。最初は、〆に天丼という話から始まりましたが、いざお店についてみるとやっぱり一通り食べたい、と意見が一致し。

コースでかき揚げが入って来るのは１種類だけ。

梅（活車海老、穴子、きす、ぎんなん、あすぱら、しいたけ、かき揚げ）（４０００円）

カンパイをしたあと、再び情報交換の続きをしているとコースの最初の皿が到着。

車海老の頭にぎんなんに穴子の骨。つまみには最適な小品です。熱々がいいですね。骨せんばいも旨し。

カウンターに座ったので、大将の奮闘ぶりも目の前で。

アスパラときす。しいたけ。あなご、と旨い旨いと言っていたら、もうご飯です。

白いご飯にするか天丼にするかと訊かれます。もちろんふたりとも天丼で。

なんでかき揚げが一番旨いんだろ、なんて二人でにこにこしながらいただきました。

〆の天ぷらコースも悪くないですね。

（カロリーを考えなければ）。


（２０１４年９月　初稿）

天ぷらモードだったこの日、酷暑の中京橋まで行こうと思ってました。

でも、家を出た途端熱せられたフライパンの上にいるような猛暑で、都内遠征は断念。家に戻ってどうしようかと考えているうちにぱっと脳内電球に火が灯り。そうだ、柏に味覚があるじゃん。

今まで行こうと思っていながらどうも縁がなく、デビューが遅れていました。ちょうどいい機会ですので、車で行ってきました。

店の前に大きなコインパーキングがありましたので、そこに車を置いて入店。大将に迎えられてカウンター席の中央に座ります。品書きを見て、梅定食（３８００円）をお願いしました。大将はすぐに準備に入ります。

お客さんが居ませんでしたので、世間話をしながら店内を見回すと、カウンター席の突き当りに仕入れた食材の札がかかっています。おお、すごいですね。並の寿司店よりも種類が多いような。大間の天然生まぐろから北海道の生うにやぼたん海老など、ここは夜に来て呑む店だなとすぐ分かります。

『大将、あの岩手産の石がき貝ですね。ジブン、ついこの前寿司屋さんで食べましたがおいしい貝ですね。』

『たまたま市場で大きなのを見つけたんですよ。ほら、水槽に入っているでしょ。』

ええええええ。もう、びっくりの３乗です。でっかい。人のこぶしよりも大きい。寿司店で食べた大きさの何倍もあります。大きすぎて売れないのを引き取ってきたそうです。でしょうね、これほど大きいと。水槽の写真を撮っていいかとお訊きすると、いや、今出しますから。その方がよく写るでしょう。

どうぞ、写真をご覧ください。天ぷらを食べる前から大興奮だったワタクシ。大きさが分かるようにって、はまぐりを横に並べてくれました。このはまぐりも大粒ですから、いかに大きいかって。二人で来ていたら絶対に食べたでしょうね。

さて（笑）。

最初は、海老の頭、ぎんなん、穴子の骨で１皿。旨いもの尽くしです。油切れが良くて軽い。

そして、天草産天然活車海老が２本。頭もおいしかったけど、ご本尊もすばらしい揚げです。この道５０年以上と言う大将。これなら東京に行かなくて正解です。おいしさが同じでその上安い、と思いました。

話を続けながらどんどん揚げてくれます。そのうちお客さんがどんどん入って来て、賑やかになりました。定食は１１００円から、ドンブリは１０００円からありますから近くに在ったら絶対に通いますね。

次は、きすとアスパラ。アスパラはほくほくで旨し。きすは軽い、と言うことなしのクオリティ。ご飯はかき揚げの時にお願いします。しいたけ、穴子と続きます。ここまでで、かき揚げを残して一通りになります。

次はかき揚げですと言われ、ご飯セットをリクエスト。これまた旨そうなかき揚げが目の前に置かれます。これはご飯の上に直接乗せていただきましょう。

『お客さん、かき揚げ丼で食べるんですか？それなら、タレをかけてあげますよ。天ぷらのつゆは辛め、ドンブリのタレは甘目なんです。ちょっとお、かき揚げ丼のタレをかけてくれる～。』

奥に向かって頼んでくださいます。これがもうめちゃめちゃ旨くて。定食の最後は、天丼ですか、天茶ですか、天ばらですか、と訊かれる京橋の店とこれで同じストーリーになりまったくもって余は満足じゃああのハッピーエンドで締めくくりました。未訪の人、行くべし（笑）。