移転してますます発展　とものもと : とものもと

東中山に店を構えていた頃からもう数十回は訪れていた　「とものもと」さんですが、コロナの騒動もあり移転後はなかなか来訪できずにおりました。

そんな中、緊急事態宣言も解除されまして、友人と、移転後初めて来訪いたしました。

東葉高速鉄道　東海神駅そば　そう、零一弐三さんの店舗に「とものもと」さんが入ることになったと聞いて、非常に驚いたのが懐かしいです。

「とものもと」さんが行列店になる前からの変遷を見てきた者から言わせてもらえば、今までいろいろなことがございました。

店主のご病気による長期休店の時は、ニ度と食べられないかと思いました。ご回復ご結婚により、今まで以上に情熱のこもった一杯に感動いたしました。そして、スタッフも増え、雑誌のランキングで一位を取り、行列は伸び、東海神へと移転して、自家製麺となり席数テーブルも増えて、益々発展の只中にあるわけでございます。感慨深いです。このコロナ禍で、お持ち帰りも試みているようです。どんどん進化しております。

さてと、11：00のオープンですがポールを目指して10：25ころ到着。１分後に後続客が接続。ギリギリセーフ。35分前、65分前に並び始めるのがコツです…。

看板の青いビビットなトレードカラーは昔から。平仮名の「とものもと」の文字が可愛らしい。

待つこと30分。行列は20名ほどに膨れ上がりました。暖簾が高く掲げられ、いよいよオープン。友人は、すでに何度か訪れていて、私だけ数ヶ月ぶりの来訪となりました。

店内入ると右側にお馴染み小さな券売機が。待合スペースもありまして、左手には製麺室が。奥左手に厨房とカウンター、右手にテーブル席です。

今はコロナの影響もあり、団体ごとに席間を開けたり、マスク着用、アルコール消毒、ドア開放、テーブル席は席数を減らしたりと、しっかりと対応がなされておりました。私たちもそれに応えようとばかりに、普段もそうですが、無駄な話はなるべくせずにラーメンを待ちます。

店主のイッチーさんが、自家製麺をモミモミと揉み込んで縮れ麺の最後の仕上げ。弾力で戻ってしまうので、直前に揉み込まねばなりません。一揉み一揉みに愛情が感じられるような、そんな真摯な作業です。

醤油らーめん(800円)は、どう進化したのか楽しみです。友人は限定の冷やし中華を頼んでおります…。

さて、いよいよ久しぶりのご対面です。赤い可愛らしい丼は、有田焼の特注品！美しいビジュアルは変わらないなあ。濃い琥珀色の美しいスープに自家製縮れもっちり麺が。ニ種類のレアチャーシューに、メンマ に半玉、小松菜に、海苔、そして正方形に切られた長ネギが浮かびます。

まずは感動の一口目。鶏の旨味と醤油のコクと酸味が広がります。シンプルながら奥深く洗練されて素晴らしい。

煮干しや昆布やホンビノスをきかせてきた過去のスープもありましたが、現在は、丸鶏主体の引き算スープでしょうか？詳細を聞きませんでしたが、都度都度、進化しているのですが、満足度はいつでも高いのです。どの味もドストライクとまでいかない時もあるのですが、店の進化を客として間近に感じられて、嬉しいのです。

続いて店主の念願であった自家製麺を一口！おお！もちもちの弾力があり喉越しも良く、スープの持ち上げも抜群、そして旨味も強く色も綺麗。なんと文句のつけようのない麺。中太縮れの中加水でしょうか。私は中細低加水麺が一番の好みですが、この麺なら私も大好き！どんどんと進む。

トッピングのロースと肩ロース二種のレアチャーシューも、バーナーであぶられて香りが独特で脂の旨味が強く非常に美味です。半玉がデフォで付くのもありがたいんです。小松菜が箸休めに。メンマに節系の出汁が染み込んでいるのがわかります。

いやあ、これは素晴らしい進化を遂げております。バランスが素晴らしく、一つ一つの要素が合わさった完成度は最高級です。まだまだ終わりではないと思いますが…。今の作品は少し白河ラーメンに似た雰囲気があるかもしれません。

非常に満足でした。この先もどんな未来を見せてくれるのか楽しみですし、変わるたびにその変化を確かめにきたいと思います。

今のこの、「とものもと」さんの人気の大きな要因は、味やオペレーションはもちろんですが、イッチーさんをはじめ奥さんやスタッフさんのお人柄の影響も大きいと思います。優しく誠実で誰からも愛されるお人柄が、ますます人を呼び繁盛して行く様を見ておりますゆえ、納得の現在です…。

並んででも食べたい一杯があり、会いたい人がいるのです。ご馳走様でした！また来ます。