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グールマンさんの他のお店の口コミ
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店名 |
De Peerdestal
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ジャンル | ヨーロッパ料理 |
予約・ お問い合わせ |
(+32) 32319503 |
予約可否 |
予約可 |
住所 |
ベルギーWijngaardstraat 8 2000 Antwerpen |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
¥4,000~¥4,999 ¥2,000~¥2,999 |
予算(口コミ集計) |
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支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) |
個室 |
無 |
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駐車場 |
無 |
空間・設備 | オシャレな空間 |
ドリンク | ワインにこだわる、カクテルにこだわる |
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料理 | 英語メニューあり |
利用シーン |
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ホームページ | |
備考 |
開店からは20年以上経過している。 |
初投稿者 |
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日本人には「フランダースの犬」で有名なベルギーのアントワープ(アントウェルペン)。
世界史的には、古くからの世界有数の貿易港としてダイアモンドやカカオの中継地となって、ベルギーをダイアモンド加工やチョコレートで有名にした街だった。
私は2012年に大口の取引先ができてから毎年(2015年はテロ対策のため自粛)訪れている。
アントワープという街はとても面白い。
世界遺産にも登録されている荘厳なアントワープ駅に着くと、駅の目の前にはいきなり場違いな大きな観覧車、その向こうにはちゃっかり欧州最大ともいわれるチャイナタウンが整備されつつある。
「フランダースの犬」に出てくる聖母大聖堂の前にあったネロとパトラッシュの小さな日本語の石碑は一昨年に撤去され、昨年にはおよそ漫画には程遠い顔かたちのネロとパトラッシュのセンスのないオブジェと中国語の大きな石碑ができていた。
この街における力関係なのかある種とてもわかりやすい。
実は「フランダースの犬」の物語をほとんど知らない地元の人達は、このオブジェをどんな思いで見ているのだろう?
街を歩いていると、お菓子屋さんやチョコレート屋、ケーキ屋などに「手(掌)」の形をしたお菓子が売られている。
元々アントワープの由来(アントウェルペン=手を投げる)にちなんだものらしいが、ちょっと不気味である。
また、夕方になると、駅近くにある世界最大のダイアモンド取引所での仕事を終えたユダヤ系と思われるバイヤーたちが駅周辺を闊歩している。
彼らは皆、昔のギャング映画にでも出てきそうな黒いスーツに身を固め、ものすごい顎ひげを蓄え、黒い山高帽をかぶっている。
大袈裟じゃなく、全員同じ格好をした何百人もの黒い髭モジャの山高帽のバイヤーが通りを埋め尽くす光景は、まるで世界遺産級の衝撃的な風景だ。
この黒尽くめの人波を見るだけのためにアントワープに行く価値があるのではないかとさえ思う。
元々、禁欲的なオランダに嫌気がさしてアントワープのある南フランドル地方が中心となってベルギーとして独立したという経緯から、人々は港町ゆえ気性は荒くわがままだがとても陽気で、食べ物や飲み物は美味しい所が多い。
そんなアントワープに、古くから馬寄酒場(酒場が併設された馬を預ける場所)だったという「Quinten Matsijs(クイントン・マセイス)」というカフェレストランがある。
私が初めてアントワープを訪れた時に取引先に連れてきてもらった店だ。
ここには日本人のマダムがいて、いつでも白米が食べられる。
ただ彼女には日本人客との独特な距離感があるようで、私のドイツ事務所の日本人担当者はどうも合わないようだ。
でも私は、ここには日本人に人気のカレーライスやドライカレーの他、私の好きなギリシャ料理の「ムサカ」やハンガリーの「グーラッシュスープ」があるので、空き時間などに立ち寄って、最新のアントワープ事情を仕入れている。
そこのご主人から教えていただいたのがここ「De Peerdestal (デ・ペールデスタル)」。
ここは、馬肉のステーキが有名なレストラン。
店内はさほど広くないながらも、2階席があったり、吹き抜けにはアンティークなシャンデリアがあったりしてとても雰囲気はよい。
店内には所かまわず馬のオブジェが飾られている。
でもそれだけではなく、牛肉の熟成肉や魚介料理にも定評がある。
私達がコースを予約した時も、メニューに載っていない「ウナギのバジル煮込み」や「チコリ(アンディーブ)のグラタン」といった伝統的なベルギー料理や「クロケット(コロッケ)」などのオランダ料理がふんだんに盛り込まれていた。
店員の中には片言の日本語を話す人もいて、聞けば、日本人ツアーの昼食場所として時々利用されているとのことだ。
食べたいもの(お酒を含めて)を何でも作ってくれる。
とても愛すべきレストランだ。
ちなみに「De Peerdestal 」とは直訳すると「厩(うまや)から」との事。
だから馬のオブジェや馬肉料理があって、古くから馬寄酒場だった「Quinten Matsijs」のご主人が紹介してくれたのかと妙に納得したのだった。