八甲田の秘湯に3連泊　その3　猿倉温泉は超モダンで美味しい宿！！ : 猿倉温泉

昨年は蔦温泉旅館、奥入瀬渓流ホテル、酸ヶ湯温泉旅館に泊まったが、JRバスみずうみ号で往き来しているうちに、途中の谷地温泉、猿倉温泉というキーワードが。
調べてみると前者は日本3秘湯、後者は日本秘湯を守る会の宿でなかなか食事も温泉も素晴らしいらしいということがわかった。

紅葉狩りもかねて3月に予約してやってきました。だって部屋数が少ないもん。
あまりにも早い予約だったので1週間前に宿から確認の電話が。
やはり７ヶ月前の予約だと忘れて来ない人いるかもね。

当日は八甲田ロープウェイに乗る計画だったけど、天気はいいけど強風で運休。
先週は3日しか動かなかったという難関みたいです。
仕方なく前泊の谷地温泉の送迎車で酸ヶ湯まで送ってもらい、裏山に登ったり八甲田ホテルでお茶したり時間をつぶしてから、JRバスみずうみ号で猿倉温泉へ。
他のバス客から「へ～こんな所で降りるんだ～」という目で見られます。
そう、ここは予約サイトにもなく、直メか電話予約だけなんで知名度低いんでしょうか。

バス停からの取り付け道路が谷地温泉より長く500m以上あり7分かかりました。
宿の前はあまり紅葉もなく殺風景で山小屋風の地味な建物です。
でも中に入ってビックリ、綺麗に改装され高級旅館かと思うほど。
新館2階の「夏」という部屋に案内されましたが、館内は床暖房で暖かくどこかの高級リゾートホテルのスイートかと思えるほど広くて綺麗。ベッドも３つあります。
早い予約だったのでアップグレードしてもらえたのかな。
26Vテレビにウォッシュレット付きトイレも完備です。冷蔵庫はありませんでした。
ただ欠点もありauの電話回線のみokでネットはNG、wifi無しと完全にネット難民になります。無理やりやるなら昔のトーンモデムとパソコンを持ち込んでau携帯経由APに繋げば9.6kの低速で何とかなるのでしょうが、秘湯に来てそこまでやるか、、って感じです。若い人は「電話インターネット」って知らないでしょうね。公衆電話にパソコンつないでメールで業務報告したものです。これで対戦ゲームやったら1発撃つうちに1000発撃ち込まれて100%負けます。

さてこちらは、オーナーが4回変わった谷地温泉とは異なり、4代目のご主人と5代目の息子さんとで運営されています。八甲田の温泉では唯一の冬季休業で5月～10月のみの営業。更に、蔦温泉、谷地温泉、酸ヶ湯温泉には無い露天風呂があるのも魅力です。
日帰り入浴は土日祝のみなので、平日は貸切状態で24時間入り放題でした。
青森県では唯一の「日本秘湯を守る会」の宿です。

さて食事はきめ細やかな創作和食とのこと、期待が高まります。
17時～20時の間の好きな時間にとのことなので、18時半で予約しました。

食事処は1階の食堂です。間隔を開けてテーブルが5卓、奥に増設したと思われる部屋がありそちらに2卓あり、その一番奥の席に案内されました。
風呂上りでノドが乾いていたので、生ビールと田酒の冷やを注文。
予めセットされていた刺身と山菜の小鉢で始めていると、いわなの塩焼きが登場。
しかし前夜、谷地温泉でいただいたいわなの塩焼きとは見かけも味わいも違います。
聞いてみたら、水の入ったグリルで蒸し焼きにしたとのこと。どうりで水分が失われずしっとりと焼きあがっていました。塩ふりも尻尾とヒレだけなのでイワナの旨味がじわーっと感じられいい感じです。
刺身はホタテとマスで、青森らしい新鮮で上質なものでした。
小鉢4品も既製品ではなく手造りされたものであることがわかります。

続いて天ぷら登場。海老に山芋のすりみを挟んで揚げたもの、姫竹、まいたけ、ししとうでカラっと揚っていてアツアツで美味しかったです。
鍋はすいとん鍋で、えっ戦後か！って思いましたがちょうど具合の良いダシと良い食感で、こんなに美味しいのは予想外でした。

汁物は海老真情に白きくらげのお吸い物に、みょうがらしきものが浮いています。初めて食べる味、おいしいダシで満足でした。
いずれも手作り感満載で、ハイレベルな和食でしたので5点！！！！！
山中の秘湯お宿にこんな料理人がいるとは、驚きです。配膳のタイミングもgood！
デザートは甘さ控えめのナッツクランチでした。

旅館食では、四万温泉 積善館の旅館部がワタシ的には高評価なんですが、それを上回るかもという印象を受けました。

翌日の酸ヶ湯温泉は、こことの落差が大きく3.1評価だったのでクチコミは見合わせます。（フツーのレストランは書かないことにしています）

[2021-10-13訪問]