２０１１年夏　東北・函館紀行②　煮干ラーメンの聖地でいただく極上ラーメン！！コクまろ煮干好きには泣けるほど美味い！ : 長尾中華そば 西バイパス本店

今回の東北遠征においては、このラーメンに出会えただけでも、もう十分と言えるほど満足できるラーメンでありました。

さて、約４時間のフェリーの旅が終わり、無事青森フェリーターミナルに到着します。午後３時過ぎということもあり、まだ、乗船前に函館で頂いたラッキーピエロさんのチャイニーズチキンバーガーがしっかり胃袋の中にあり、食欲はありませんでした。函館でカレーまで食べたのはＮＧだったかもしれませんが、とりあえず、当初の予定通りこちらの長尾さんでラーメンを頂くために、少し青森市内で時間をつぶします。
そして、午後５時になり、ようやくお腹も少し空きはじめます。

それではということで、娘と二人、駐車場に車を停め、店内に入ります。時間が少し早いということもあり、結構空いています。人気店と伺っていたので、かなりこの時間から混み合っているかと予想していたのですが、ラッキーです。

さて、メニュー表を見ると、かなりのバリエーションがあります。これは、選ぶのが大変です！
とりあえず、お店の方にお奨めをお伺いすると、昔ながらの津軽ラーメンである「あっさり」（５５０円）と、津軽ラーメンに豚骨スープが入り、煮干の量も少し多めの新・津軽ラーメン「こく煮干し」（７００円）の２つをいただくことに。

津軽の煮干しラーメンは久しぶりで、かなり期待が高まります。食べログでも今や、青森でラーメンで検索すると１位になっており、その実力やいかに！！

＜津軽ラーメン「あっさり」＞

程無く、津軽ラーメン「あっさり」が出て参ります。「うぁ～！！！」美しい！！このルックス、美しすぎます。透き通る醤油スープは、食べる前から、何か強く引き寄せられるものがあります（笑）。娘も「きれ～～！！」の一言。

さて、最初スープを頂きます。「これは、うま～～！！」。字のごとくあっさりなのですが、煮干しの旨みがとても上手に表現されており、醤油との相性も抜群です！いわゆる、とんがったイメージの煮干しではなく、かなり下処理された、洗練されたスープであります。このバランスは、まさしく私好みであります。

そして、麺は・・・・。これまた素晴らしい！！このスープにして、この麺！！これまた相性抜群である。このスープのために存在する麺かのごとく、スープと麺の一体感が見事になされている。娘も大絶賛である！子供の場合、あまりとがったイメージの煮干しラーメンは嫌う傾向にあるのだが、ここのスープは子供にも受け入れられるようである。

＜新・津軽ラーメン「こく煮干し」＞

そして続いて、新津軽ラーメンのこく煮干しが出て参ります。正直、あっさりの方でかなり満足していた私は、これ以上のラーメンは出てこないと思っていたのですが、このスープは何とも美味しい！！あっさりでは表現できない、豚骨の甘さが独特の旨み成分を引き出しており、これはクセになってしまう味である。結構濃厚であるが、全くクドくなく、喉越しも自然であり、まさしく私のタイプである。
手打ち麺も素晴らしく、これまたスープとの相性抜群である！！中太麺は、程よい弾力性を持っており、ムッチリして、麺そのものの香りも実に良い。

あっさりとこく煮干しは甲乙つけがたく、好みの問題になってくるのであるが、個人的にはこく煮干しの方がより好みであるだろうか・・・。娘はあっさりの方が良かったらしいが、こく煮干しを食べてから、あっさりを頂くと、豚骨が入っていない分、少し苦味を感じてしまうようである。

また、あっさりとこく煮干しとでは、使用している醤油も違うらしく、あっさりの方は、味がストレートで切れのあるヒゲタ醤油を使用しておられるようである。

うむむ、ラーメンによって、醤油を使い分け、何とも嫌味の無い、素晴らしいスープを作り上げている点では、かなりの評価ができる。

店長さんにお伺いすると、あっさりの津軽ラーメンの方は、青森の老舗のラーメン店であるマル海ラーメンの系統、新・津軽ラーメンの「こく煮干し」の方は、弘前のたかはし中華そば店のこいにぼの系統だそうです。青森県内のにぼしラーメンを徹底的に研究された結果、現在の洗練された味に行き着かれたようですね。

同じ煮干し系でも、二朗系がお好きな方には逆にマイルドに感じられるかもしれませんが、私は煮干しを堪能しつつ、煮干し独特のとんがったイメージを払拭させたこのスープは本当に素晴らしいと思います。煮干しはあまり沸騰し過ぎると、苦味やとんがった味になりますので、かなり火加減に気をつけておられるのではないでしょうか。

食後は、思ったより喉が渇いたのが残念でありましたが、約１週間東北のラーメンを頂いて、北海道に戻って参りましたら、どの料理も薄口に感じたことから、こちらのお店に限らず、東北のラーメン全体がもしかしたら濃口？なのではという結論に至り（勝手な思い込みかもしれませんが）、４．５と５の評価で悩みましたが、好きなものは好きということで５の評価をさせて頂きました。

実は、こちらのお店にお伺いした後、別の蕎麦屋にも参る予定だったのですが、娘があまり量を食べなかったこともあり、この日はこちらのお店で終わりです。

帰り際に店長さんにその他のお奨めをお伺いすると、裏メニューである「ごぐにぼ（７５０円）」を紹介頂いた。確かに壁に裏メニューと書かれたポップがあり、それを裏返すと、「ごくにぼ」とあります。「こくにぼりのスープにさらにパンチを効かせたスープです」と紹介されており、煮干し好きの方には是非試して頂きたいということでした。さすがに私も試そうと思いましたが、娘が「お父さん、初日から飛ばしすぎると体こわすよ」となだめられ、断念です。

ということで、青森で煮干しラーメンを堪能した私達は、一気に岩手県の八幡平にある格安リゾートホテルに向かいます。

（続く）