醤油ラーメン＠たかいし野（道の駅ことおか） : たかいし野

某休日、能代や秋田市内に足を延ばすのが億劫になって近場でサクッと昼食を済ませようと思った。寒いし雪道のせいもある。男鹿市内はもう行き尽くしたとは言えなくて、まだ未訪問の店はたくさんあるんだけど、せっかくだから男鹿以外に行きたくなる気持ちもある。近場といえば潟上市と南秋（八郎潟町/三種町/五城目町/井川町/大潟村）になるが、ほとんどのエリアを車で1時間以内に行くことができる。

今回は八郎潟町のとある店に決めて行ったんだけど、開店時間の11時を過ぎても「営業中」の看板が表に出ないのである。ノボリは店前や道路沿いに掲げているのにどういうわけ？ しばらく待っても営業開始しないようなのでしびれを切らし、その場所から10分ほどで行ける「道の駅ことおか」に行くことに。併設レストラン〈たかいし野〉は以前利用したことがあるんだ。

そこの名物はエビフライ定食で、ものすごく大きなエビフライが2個で食べ応えがある。姉に連れてもらったときご馳走になったが、難点はエビフライの大きさに対してタルタルソースが少ないってことかな。海鮮のフライはウースターとか中濃ソースよりタルタルソースが合うと思うけど、タルタルソースが少ないと悲しくなるよね。そこだけ残念だった。

道の駅ことおかに併設されたレストランだから、入店前に道の駅も覗いてみますか。秋田で道の駅に来たらやっぱり産直の野菜コーナーがいいよね。卸業者を介してないから値段もお得な感じがする。スーパー市場に売ってない独特の野菜もあったりするけど、使い途がわかんないので手を出せないでいる。ジャガイモなんて、スーパー市場よりたくさん入ってて安い。

建物には「レストラン」と大きな看板で書いてあるけど中身は大衆食堂っぽい。メニューを見ると「醤油ラーメン（白醤油を使っています）とあるんだけど、お値段を見ると「えっ」と思わず口に出てしまった。850円もするんだって。なにそれ秋田のラーメン専門店より高いじゃんか。何でもありの総合レストランのラーメンが専門店より高くなってどうすんの？

でも白醤油を使ったラーメンってのが気になって、それを注文した。他っていっても、おしなべて値段高め設定なんだよね。ちゃんぽんなんて980円だよ？ 長崎ちゃんぽん風って書いてあるけど、リンガーハットだってそんなにしないと思うけどな。だけど店は人気があるようで後から客がどんどん入ってくる。そんな店ばかりじゃないけど、秋田の外食は高めだと感じる。

さて料理が来ましたよ。叉焼、メンマ、ネギ、そしてほうれん草は珍しいですね。大きな麩と半熟卵も乗っていますね。さすが白醤油を使ってあるだけあってスープの色が綺麗で余計な脂が浮いてないのもいい。飲んでみると、実にあっさりした味わいで魚介系と動物系のダブルスープと思うけど、いずれもはっきりとした主張がない不思議な味わい。

ということは両者のバランスが取れたいいスープってことなのかな。推定塩分濃度は1.5%で、薄めの色のスープはある程度濃度がなければ満足しない点をよく理解していると思う。スープを飲むときに使うレンゲも陶器で高級感があるが、これがプラスティックで薄汚れたのだったらがっかりしたろうな。ネギの部位も白いのが使われていていいと思う。

麺は中太縮れ麺でごく普通のタイプと思う。総合レストランなので自家製麺ではなく製麺所のものを使っているのだろう。麺自体に感心することはないけど、ゆで加減もちょうどいい。叉焼はかなり薄いスライスで総合レストランだけに自家製かどうか怪しい。メンマはわりとたっぷり入っていて味付けもいいと思う。色がいいでしょ、茶色くなくて。

半熟卵はいわゆる味玉じゃないんだけど、秋田では有料トッピングとして追加するパターンが多いので初めから入ってるのは嬉しい。麩もスープをたっぷり吸って食べるのが楽しい。全体的にバランスの取れた、わりといい線いってるラーメンだといえる。秋田にありがちな甘い醤油ラーメンではないが、わざわざ白醤油使って砂糖入れたりしないよね？

うーん、惜しいなあ。全体的にはいいんだけど、値段を考えると「微妙」と言わざるを得ない。これ、正直750円でも「高い」と感じると思うな。だって750円は秋田のラーメン専門店のだいたい標準価格だから。経緯はわかんないけど、レストランの経営者が建てた自前の物件ではなくてテナント料取られてるんじゃないかな。そうでないと総合レストランのラーメン850円は説明できない。

【付記】
いや、強気ですねえ。いろんな事情があると思いますが、そういう値段設定にしないと「やってられない」のが実情でしょう。広域限界集落なのでこういう店が存在するだけでありがたいのです。ラーメン1000円時代の予感がする1杯でした。